"映像エディター"ってどんな仕事?チーフエディターに聞いてみた【社員インタビュー#1 横山勇樹】 | 株式会社エレファントストーン
こんにちは! エレファントストーンの採用担当です。エレファントストーンってどんな会社なのか、どんな人が働いているのか、調べてもなかなか情報が出てきませんよね。弊社のことをもっと知っていただくため...
https://www.wantedly.com/companies/elephantstone/post_articles/146583
こんにちは! エレファントストーンの秋山です。
これまでWantedlyでは、エディター、プロデューサー、ディレクターの各ポジションの方に個別でインタビューをしてきました。
ただ、実際の映像制作は3ポジションが連携して進行していくもの。具体的にどのように連携しているのかはこれまで話を聞いたことがなく、イメージがしにくいなと思っていました。
もしそれが分かれば、私のような制作側ではない社員はもちろん、エレファントストーンに入社したい(する)方にとっても、参考になるのではないか・・・?
ということで、今回はこれまでのインタビューとはスタイルを変更し、3ポジションから1名ずつ参加して話してもらう「座談会」を開催。(@会社の近所にあるおしゃれなオーガニックカフェ「Urth Caffe」)
受注前から納品までどのように映像制作が進行していくのか、いろいろな話を聞いてきました!
参加者はこちらの3名。
ディレクター:安田 瑛己
1987年生まれ。東京都出身。早稲田大学卒。在学中より映画やMVなどの映像制作を始め、卒業後は監督・カメラマンとして様々なジャンルの映像作品に参加。2012年よりディレクターとしてエレファントストーンに入社。WEB CMやMV、ブランディング映像などの企画、演出から撮影まで幅広く行なっている。
エディター:横山 勇樹
1989年生まれ。御殿場出身。4歳からシカゴへ。ミネソタ大学へ進学し、映画学と比較文学をダブルメジャーで卒業。日本へ帰国しゲーム会社へ就職しようとするも、ディレクターの嶺に誘われエレファントストーンへ入社。モーショングラフィックやアニメーションを得意とし、語学力を活かし多角的な視野で映像を制作する。
プロデューサー:西牟田 和子
東京都北区出身。慶應義塾大学卒。大学在学中はゼミでドキュメンタリー映画を研究。博報堂アイ・スタジオにてITインフラ、web制作業務に6年間従事し、2016年にエレファントストーンに入社。 プロデューサーとして観光、webアプリ等のプロモーション映像を中心に提案から企画までを担当。
西牟田「映像制作のご相談をいただいたら、まずは一度お客様とお話をする機会を設け、『どのような目的で』『どのような映像を作りたいのか』などを詳しくヒアリングします。そして、受注前の段階で企画書と見積もりを作成し、提案します。
企画書は、過去の実績と類似する映像やオーソドックスな映像であれば、プロデューサーが一人で作りますが、内容によってはディレクターに協力してもらうこともあります」
安田「お客様の大半は『こういう目的で映像を作りたい』という想いはあっても、具体的に『こういう映像が作りたい』というイメージまではないことが多いんです。
プロデューサーから話がきたら、『エレファントストーンだったらこういう映像ができます』という企画案を考えます。例えば、1.モデル出演のPV風、2.ドキュメンタリー風、3.社員インタビューというような。それぞれ制作にかかる費用も異なるので、松竹梅の3つのプランとして提案します」
西牟田「そういったかたちで企画からディレクターに入ってもらって、提案にも一緒に行くことが多いですね。
社内のどのチーム、誰に頼むのかを決めるのもプロデューサーです。その基準は、プロデューサーによっても違うかもしれません。私は映像のジャンルや方向性、お客様との相性を総合的に判断して決めています」
※現在エレファントストーンのプロデューサーは6人います。
横山「アニメーション案件の場合はエディターがディレクションを担当し、企画から参加します」
安田「一口に”アニメーション”と言っても、2D、3D、イラスト風、漫画風とさまざまありますし、最近だとVRのお話をいただくもあります。技術的に対応が可能なのか確認が必要な時はエディターに相談します。
どちらかというと、成案した後に『どういうものを作るか』『予算はいくらにするか』といった相談をする方が多いですね」
西牟田「受注できたら、その案件に関わる各ポジションのメンバーみんなでキックオフミーティングをして、概要を共有します。お客様がどんな企業(人)で、誰に向けて、どこで流す、どういう映像を作りたいのか。映像の秒数や手法についても伝えます。お客様から参考映像をいただく場合も多いので、それもあわせて共有します。
あと、社内リソースについても話し合いますね」
安田「スケジュール感や予算感についても話します」
西牟田「案件が進行しはじめたらプロデューサーは進行管理をします。制作スタッフの作業がスケジュール通りに進行しているかをチェックをしたり、お客様とやり取りをしたり。重要なのは『お客様が納得する映像かどうか』という確認をすることですね」
安田「最初にお客様と接点を持つのがプロデューサーなので、温度感を知っているというのは大きいですよね。
ディレクターは制作進行のスケジュールを作成して、実際にいくらかかるのかという原価を出します。最近はプロデューサーが原価を出してれるケースも増えてきました」
西牟田「お客様に企画案から提案するケースもありますね。そういった場合は、まずお客様のもとへ企画を持っていって、『どれがいいのか、全く違うものがいいのか』とすり合わせをします。それをもとに企画を練り直して、再度持っていきます」
安田「企画が決まったら、ディレクターは映像の構成を作ります」
西牟田「構成は、映像イメージや表示するテロップ、ナレーションが入った台本のことですね。それをディレクターが作って、お客様に見ていただく。2〜3回は出し戻しします」
安田「基本的に毎回お客様を訪問します。構成案やコンテは専門的なものなので、直接お会いして一つひとつ説明するほうが、お客様に理解していただきやすいんです。
構成がある程度固まった段階で、ロケハン(撮影場所探し)、キャスティング(モデル探し)、スタッフィング(カメラマンや照明、メイク、スタイリストなどのアサイン)をします」
西牟田「お客様にも撮影場所やキャストの確認をとります。決定したら、撮影。現場を仕切るのはディレクターです」
安田「ディレクターは構成で決めたものをいかに実現するのかを考えて、キャストの動きや小道具の演出、カメラワークなど現場スタッフに指示を出します」
西牟田「撮影現場にお客様がいらっしゃるときは、プロデューサーも立ち会うようにしています。お客様対応がメインで、『もっとあれを撮ってほしい』などの要望をいただいたら、それをディレクターに伝えます」
安田「撮影が終わったら編集作業に入ります。オフラインは基本的にディレクターが担当して、テロップやアニメーションなどはエディターと協力して進めていきます」
横山「After Effectsのように専門的な編集技術が必要なパートは必ずエディターが担当します。ただ、エディターには編集は何でもできるようになってもらいたいので、オフラインも積極的にお願いしてくれると嬉しいですね」
安田「エディターの業務状況にもよりますが、最近はお客様との打ち合わせにも同行してもらうようにしています。
ディレクターはAfter Effectsの知識に長けているわけではないので、お客様の意図やイメージを汲み取って、それを具体的な言葉で『こういう編集をしてほしい』とは伝えられないんですよ」
横山「お客様の想いしっかりと汲み取って的確な編集をするためにも、打ち合わせにエディターが参加することは本当にいいことだと思いますね」
西牟田「そうですね。そして編集を終えたら、お客様に試写で確認してもらいます」
安田「基本的に、一回編集をして『これでOKです』とはなりません。編集した映像のカットごとのナレーションを紙にしたものを用意して、それをもとにお客様に『ここのナレーションはこうしてほしい』『このカットいらないよね』と修正点を挙げていただきます」
西牟田「お客様に確認していただいて修正をする、というのを2~3回繰り返しますね」
横山「紙の構成案でイメージするものと、実際に映像で観てみるのとでは印象が違うんですよ」
安田「その後、MA(Multi Audio)があります。まずナレーターを選定するために、何名かのボイスサンプルを用意してお客様に選んでいただきます。その後、MAスタジオをおさえて、ナレーション原稿も決定します。
当日はお客様に同席していただきますね。最初に1シーン、ナレーターさんの声を何パターンか収録して、どれがいいか選んでいただきます。イントネーションが難しい会社や業界の専門用語なども確認しながら進めます。
そのあとナレーション、BGM、SE、環境音のバランスを調整する整音という作業。音データが出来上がったら、編集した映像と合わせて、それをまたお客様に確認してもらいます」
横山「修正箇所があれば対応をして、お客様も僕たちも納得する映像が完成したら納品です!」
西牟田「納品後は、お客様から『打ち上げをやりませんか』とお誘いをいただく場合があります。
メインのディレクターとエディターは一緒に行きますね。『全スタッフを呼んでください』と言っていただいたこともあります」
安田「僕は打ち上げに呼ばれたことはほとんどないです……」
西牟田「企画してもいいと思いますよ。こちらから企画する場合ももちろんあります。
先日ある案件の打ち上げでは、お客様とディレクターが学校の先輩後輩だったことが判明して、打ち解けていました。そういう関係性を作れたのはよかったなって思いましたね」
安田「プロデューサーっていうポジションがいて、お客様とやり取りできるっていうのはうちの強みだと思います。『すごいですね』って言われますよ」
西牟田「この規模(社員数28名)で、6人もプロデューサーがいるのは珍しいみたいですね。あとはやっぱり、ベンチャーっていうところじゃないでしょうか」
横山「僕も大手のゲーム会社に内定をもらっていたんですが、ベンチャーだからエレファントにしました」
西牟田「新しいこと挑戦できる、自由にできるっていうのはあるかもしれませんね。
あと、20代の社員が多いのも特徴でしょうね。お客様にパンフレットを見せると、『若いね〜』ってよく言われます」
・・・とのことでした。
晴れやかな空の下テラス席で行った座談会は、楽しく、でも真面目な話をたくさん聞くことができました。
こんなに長い記事を、最後までお読みいただいたみなさん、ありがとうございます。少しでもエレファントストーンに興味をお持ちいただけましたら、ぜひ一度オフィスに遊びに来てくださいね。
お待ちしております!