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- 2021年7月14日
- 最終更新: 2021年12月24日
これまで数多くの技術が社会を変革してきました。
そのひとつひとつを支えていたのは技術に対する確かな理解と応用です。
そしてそれには、技術を育む土壌が欠かせません。
ブロックチェーンや機械学習といった未来社会のドライブ要因となりうる技術領域に対し、研究開発やOSSコミュニティへの還元などの活動を行いつつ、フルスクラッチからNo Codeまで、適切なソリューションを俊敏かつ柔軟に提供していく文化が、ガイアックスには根付いています。
また、ガイアックスの技術者としての活動とはすなわち、事業と社会の変化を技術から見つめ、社会課題にど真ん中に向き合うこと。
全てのエンジニアが開発者として手を動かすことはもちろん、誰もが開発しているプロダクトに対してオーナーシップを持っている。事業と社会に向き合う主体は、常に「自分」になります。
本記事では、そうしたガイアックスのエンジニアとしての働きを実際に体現しているソーシャルメディアマーケティング事業部(以下、SOC)の中村優さんと松下庄悟さんに、お話しいただきました。「使命を持ち、技術の力で社会を変える」とはどういうことなのか?実際にどのような活動をされているのか?内容を対談形式でお届けします。
ソーシャルメディアマーケティング事業部・エンジニア
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2017年にガイアックスインターンとして入社して、ソーシャルメディアのデータ解析基盤の構築と保守運用を行っている。 当時、インターン生として初のフルリモートワークにも挑戦し、正社員として入社後も地元広島で働いている。
参考ブログ:地方学生の選択肢を広げる存在に 新卒でリモートワークをしながら広島に住み続ける理由
ソーシャルメディアマーケティング事業部・エンジニア
1995年生まれ 神奈川県出身。中学生時代にゲームプログラミングを通じてプログラミングの門をたたく。 その後、横浜医療情報専門学校に入学し在学中は各所のインターンでWebサービス開発などに従事。2018年ガイアックスに入社。現在はソーシャルメディアマーケティング事業部で開発と動画制作の傍ら技術同人誌の執筆や同人映像制作などをしている。
参考ブログ:ものづくりの魅力は世界の解像度が上がること
ソーシャルメディアマーケティングの領域で、エンジニアとしてできることを模索し続ける
ー まず、お二人の普段の業務内容について教えてください。
中村:一言で答えると、社内のデータ基盤の構築・保守運用をしています。具体的には、必要なデータの取り方のリサーチから、実装するまでのデータの流し方の設計を行なっています。何を分析したいのかをヒアリングして、「それならこういうサービスを使ったらいいですよ」と提案をすることもあります。そういったことも含めて、データ基盤を構築する際の相談窓口のような業務を行なっています。一言って難しいですね…松下さんならどんな風に答えますか?
松下:データ基盤は私も関わらせてもらっているのと、私の場合は映像配信業務もやっています。依頼があれば動画の配信や撮影も行いますし、SOCではソーシャルメディアラボのYouTubeチャンネルをやっていたり、色々と自由にやらせてもらっています。
中村:データ基盤に関しては、部署の中で「技術的にどんなことで事業の成長に貢献できるか」という観点で考えた時に、「データ基盤はいるよね」という話になったのがきっかけでした。動画に関しても、同じようにマーケティングとセットで出てきましたよね。
松下:幅広く、でも軸はぶらさずに、「ソーシャルメディアマーケティングという文脈でエンジニアができることをする」ということが軸足になっているのかなと思います。
中村:そこに軸足を置いて、SOCの中で使用する見積書自動生成ツールを作るなど、業務のボトルネックになっているところをクリティカルに解消するようなことも行なっています。
呼吸するように、事業や社会の動きを自分ごととして捉えている
ー ガイアックスのエンジニアは、「事業と社会の変化を技術から見つめる」ことを重要視にしていると思います。技術を軸に事業や経営に対してはどのように向き合っていますか?
松下:私たちは「SOCデベロッパースタジオ」というエンジニアだけで話す場を設けているのですが、その中で「(ソーシャルメディアラボに関して)我々はなぜここにいるのか」という話が出ました。社会の変化に伴って事業やラボの在り方も変わっていくとは思いますが、変わっていく中でもブレない部分として、「自己表現に携わる人々の期待を実現するために我々は尽力する」という話をしました。
中村:そもそも、SOCが扱っている領域には「変化が多すぎる問題」があって。いつの間にかTikTokのような媒体が出てきたかと思えば、Clubhouseのようなものも出てきたりします。SOCはそういった1つ1つのツールやーサービスに翻弄されるのではなく、イノベーティブなツールやサービスが社会にどう影響を与えているのか、というところにフォーカスして、変わるところと変わらないところを見極めつつコンサルティングなどを行なっています。
社会の変化が起こってから気づくのではなく、今後の世の中はどうなっていくのか?と考え続けるスタンスで普段の業務を行なっていますね。
松下:加えて、ガイアックスの中の変化にも合わせていっていますよね。経営面においてSOCにできることはないか?と話したり。その中で、他の事業部とのシナジーを生むためにはどうしたらいいか、というところを意識しています。特に社内に対しては、変化を見つめるというよりは、変化を起こしていくという文脈があるかなと思います。
ー 開発者というと、「常にコードに向き合っている」というイメージがあります。事業や社会の動きやガイアックスの経営についてキャッチアップをすることは、意識的に行っているのでしょうか?
中村:以前松下さんとの話していたのですが、もともと社会に目を向けていたり、社会の変化や動きについての話が好きな人が集まっているよね、と。松下さんとも「資本主義はこれからどうなるか」ということを、関連する本を持ち出してあれこれ話したりしています(笑)
松下:ちょうど今手元にある本だと…ここ最近話に出しているのは、「ニック・ランドと新反動主義 (星海社新書)」とか。これは思想本みたいな感じですね。
中村:事業や社会、会社の動きに対して苦労しながら理解を進めているというよりは、「僕らが行動を起こしたら何かが繋がって社会に影響を与えるよね」とか、「逆に社会が僕たちに影響を与えているよね」ということを自然と呼吸するように理解している方が多い印象があります。
松下:エンジニアでも、ずっとコードを書いている人って結構稀だと思っていて、半分くらいはインプットする時間に当てている人が多いと思います。その中で社会や会社に関しての情報を摂取する人も多いんじゃないかな。エンジニアが会社にどう貢献すればいいかというのは、エンジニアの中でも積極的に語られている話題だと思います。
中村:ガイアックスでは、エンジニアの部署から各事業部に出向するという形ではなく、それぞれのエンジニアが各事業部に所属するという形で事業に関わっているので、自然と事業に目線が行くのだと思います。事業が今後何に対してアクセルを踏むのかというのは、自分の業務にも直に響いてきますし、エンジニアリングの観点から技術を先読みして「こんな変化が起こると思うから、事業部としても注意して動向を追っていきましょう」という話をしたり。
松下:評価もそういう仕組みですしね。マイルストーンセッションの中でも、事業の売り上げと会社の売り上げと、貢献度とを比較してみる文化はありますよね。そういうところでも、事業全体を見ていかないといけないなという意識づくりをされていると感じています。
ー 事業や会社の経営戦略に対して、自分が貢献できていると思うエピソードはありますか?
松下:ちょっとエンジニアからは離れてしまうんですけど、最近は配信業務に関わっていますが、最初に配信したのは一応私です(笑)。これはガイアックスのフリー・フラット・オープンというカルチャーに通じるエピソードかもしれませんね。
以前からガイアックスが配信というリソースを持っていたわけではないんです。2019年頃のガイアキッチン(ガイアックスの社員総会)から社内での配信を始めて、それがきっかけで「社内で道具を買って配信すれば、外注している配信リソースを抑えられるんじゃないですか?」ということを私とガイアキッチンの担当者とで話し合って、20万円くらいの初期投資をして試しにやってみたのが始まりでした。そうしてやってみたら、できたんですよね。そこからガイアックスの中でも配信のカルチャーが育っていって、結果的に新しくオンライン配信事業(ライブ・コミュニケーション事業部)ができたり、社外から依頼を受けて売上が立っているのを見ると、一人の趣味が案外会社の売上に影響を与えることもあるのだなと感じましたね。
中村:僕は、SOCのインターン生だった2017〜2018年頃に作ったツールでプレスリリースを作ったことがあって。会社のメディアでも掲載したりして、ガイアックスは社員とインターン生とを分けるでもなく、使えるツールはふんだんに使うということが実際にあるんだなと感じました。
また、僕は最近では経営会議に参加していて、現場目線で感じたことを話したり、現場がどうなっているのかを伝えることは意識していますね。
事業部配属のエンジニアとして事業部に対してコミットしている状態は、先ほどお話ししたようにいい側面もあります。一方で、縦割りでエンジニア間の交流が限られていて、SOCが持つ技術的な知見が他の部署にはなかったり、その逆も然りで、いわゆるサイロ化*1のようなことが起こっていると感じています。そうなると適切なリソース配分も難しくなってしまうので、「それはまずくないですか?」というような話を出したりしていますね。組織全体に関わることなのですぐに何かを変えるということは難しくもありますが、経営会議の手前のエンジニアの戦略会議で問題提起をしたり、まずは声を出すところから始めています。
*1:サイロ化とは企業の情報システムなどで、他部門との連携や情報共有がなされないこと。また、そのような状態。
社内外に対して働きかけ、技術や知見を流通させる
ー 「課題に対する適切なソリューションを生み出すために、技術に対する確かな理解を追求する」ことがガイアックスのエンジニアの姿勢として挙げられると思います。「技術」に対してはどのように向き合っていますか?
松下:SOCは特にそうなんですけど、非常に幅広い領域の技術を求められていると思います。ソフトウェアエンジニアは、大雑把に言うとフロントエンド・バックエンド・インフラエンジニアという要素に分けられるんですけど、SOCでは少なくともバックエンドを主軸にしながらも全体を求められますね。現在はSOCではエンジニア3人で全てのところをやっていて、完全な分業は難しく、非常に幅広い領域でサバイブしないといけません。ただ、それがネガティブなことかというと、そんなことはないと思っています。
また、SOCの中でもノウハウが溜まってきているので、他の事業部との横の繋がりを強くしながら、脱サイロ化して幅広いナレッジを社内で育てていきたいという話もしています。私が今やっていることでは、同人誌を出すことで自分たちの技術をアウトプットすることです。同人誌を作ると自分が知っている技術を体系化しないといけなくなるので、自分の技術の整理にも非常に役立ちますし、社内外に自分たちの技術をアピールすることにもなります。
中村:社内に対しては、「もっと事業部をまたいだ勉強会があってもいいよね」ということで、最近は松下さんと一緒に「本のいらない輪読会」を開いています。5分あれば読めるくらいの短いエンジニアのブログやエッセイ集をテーマに、その場で一人ひとつ選んで読み、一人5〜10分程度の時間で要約して自分の見解を述べるんです。SOCには若手のエンジニアしかいない状態なのですが、輪読会にはベテランの方も来てくださっていて、積み重ねられた知見を交えつつ話をしてくれるのでとても勉強になりますね。逆に、ソフトウェア開発に関してSOCの若手だからこそ見えるものもあると思っていて、それをシェアすることでベテランの方にも還元できているのではないかなと思っています。
部署をまたいだ交流といえば、今年のGWに社内でハッカソンを開催して、松下さんと一緒に運営をやりましたよね。インターンも若手もベテランも、いろんな経験やバックグラウンドを持った方が10人くらい集まってくれて、いい刺激になりました。
松下:あとは、Gaiax Technical Meetupsという社外の人を交えたコミュニティもやっていて、月1ペースでイベントを開催しています。コミュニティは大体30人くらいの規模なんですけど、何か特定の技術に寄るということではなく、組織論を扱ったり、趣味で個人開発をしている人を取り上げる回があったり、エンジニア怪談みたいなこともやっています。
「寄り添うカルチャー」を大事に、共に歩んでいける仲間を募集しています
ー 今回SOCでエンジニア職の採用活動を行なっているのには、どのような背景があるのでしょうか?
中村:今後SOCは技術的な面での様々な広がりを見据えています。会社のシステム構築だけではなく、あらゆるクライアントの、ソーシャルメディアに限らず、データの分析を広く支援するということを事業部の戦略として考えています。そうなってくると、そもそものクライアントのデータ基盤のことも考える必要が出てくるので、僕たちも急ピッチでインプットをしていますが、リソースが足りないというのが率直な理由ですね。
特に、データを扱いたい・インフラを構築したいという方には門を叩いてもらいたいと思っています。
松下:新型コロナウィルスの感染拡大の影響もあるのか、ここ最近のSNSはめまぐるしく変化していると感じています。ClubhouseやTwitterの新機能「スペース」が登場したり、Instagramもすごい頻度でAPIの更新をしたりしていて。その中でSOCとして様々な進化に追いついていくためにも、一緒に柔軟に動ける仲間がほしいんですよね。
もう1つは、一緒にエンジニアの文化を作っていく人が足りないという思いも根底にあります。エンジニアのコミュニティを盛り上げていきたいという思いがある人が来てくれるとより嬉しいですし、そういう人材を育てていくのは僕自身の役割でもあると思っています。
ー SOCのエンジニアはどのような方が活躍できると思いますか?また、SOCのエンジニアの魅力について教えてください。
中村:「そもそも何が問題なんだっけ?」ということが見極められる方かなと思います。技術を持っていても、そもそもの解く問題を間違えていると非常に勿体無いことないことになってしまうので。問題発見能力のある方がSOCでは活躍できると思いますし、「問題」が上から降ってくるのではなく、各々が見い出すことができる、まさにフリー・フラット・オープンな環境だと思います。そのような環境があるから、松下さんが配信の礎を築いたり、僕が経営会議でのびのびと発言させてもらったりすることに繋がっているのだと思います。そもそも何が課題で、何を解決することが事業部や会社のプラスになるのかというところから逆算してコードを書く。そこを一気通貫してできる方が活躍できる環境だと考えています。
また、SOCには「寄り添う」ということを重視しているカルチャーがあり、それが行動指針にもなっていると思っています。クライアントのSNSにおける課題に寄り添いながら、一緒に解決しにいくというスタンス。サービスもパッケージ売りではなく、課題や予算に合わせた提案をしたり、寄り添った形で遂行するのはSOCの強みでもあると感じていますね。エンジニアリングにおいても、技術的にできる・できないだけで判断するのではなく、難しいことは代替案を出したり、寄り添って事業を一緒に進めているのがSOCの根本的な価値観であり、大事にしてきたこと。そういう部分で一緒に歩んでいけることは重要だと思っています。
そして「寄り添う」というカルチャーは、外側に対してだけではなく、組織の内側に対してもありますよね。
松下:そうですね。事業部長の管さんはオランダで時差がある中でリモートワークをしていたり、中村さんは広島で仕事を続けていて、個人の働き方やキャリアプランにも寄り添っていますよね。
そもそもSOCでは数年前から全メンバーがリモートで働いていて、かなり特異な組織だと思います。不安な点はできるだけ支えられるように頑張りたいとは思っていますが、まずテキストコミュニケーションに関して苦手意識がない方だと嬉しいです。
加えて、自分自身も技術を支えて育てていきたいという思いのある方だと非常に嬉しいですね。そもそも、技術はコミュニティによって支えられている面が大きく、大体のプログラミング言語やフレームワークは、特定の企業によるものというよりは、企業にスポンサーになってもらい、みんなで育てていくものなんです。ガイアックスでもずっとPerl言語に対して企業スポンサーを続けているということもありますし、SOCの中でもPythonやDjangoを使っていて、技術に対して恩返しをしたいという思いがあります。恩返しという文脈に共感してくれる人が来てくれたら、最高ですね。
ー 今回の選考フローにはどのような思いが込められていますか?
【ポテンシャル採用エンジニア職(SOC)の採用フロー】
- 人事による面接
- エンジニア面接(SOC開発メンバーの中村・松下・鄭による)
- 技術試験(1時間程度のコーディングテスト)
- 重枝(SOC事業部長)面接
- 佐々木(執行役)面接
中村:そもそもSOCの選考フローは、一人あるいは数名のマネージャーが選考をして終わりではなく、いろんな方とお話をしてもらい、どういう雰囲気の事業部なのか、どういうメンバーなのかを感じ取ってもらって、お互いにフィットするかをみています。
まずエンジニアに限らずSOCとしてカルチャーそのものを大事にしているので、カルチャーが合うかどうかということは重視しています。キャリアの考え方など、他にもいくつか要素はありますが、要は組織に馴染めそうか、テキストコミュニケーションができるかどうかという観点で見ています。
エンジニアにおいても同じように、今持っているカルチャーやコミュニティを大切にしよう、還元しようという思いを持っているので、チームでカルチャーを維持できるか、事業部に貢献できるかというところを大切にしています。特にエンジニア面接には思いを込めていて、複数のエンジニアに会っていろんなお話をしていただこうと思っています。
技術的な面では、フルリモートという環境もあって、どうしても手取り足取り教えるということは難しくなります。ですから、技術的な面でどこまでできるのかは見させていただいています。
技術試験も単なる知識を問う問題というよりは、僕たちが普段やっている実務に近い内容を試験では問おうと思っています。ワンデイインターンのようなイメージでチャレンジいただけるので、楽しめるのではないでしょうか。
ー 最後に読者の方に向けたメッセージをお願いします。
中村:ガイアックスはインターンと社員との区別がほとんどなく、かなり裁量権を持った状態でいろんな経験ができると思います。「これをやりたい」ということがあれば、フィールドの許す限りは挑戦できる環境が揃っています。そういった環境を求めていて、一緒に切磋琢磨したいという方にはぜひ来ていただきたいです。
「SNSが好き」というよりは、まず社会に関心があり、そこから派生する形でSNSに興味関心が繋がっている方だと、よりフィットするかもしれません。
松下:来てくださった方を僕たちが見させてもらうということにはなりますが、同時に僕たちが見られているとも思っているんです。SOCのエンジニアの平均年齢はおそらく20代後半〜30代前半になると思うのですが、それくらい若いエンジニア組織はなかなかないと思っていて。その中で僕たちが採用をするということは、改めて自分たちも研鑚努力しないといけないなと思いました。そういう中にジョインして一緒に作っていく機会はなかなかないと思うので、自分の技術を磨きながら同時に組織を育てることもやってみたいという方にはチャレンジングな環境を用意できるというか、そういう環境しかないと思っています(笑)