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学生結婚をした僕が支店長になれたのは、家族と部下に言われたある一言があったから|【連載】オンテックスの For you ストーリー~あなたは誰のために働く?~

「日本一、誰かのために頑張れる会社」を社是としている当社。今回から「オンテックスのFor you ストーリー~あなたは誰のために働く?~」と題して、オンテックス社員が「誰かのために頑張ったこと」についてご紹介します。

第1回目は、姫路支店 支店長の鷲尾さんにインタビュー。誰かのために頑張ろうと思えたきっかけや、自分の頑張りが誰かを幸せにできることを実感したエピソード、そこから得た学びがその後の仕事人生にどのような影響を与えたのかについて聞きました。

姫路支店 支店長 / 鷲尾 駿介

2011年にオンテックスへ新卒入社。神戸支店で経験を積み、2017年より支店長に昇格。2019年から姫路支店立ち上げに参加し、姫路支店 支店長に。現在も活躍しながら、多くのメンバーの育成に力を注いでいる。

学生結婚で妻と子供がいる中、自分の実力を試したくてオンテックスに入社

ーー鷲尾さんは、新卒でオンテックスに入社したのですね。入社の決め手は何でしたか?

実は私は学生結婚をしていまして、新卒入社した時点で妻と子どもがいたんです。学生だった2011年当時は就職氷河期でしたが、6社ほど受けて4社から内定をいただきました。信用金庫や大手住宅設備機器メーカーからも内定を獲得したのですが、年功序列のレガシー企業だったため「自分の性格には合わないかもしれない」と感じてオンテックスを選びました。オンテックスは実力主義で評価される点を魅力に感じて、飛び込みました。

ーー奥様はどのような反応だったのですか?

妻は最初は反対していました。営業成績によって給与が左右されるよりも、確実に安定して稼げる企業に入って欲しかったそうです。でも最終的には自分の気持ちを汲んでくれ、背中を押してくれました。この妻の決断があったからこそ、今の自分があるのだと強く感じています。照れくさいですが、妻には感謝しかないですね。

入社までの期間もアルバイトに明け暮れて大変でしたし、20代前半は本当に忙しかったですね。ただ、友だちには本当に恵まれていて、会って話を聞いてくれたり、生まれたばかりの子どもを見てくれたりして助けてくれました。今でも付き合いは続いているので、いつか恩返しをしたいなと考えています。

誰かのために頑張る“スイッチ”が入った

ーー実際に入社されて「仕事のモチベーション」に変化はありましたか?

家族のために仕事を頑張るというのは、学生時代のバイト経験でもしていたので、働き始めた頃は「配属された神戸支店の力になりたい」という思いが強かったですね。新入社員の中で成績優秀者が選出されて表彰される「フレッシャーズリーグ」では、4〜5番目。上位は取れず、入社3年目までは可もなく不可もなくといった成果でした。

変化が訪れたのは入社4年目。班長を務めていた時に、私に対して率直に物を言ってくれる部下との出会いがきっかけで「もっと真剣に仕事に取り組みたい」と思うようになりました。自分の中でスイッチが入り、そこから業績も急上昇。役職も上がり、2017年には前任者の後を引き継いで、神戸支店の支店長になりました。

ーー部下からはなんと言われたのでしょうか?

そもそも私はもとからそこまで欲が無く、出世したい、こういう物が欲しいという欲求が少ない人間でした。ここで良くなかったのが、部下の前でも特段出世に興味がないことを伝えてしまったことです。

それを聞いた部下が「いや、上がってくださいよ」とストレートに言ってきたんです。「自分の憧れている上司が、役職が上がらずずっと平社員でいるところなんて見たくない」と。どこまで本音かは分かりませんでしたが「そんなふうに見られてるんやな」と驚きました。

ーー部下から率直に気持ちを伝えられて、鷲尾さんはどのように受け止めたのですか?

本当に毎日一緒に仕事をして、ごはんも食べに行くようなかわいがっていた部下でしたから「そう思ってくれているなら、1回ぐらい腹をくくってやってみようか」と思いました。

そこからは毎日、基本事項をルーティン化し、どうすれば業績を伸ばせるかについて自分なりに考え、実践しました。自分で言うのもなんですが、基本的な能力は高かったのだと思います。営業トークはすぐに覚えられるものの、それ以上に頑張ろうとする理由がなかったんです。

「支店長に言われたらやろう」というスタンスが変わり、成果に貪欲になりました。入社3年目までは月1〜2件の成約でしたが、コンスタントに毎月2〜3件成約できる力がつきました。その結果として、神戸支店長に昇格できたわけです。

自分にとって部下は「子ども」。部下の人生を背負い、人間性も磨いてほしい

ーー姫路支店の支店長になられた際に、神戸支店にいたメンバーのほとんどが付いて来てくれたと伺いました。

2017年に神戸支店長になり、さらに2019年には姫路支店の立ち上げを経験することになりました。立ち上げの際は、部下と一人ひとり面談し、私と一緒に働きたいと思うメンバーとともに異動。ほとんどが一緒に姫路支店へ移ってくれました。

真剣に「一緒に働きたい」と伝えましたし、プライベートも含めて部下に興味を持って接していましたから、今まで私が真剣に部下と向き合ってきた熱意が伝わったのだと感じました。

メンバーとは仲が良いですが、それだけでは成果には結びつかないです。一念発起して私についてきてくれた彼らに恩返しができるように、「絶対に稼がせる!」と責任を感じながら育成をしています。

自分の給与額にも、ようやく興味を持ち始めました。「支店長になると、いくら稼げるんですか?」と質問される機会もありますので、メンバーに夢を見てもらうためにも頑張ろうと思えるようになりました。やはり支店長になれば給与額もアップしますから、そういう魅力を伝えることも大切な役割だと感じています。

ーー鷲尾さんは部下から背中を押されて支店長になり、その後も活躍を続けていらっしゃいます。なぜ頑張り続けることができているのでしょうか?

“支店長”という立場になると部下がみんな自分の子どものように思えてくるんです。元々は「人の上に立ちたい」と思うような人間ではなかったのですが、今では彼らの人生も背負って仕事をしているような気持ちです。そこが、頑張れる理由の一つかもしれません。

人事から言われたエピソードの一つで、「他の支店長は部下に声をかける時、『営業トークはきちんと覚えた?』と業務に関する話から確認する。しかし鷲尾さんは『絶対にウソだけはつかんといて』と言っていて、業務だけではなく、人間性の話もする。本当に子どものように大切に育てているんだと思った」と言っていたことがありました。今思うと、確かにそうかもしれません。営業メンバーの家賃補助が毎月支給されるように、支店の利益でカバーできる仕組みを考えて「俺が守るから」と伝えたこともありました。

意識はしていなかったですが、それほどまでに部下は自分の子供のような存在で、仕事だけではなく、人間性も磨いて欲しいと思い接しているのかもしれません。

決意が固まったもう一つの理由は、陰で支えてくれていた妻と家族の存在

ーー「誰かのために頑張ろう」と思えたエピソードがもう一つあると伺いました。

家族についてのお話ですね。今は3人の子どもを持つ親になりましたが、2人目を授かった時はまだ親になれていなかったと思います。「これから先、何にお金がかかるのか」も意識できず、家庭よりも仕事のことで頭がいっぱいでした。

仕事が忙しく、なかなかゆっくり話もできないままだったのですが、一度大きい喧嘩をしてしまって。「もっと家族のことも見てよ!」と言われてハッとしてしまい。恥ずかしながら、そこで改めて「今のままではあかんな」と思うようになったんです。ほとんど1人で子育てをしていた妻の気持ちも聞かず、きちんと家族に向き合えていなかったと気付かされました。それまでは私自身もまだ若くて、遊びたい気持ちも正直ありました。でも「父親なんだ」と心から自覚できたんです。

これまで妻や家族に対して、自分は本当に向き合えていなかったんだと感じたと同時に、文句の一つも言わず見守ってくれていた妻の偉大さに気付かされた瞬間でもありました。オンテックスという実力主義の会社に入社することを許してくれたこと、部下に向き合える状況を作ってくれていたこと、そういった目には見えていなかったこと、すべてに気が付きました。感謝の気持ちと同時に、やるせない気持ちにもなり。

それからは人生設計をもう一度考え直し、妻や家族、部下に向き合う人生を歩もうと決意できました。

ーー素敵な奥様ですね、、、。会社に対しての心情の変化はありましたか?

拠点を任されるようになってからは、管理部門や事務のメンバー、人事に感謝する気持ちが強くなりました。いつも助けてもらっていますし、管理部門がいなければ仕事になりませんからね。

そうした組織を支える仲間の存在を大切に思えるようになったのも、支店長になり、自己成長できたからではないでしょうか。

役職で仕事を選んでいるわけではありませんが、役職に応じて責任が大きくなるほど、やりがいを実感するようになりました。

ーーまさに「立場が人を成長させてくれる」という好事例ですね。

結局、腹をくくってやらざるを得なくなるんですよね。私は「こうなりたい!これがしたい」と思うタイプではなく、人に求められるほど力が発揮できるタイプだったのかもしれません。

大概の人は、そんなに強くないはず。自分だけじゃなくて、周りの人間や部下、上司、家族など何か守るべきものがある方が頑張れるのではないかと思っています。

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