HOSTEL ALA | まちづくりホステル
宮崎県都農町初「まちづくりホステルALA」。5反(約5,000㎡)の耕作放棄地と2軒の空き家を再生。町を超えて町内外の人と繋がり、都農町の「未来」を創っていく「まちづくり連動型ホステル」です。
https://ala-tsuno.com/
人口1万人の宮崎県都農町に移住して、これまで4軒の空き家と1台の車両をリノベーション。少しずつですが、年1件程度のペースでリノベしながら、まちづくりにつなげていきたいなと。
町のグランドデザインや、巨大な廃校活用など、いわゆる「大きなまちづくり」もすすめてきましたが、今年9月の町長交代で方針も変わってきたのでこちらは一休み。
来年以降、民間だけでできる、小さなまちづくりに重点を置いて、特に商店街を中心に、じわじわとリノベ案件、つくっていきたいです。
重要なのはリノベすることではなく、運営すること。
都農町に来て、最初に手掛けたのがぼくらの本社でもあるコワーキングスペース YARD1927です。
地元の方々が地主さんを口説いて頂いたり、内装資金を調達して頂いたり、個人的には都農町の良さと感謝がつまってる施設。
築93年の元歯科医院。
地元の頼れる工務店、秀建設さんに施工いただきました。
都農町にきて、はじめて体験する図面なしのリノベ。
企画とデザインはその場のおしゃべりで決めていった楽しい物件。
当初はぼくらを含め、3社のシェアオフィス機能と、コミュニティスペースでは、町の若手経営者が定期的に集まり、まちづくりについて話し合ってきました。
今年からは毎日、中学生の地域クラブ「まちづくり部」と、小学生のゼロカーボン推進チーム「GreenHope」の部室としても使うようになってきて、夕方はいつも歓声奇声?が鳴り響いてます。
自分たちのオフィスに日常的に子どもがいる風景は理想のひとつ。
自然とできあがってきました。
来年の目標は、YARDをさらに進化させること。
日中は子育て世代がちょっとした雑談や相談ができたり、放課後に中学生が宿題で立ち寄れたり、もっと多くの人が日常的に使えるような内装や物販・飲食機能を企画中です。
YARDと同じ商店街(一之宮通り)にある、築91年の金物店の空き店舗をリノベしたBUNMEI。
商店街の中心部、交差点の角地にあり、ここを起点に、商店街に人を呼び戻せればとの思いで、つの未来財団の本拠地としてリノベーション。
つの未来財団の本社を2Fにおき、1Fはデジタル・フレンドリー事業の重要な拠点として、町で配布したタブレットの使い方がわからない高齢者の方々が、いつでも気軽にきて教えてもらえる場所=ITヘルプデスク。
個人的には都農のApple Storeをイメージして企画しました 笑
いまは、サッカークラブ「ヴェロスクロノス都農」の選手たちが、地域おこし協力隊として日中は常駐して教えているため、高齢者にも大人気。
教えてもらったお礼に、試合の応援にいったり、いい循環が生まれ始めています。
同じスペースを、チャレンジカフェとしても利用。
つの未来財団が厨房設備を投資、設置することで、町内で創業を希望する人たちが1年間、カフェのトライアル営業ができます。現在の若手パティシエで3代目。
視察も多く、ぼくはこないだ都城高専の建築学科生36名をご案内。
ヘルプデスクやチャレンジカフェへの使われ方に関心が集まってました。
都農町に来て3件目のリノベーションは、5,000㎡の耕作放棄地にある2棟の空き家。1棟はぼくらが直営するホステル、もう1棟はぼくの自宅兼ワークスペース。
過疎地で宿泊施設、成立するのか?が最大の課題でした。
無人オペレーションにして人件費をなくし、ADDressやHafHと提携しリモートワーカー、アドレスホッパーをメインターゲットに。
定期的に新渡戸文化高校や日吉ヶ丘高校など、過疎地のリアルな地域課題に向き合い探究するスタディツアーを誘致することで黒字化。
もう一棟のワークスペースでは、町内の若者たちとマルシェの作戦会議したり、ツアーのゲストたちとの話し合い。
和室は、毎週、地元の若手起業家が主催するヨガ教室に無償で貸し出したり、小学生たちが宿題しにきたり。ちょっとした公民館的使われ方が理想
夜は、10人程度の懇親会でよく使ってます。町内の飲食店だと居酒屋さんばかりで話も筒抜け。ゆっくり話したい時によく利用されてます。
テントサウナも、町内外問わず受付中!
年明けから、これまで賃貸住宅として貸し出していた25㎡の部屋を客室に!ツインルームとして、東と南の窓からは日向灘も見える快適な環境。リモートワーカーをターゲットにウイークリー、マンスリーの割安プランも企画中です。
HOSTEL ALA開業からちょうど1年後に、ALAの敷地の元所有者さんから古いトレーラーを譲り受け、ホテルとしてリノベしました。
車両は無償で頂きつつも、内装はボロボロ。インフラ含めてリノベーション費用はクラウドファンディングで調達。
支援者の半数近くが都農町の地元の人たち。自分たちが泊まるわけではないのに応援してくれたことに感謝とともに、町内外の交流拠点になるよう気が引き締まりました。
トレーラーホテルを開業させたことで、これまでホステル棟では呼び込めなかった小さなお子様連れのファミリーや、女子会利用など、これまで都農町にこなかったような方々にも、少しずつではありますが利用していただきはじめています。
来年からも、年1件ぐらいのペースでは空き家をリノベーションしていきたいと思ってます。いまぼくらで一番、力を入れている商店街(一之宮通り)を中心に。
まずは、今年の1月29日からスタートさせて9回実施した「みちくさ市」の会場である町有地を広場として整備する提案を進めます。
1年間、「みちくさ市」を開催してきて子どもたちや自治会のみなさん、地元の出店者さんとはよい関係がつくれてきています。
来年は、商工会にもご協力をいただき、とにかく関わる人を増やして、みんなが行きたくなる広場をつくることが最大の目標です!