今日は、F&PジャパンのMVVの話から、コアバリューとなっている "Live with Awareness. (日常の中に気づきを)" について掘り下げて話をしたいと思います。
なぜ気づきが重要か
F&Pジャパンでは、この「気づき」(アウェアネス) という言葉をかなり大切にしていて、僕自身も日頃から多用しています。
僕は、ビジネスに関わる人は全員が (広義の) マーケティングに携わっているし、マーケティング感覚を持つべきという考え方を持っています。
(エンジニアもショップ店員も経理もサポートセンターも全員)
たとえば一般的な事業活動の工程において
市場調査 → 企画 → 開発 → MK → 営業・広報 → サポート
というざっくりとした流れがあったとして、市場活動というのは全ての工程の上流に位置する最初の入り口になっています。
そしてこのフローにおいては、マーケティングが中盤にもう1回出て来ています。
企業と市場(マーケット)の入口と出口になっている要となるのがこのマーケティング機能だと言えると思います。
なので、マーケットでなにかを発見できる力というのは、どのセクションで働いていようとも必ずつながりがあって個人にとって有益になります。
街を歩くときでも、ちょいとアンテナを張って見渡せばいろんな気づきがあります。
気づきは、マーケティング活動の源泉。
マーケティングは、事業活動の根幹。
そんな価値観を体現するために、具体的には社内でこんなことをやっています。
・オフィス週例の朝会で、各自の「気づき」について順次発表する。どんな気づきがあって、そこからどんな学びを得たかをチームのメンバーに共有する。
・ショップの現場からのレポートでは、現場での「気づき」を報告する。店舗周辺環境や客層にどんな変化があったか、店内でどんな問題点を見つけたか、どんな改善活動・PDCAを行ったかを共有する。
・読んでおもしろかった記事、これは仕事に活かせそうだと思った記事を、Evernote にクリップアップして共有する。
そんなことをやっていて、メンバーが日常で見つけたことや気付いたことを共有・発信してくれるようになり、朝会の発表の時間も、そのあとけっこう盛り上がったりします。
なぜシェアするのが重要か
2つの目で世間を見るよりも、12個、24個で見る方が有利ですよね。
地元の駅・会社や学校のある場所・休日行く街。
日常のアクセスで、自分の目だけで見られる範囲というのは限られています。
インターネットの入口であるスマホの画面を覗いていても、中に見えるコンテンツは自分の趣味嗜好でフォローしているものだったり、その人の属性に最適化されて配信された広告だったりします。
(実際にインスタを開いて隣の人と見比べたら、そこで見ている内容が全然違うことに気づくでしょう)
「流行ってる」とか「よく見かける」というのは、実は自分の周りのごく狭い範囲の話であって、実際にはとても偏っている情報だと考えるべきです。
世の中全体で見た場合に「本当に出荷数や視聴数を稼いでいるもの」と、「自分から見て流行っていると感じるもの」はまた違うというふうに考えておくべきかなと思います。
自分が思ってる「当たり前」は、他の人にとって「当たり前ではない可能性が高い」という前提に立つと、シェアコミュニケーションが円滑になるでしょう。
僕自身は、なるべく自分とかぶらない属性の人との雑談はあえて大事にするように心がけています。
(タクシーのドライバーさんとか、アルバイトの学生さんとか)
・・・
決められたワーク(=お仕事) をこなすばかりだと、実は多くのことを見逃していることに気づきます。
どんな種類の仕事であっても、自分自身のクリエイティビティは必ず発揮できるはずです。
仕事のヒントは、いたるところにあります。
街に出た瞬間。
人々が向かう方向。
いつもと違う場所で吸う空気。
気づき力を高めるということは、まさに視座を高く持つという意味です。
日常の中から様々な気づきを得て、それを仕事に取り入れる、そして出来上がったものをまた世の中へ返していく。
これがF&Pの活動の価値観で、メンバー全員でこうした流れを作っていきたいと考えています。
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