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あのEXサービスの裏側、フォルシアが開発しました ~開発担当エンジニアへリリース直後の想いを聞いてみた~

こんにちは。経営企画室の伊藤です。

フォルシアでは、お客さまにプロダクトをご導入いただいた際や新機能の実装の際などにニュースリリースとしてその内容をご案内させていただいておりますが、より現場のリアル・携わった社員の声を聞きたい!と思い、立役者インタビューをFORCIA CUBEでお届けしています。

今回は、先日ニュースリリース配信ならびに、ご導入いただいたお客さまにも「顧客事例」としてインタビューさせていただいたJR東海ツアーズさまの新サービス「EX旅先予約」・「EX旅パック」リリースの立役者を代表して開発サイドの社員の声をお届けします。


社員プロフィール

旅行プラットフォーム部 エンジニア担当

松枝 友佳 (マツエダ・ユカ)/2020年新卒入社(インタビュー当時:入社4年目)

新卒でフォルシアに入社し、大手旅行会社の検索システムにおける運用保守を担当。その後、入社1年目の後半からは「webコネクト」に携わるようになり、現在は顧客プロジェクトの開発にメイン担当として従事。

▼ニュースリリース
「エクスプレス予約」「スマートEX」の新サービス 「EX旅先予約」「EX旅パック」にフォルシアwebコネクトのシステム提供開始 ~直前の列車変更にも対応 より柔軟な旅行予約が可能に~
▼顧客事例
<JR東海ツアーズ様>新幹線旅の新しいスタイルを EXサービスのあくなき挑戦
▼今回のリリースを一言でいうと
2023年10月1日にリリースされたEXサービスの新サービス「EX旅先予約」、「EX旅パック」にて、フォルシア webコネクトの「商品検索」・「素材登録」・「外部連携」・「割引クーポン」の各機能が採用され、新幹線や現地の魅力的な観光コンテンツを組み合わせた旅行商品販売が実現された。

リリースまでの道のりを振り返って

まずは、今回のプロジェクトが無事にリリースされての率直なお気持ちは...?

達成感をすごく感じています。特に今回のEX新サービスはテレビCMもやっているので、家でゆっくりテレビを見ているときにwebコネクトの画面が映っているのを見ると、すごく影響力の大きいプロジェクトに携わっていたんだなぁと実感しています。

参照元:「スマートEX」 公式YouTubeチャンネル
https://youtu.be/4Z_-Re8YQJY?feature=shared


今回のプロジェクトにおける松枝さんの業務内容はどのようなものでしたか?

2年前の入社2年目の秋...まさに2年前の11月からこのプロジェクトに関わり始めて、携わっている期間はまるまる2年です。担当しているのはwebコネクトの「検索」領域で、タイミングによっても異なりますが、エンジニアは最大でも5名程度で役割分担をしており、明言されたわけではないのですが、開発のメイン担当として携わっていました。

主な対応は、新規機能開発と既存バグ修正、試験対応、お客さまからの問い合わせ回答、リリース作業など...特に今回は非常に慎重かつ多くの試験項目があり、対応の中心は試験結果NGに対するバグ修正でした。画面設計書と差異がないかのチェック、画面遷移、外部の結合先との連携試験など試験過程によって問い合わせ内容も異なり、試験対象の領域が広がるにつれて対応も高度になっていきました。

プロジェクトに関わり始めたのが開発〜試験タイミングだったので、要件定義でお客さまと一緒に協議したりということはありませんでしたが、試験フェーズであってもお客さまとの会議体に参加して試験の対応状況についてやり取りしたり、特に文面ベースでお客さまとコミュニケーションをとっていく機会は比較的多くありました。


2年以上にわたる大プロジェクトですが、今回のプロジェクトにおいて大変だったことについて伺ってもよいでしょうか?

今回のプロジェクトをきっかけにwebコネクトへ追加される新規機能の種類が多く、すでに商用サービスとして10数社の旅行会社さまでご利用いただいているwebコネクトの既存サービスを壊さずに開発を進めることがとても大変でした。

巨大なブランチが並走する形の運用で対応しましたが、それらのブランチのマージ時にはコンフリクト対応とデグレ対応でだいぶリソースを割いてしまう形になりました。どういう観点で動作確認を行えば良いのかをまとめたり、なるべくコンフリクトの量を少なくするために定期的に片方のブランチの対応を取り込むなどして現在も良い方法を模索中です。

参考:自社サービスの継続的開発を通じて得た教訓FORCIA Tech Blogより)


また、今回結合先が大幅に増えてサービスがより複雑になり、不具合発生時の調査も難しくなりました。この件に限らずではありますが、ある人は知っているけれど他の人は全然知らないという属人化した状態になることが多く、ノウハウをいかに共有するかも大きな問題だと感じました。資料に落とし込んだり、メンバー間で一緒に対応して直接口頭で伝えるなどしていきましたが、今後も意識していきたい部分です。

さらに、これまで他の方も社員インタビューでおっしゃっていますが、SaaSとしてのプロダクトのあり方と顧客要望を叶えることのバランスを取るというのが、受託開発とは違う視点を持つ必要があり難しい部分でした。

SaaSという性質上、お客さまからのご要望に対してお断りさせていただくシーンももちろんあります。あまりにもカスタマイズが多いという場合や、この機能を今回追加したとしてwebコネクトというアプリが幸せにならず、将来禍根を残しかねないご要望はお断りさせていただくという判断もあります。お客さまも、webコネクトがSaaSであること、SaaSとして基本機能があるからこそ、スピード感をもって開発を進めていけるということをご理解いただいたうえでのことなので、その点でプロジェクトがつまずくということはありません。また、ご要望の100%は汲めないとしても、こうすれば80%のご要望は汲み取れるのではないか、はたまた希望された機能ではないけれど、違う方法で結果的に実現できるのではないかといった提案も行えないかと画策しています。

プロダクトとして良くするにはという観点と、お客さまが本当に希望しているものは何なのか、webコネクトでどう実現できるのかという観点を持つように気をつけています。

webコネクト サービス概念図(https://webconnect.forcia.com/aboutwc.html

逆に、今回のプロジェクトで追加された機能において、特に「webコネクトにとって幸せな機能追加」と感じたものはどのようなものでしょうか?

外部結合の先が大幅に増えたということはプロダクトの進化として大きな部分だと思います。これによって、今回のJR東海ツアーズさまに限らずwebコネクトを利用する旅行会社さま全体がより多くの商品・より複雑なツアー商品の設定を行うことができるようになりました。自社では持ち合わせていない外部素材を使ってツアーを造成できたり、観光地現地で利用できる素材(現地施設、レンタカー等)の種類もぐっと増えました。


今回のプロジェクトにおいて、「フォルシアらしさ」を感じたポイントはどういったところでしょうか?

エンジニアも開発やバグ修正のコーディングをするだけではなく、ドキュメントの修正やお客さまからの質問の回答をしたり、社内外へ調査依頼をしたりとビジネスサイドと仕事を共有して行っていたことです。反対にビジネスサイドでもデータ調査を行ったり、実装する上での懸念なども考慮してくれて、役割をすぱっと分けるのではない感じがフォルシアらしいと感じました。


今回のプロジェクトで一番学びとなったことはどのようなことでしたか?

チームメンバーを信じることです。

入社してからつい最近まで、所属チーム内に後輩がおらず、一番近い先輩は私より3学年上の先輩、そのうえの先輩となると超大ベテラン...という環境が続いていたのでだいぶ「末っ子」気質なところがあるのですが、今回のプロジェクトの後半は新卒1年目のエンジニア(現在新卒2年目)と私という2人でほとんどの対応を行いました。

後輩エンジニアと一緒に開発に携わるのは今回が初めてだったこともあり、当初、後輩になるべく無理をさせたくないという思いと、また後輩へのインプットに時間を費やすことで開発にかけられる時間が削られてしまう、対応速度が下がってしまう、という思い込みもあり、内容によっては自分で巻き取ってしまうことが多く...。

その結果、対応がかなり属人化してしまい、本当に私の手が回らなくなった時に結局彼に任せざるを得ないという状況に陥り、苦しませてしまいました。対応速度は一時的に下がるかもしれないけれど、なるべく早いタイミングで自分がつきっきりになってでもインプットの時間を確保して対応を任せる、ということも時には必要だったと感じています。

プロジェクト後半はとにかく対応事項に追われ、先輩らしいアクションを取れていなかったという反省はありつつ、今ではそんな彼が運用保守の主担当をしてくれています。


松枝さん自身の想いやフォルシア像を聞いてみた

少し視点を変えまして、松枝さんがフォルシアへ入社した決め手は何だったかを教えてください。

フォルシアの求めているエンジニアが「フルスタックエンジニア」だったことが大きいです。領域固定でもないですし、開発だけをするわけでもなく、要件定義だったりお客さまの求める核の部分を引き出すためのコミュニケーション、その後の提案などすべてのフェーズに携われるという部分に魅力を感じました。

学生時代、情報系の学部にいたのでプログラミング経験はあり、エンジニアとしてモノづくりに携わることには抵抗がありませんでした。とはいえ開発に特化してやっていくのではなく、新卒入社だからこそ幅広い経験を積みたいという気持ちが強くあったので、フォルシアのエンジニア像に惹かれる部分が強かったです。

実際、お客さまとコミュニケーションを取りながらプロジェクトを進められており、思い描いていた理想の働き方が叶っています。自分がお客さまの希望を叶えてあげられる立場であるということにワクワクしています。


松枝さんの思う「フォルシアエンジニアのおもしろさ」とはどのようなものでしょうか?

役割がカチッと決まっていないので完全に自分の裁量で仕事ができることです。

それなりに期待されていることはあるかと思いますが、それ以外のことを行っても咎められることはありません。また年次関係なく意見を言い合える雰囲気があり、上司の言うことだから何が何でも全部聞かなければならないといったこともありません。

今回のプロジェクトにおいても、冒頭でお話したように役割を明言されたわけではなかったので、周りからの期待に応えられているのだろうかという不安はありました。ただその分、「こうしないといけない」という制約がないので、変にプレッシャーを感じることなく臨めたように感じます。


働く上で大切にしたいこと・大切にしていることについて教えてください。

サービスを作る上で、お客さまが叶えたいことが何なのかを考えることです。

作りたいサービスについて、お客さま自身が正しく言語化できていない可能性や、お客さま自身も本当に欲しいものが何なのかわからないかもしれないということを念頭に置いて相対するようにしています。叶えたいことの本質をうまく聞き出したり、言外にある部分を汲み取ってこちらから提案していくといったことを意識した上で開発をしていきたいです。

あとは信頼されるためにも安易な回答はしない、大丈夫かな?と思われないためにナヨナヨしない、なども意識しています。


最後に、フォルシアのエンジニアとして挑戦していきたいことについて教えてください。

SaaSであるwebコネクトはSaaSであるからこそ、商用利用中の多くのお客さまへの影響を考えたり、プロダクトとして良い方向に進ませないといけない...けれども目の前にいるお客さまの要望は叶えてあげたい...と、考えねばならないことは多岐にわたります。大変なことは非常に多いですが、目の前のお客さまの希望を叶えていたら、気がついたら他のお客さまの対応もできていたということも多く、自分がもたらせられる影響力の大きさを感じています。これからもこうした影響力の大きな案件に関わっていきたいです。

また、入社してからこれまでは、運用保守と開発に携わってきました。まだ要件定義から案件に関わる機会は少なく経験を積めていないので、そこを経験して自分ができる領域を広げていきたいですし、直近の目標は「プレイヤーからの脱却」です。

今回の案件でも求められていたことかもしれませんが、プロジェクト全体を俯瞰して見てハンドリングしていけるような、マネジャー的な働き方をしていきたいと思っています。

そして、フォルシアに入った最大の理由でもある「ビジネスができるエンジニア」に近づいていきたいです。



インタビュー後記

先日参加した外部セミナーにて「今回新たにリリースされたEXサービスの裏側のシステムに携わっている会社です」とフォルシアのことを紹介した際、『JRさんのサービスですか!』と非常に反応が大きく、改めて影響力の大きなシステム開発に携わっている会社であることを実感しました。

そんな開発を若いうちから任せられ、責任と裁量をもってこのプロジェクトを推進していった松枝さん。インタビュー中も節々で、顧客・社内関係者の想いを汲み取って自分のなすべきことを丁寧に積み上げてきたことが伝わってきました。素敵なお話をありがとうございました!


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この記事を書いた人

伊藤 明日香

2021年キャリア入社/経営企画室
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