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プロアクティブ

ダイレクト出版の社員に向けて書いたレターを転載しています。

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To: ダイレクト出版のみんなへ
From: 小川忠洋

スタバの元CEOである岩田さんは、以前、ボディショップの社長をしていた。
ボディショップってのは、女性なら知ってると思うが、アニータ・ロディックという女性が作った今の社会起業とかのモデルになるような企業。スタバもボディショップも、強い「意志」「目的意識」がある会社で(それをミッションと呼ぶが)、外から見たら一見カルトのような文化である(ちなみにLUSHはボディショップから派生した会社)。

さて、そんな経歴を持つ岩田さんに経営のことを教わると言うと、「さぞかしスゴイことを教わるんじゃないか?」と思うだろう。しかし、実はそんなことはまったくない。

80ヶ国近くに多国籍企業を作った立役者であるロイス・クルーガーにしても同じ。周りから見ると、「ロイスから教わってることって、さぞかしスゲェ~ことなんだろう」と思えるかもしれないが、現実は違う。


現実は、ロイスや岩田さんのような人から学びたいと思ったときには、こちらが相手の知識を引き出していかなければいけない。つまり、「いい質問」を用意しておかなければならないのだ。
いい質問があれば、いい答えが返ってくる。彼らはそのいい答えを持っている。だから教わる価値がある。そーじゃなければ、「最近どう?」みたいな話で、メシ食って終わり、となってしまう。

何かを学ぶとき、誰かから学ぶとき、放っておいたらシャワーのように新しい知識が降ってきて、それが自動的に自分に身につくと思ったら大間違いだ。それではいつまでたっても決して何かを学ぶことはできない。


何かを学ぶときには、「プロアクティブ」に学ばなければいけない。
相手の知識を引き出すことに責任があるのは、他でもない自分自身。

何十万、何百万払ってコンサルを受けたり、セミナーに出たりしても、それを受け身で聞いていたら学ぶものは何もない。成長もない。
一方で、数千円の本だって、優れた「質問」を用意して、知識を引き出そうと「プロアクティブ」に読めば、圧倒的な価値をもたらしてくれる。

自分の上司から何かを学びたいときも、先輩の技術を盗みたいときも、研修を受けて技術向上したいときも、ただ黙って座って話を聞いてるだけでは、めちゃめちゃスローペースでしか学べない(あるいは
まったく学べない)。


忘れないで欲しい。学習とは、「プロアクティブ」な行為だ。「リアクティブ」な行為ではない。
相手からできるだけ知識を引き出せるよう、自分に必要な知識をできるだけ引き出せるよう、プロアクティブに学ぶ。それが生徒の責任である。

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