温室効果ガスをゼロにするカーボンニュートラル社会の実現に向けて、今注目を集めている「蓄電池ビジネス」。太陽光や風力など自然のエネルギーを利用して電力を発生させる技術は発展させてきたものの、需要に応じたコントロールが難しい、発生した余剰エネルギーを貯めておくことができない、といった課題がありました。新しい技術として期待される「蓄電池」は、その問題の解決策。条件が良いときに発生したエネルギーを貯蔵しておき、夜や天候が悪い、また非常時にそのエネルギーを利用できるようになります。
7月25日に開催された「PVビジネスセミナー」では、弊社執行取締役の伊東尋志が登壇し、Bison energyが新たに再生可能エネルギー技術の選択肢の一つとして提案する「蓄電池」のビジネスについて、対談でその可能性と課題を語りました。
(対談では、新たなビジネスモデルとその課題について熱い議論が交わされました)
『系統用蓄電池のビジネスチャンスと課題』をテーマにした対談では、株式会社CO2OSの小林直子代表取締役と、蓄電池ビジネスの課題について議論。「蓄電池元年」と言われる2024年であり、3倍以上の市場の拡大が見込まれるものの、法整備や安全面での技術が追い付いていない現状の説明が行われました。
「安全性も含めて太陽光発電所よりもハードルが高いと感じている。プロジェクトのリスクや電力マネジメントの方法など行政、事業者、需要家を含め皆で考えていく必要がある。質の高いプロジェクトのためには、多くの人が関わる必要があり、事前段階でコスト、対価が発生することを認識するとともに、ルールを守る事業者が報われる市場のあり方が求められる」(伊東)。
(Bison energy社のグループ企業であるBison Brothersが開発した蓄電池システム)
また、蓄電池発電所を設計する上での導入コスト、メンテナンスコストなど経済性の点から蓄電池の選び方、さらには、5年後、10年後、20年後の保証のあり方などについても意見が交わされました。