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アパレルPRから、バターのいとこの店舗開発になったら、世界が360度変わった元港区女子の話。

皆さんは、「地方」に触れたことはありますか?

私は、東京で生まれ育ち、東京のファッションブランドのPRに就職しました。

大学で法学部に通い法律事務所でバイトもしながら、自由な服装で茶髪で働きたいな〜と思い、ファッションブランドのPRへ。ファッション雑誌が好きだったものの、小学館や集英社に入れたとしても希望の雑誌に配属されるのは中々狭き門ということを知り、それならば!と当時1番好きだったCanCamを開いて、1番多くタイアップをうっていたファッション企業の門を新卒で叩きました。

今からもう10年前ですが、LAやフランスで海外撮影をし、いわゆる”華やかな世界”で20代を過ごしました。華やかな世界の裏では、毎日朝から晩まで仕事をし(今はもうだめですが)、夜中のタクシーやトイレで何度も泣きながら(笑)、無理を無理としない世界線で全力で闘ってきた20代でした。


*PRに配属になり大好きな雑誌の仕事をしてCanCamで取材してもらったとき


港区女子から栃木県那須のスタートアップ企業へ

そんな私が、ひょんなことからGOOD NEWSという会社でお仕事をすることになりました。

未利用食の活用をテーマに「バターのいとこ」などの商品開発を行い、森と人との共生をテーマに那須で施設を展開しているスタートアップ企業です。

人生で一度も「地方」「ローカル」に触れてこなかった私が、生産者の方と直接会い、大きな食卓を囲むことを大切にしている栃木県那須の会社に飛び込んだのです。

それは想像するに容易く、時間も、関わる人も、そして価値観も、全てが新しい世界でした。



今のお仕事のこと

実際に私が今、なんのお仕事をしているかというと、バターのいとこやGOOD NEWS店舗の店舗開発・企画を主に担当しています。

店舗開発と言っても、2020年にできたまだまだ新しい会社。お店に関わることはなんでもしています。


新規店舗の出店に向け、どんなお店にするか、どこで何を売るか、どんなデザインにするか、会社の会長と代表の2人のBOSSと決めていきます。

(私の尊敬するこの2人のBOSSにはまた別で話したい…!笑)

どんなデザインにするかを設計士さんと相談し、空港さん、百貨店さんと打ち合わせを重ねます。開業に向けて、見積もりをとったり各種の申請をしたり、スケジュール調整をしたり細かいこともたくさん。もちろん役割分担をしチームで協力していきますが、お店に関わることは、なんでも。

上場企業では働いていたときは隣の部署にお願いしていたことも、GOOD NEWSでは隣の人と協力して、自分たちでなんでも行います。


*GOOD NEWS TOKYO東京駅八重洲中央改札店。2024年5月オープン。

膝を付け合わせて会話するということ

一つ、私が担当している新千歳空港店舗での取組みについて紹介します。

新千歳空港店では、バターのいとこ、ブラウンチーズブラザーの展開と合わせて、「GOOD NEWS NEIGHBORS」というポップアップを展開しています。


*第一弾は北海道の東側「道東」コラボのクマヤキサブレを展開。


このポップアップはわかりやすくお伝えすると、北海道のローカルなお菓子屋さんとコラボして、そのローカルに根付いた商品を展開するポップアップです。

バターのいとこも、元はチャウスという小さな一軒のお店からスタートしました。GOOD NEWSがそうであったように、地方で頑張るお菓子屋さんを応援したい、そんな想いと、それを一緒に応援してくれる新千歳空港の皆さんのご理解のもと、毎月のポップアップが実現しています。

私は最初この企画を聞いた時、「オンラインで打ち合わせして進めていくのかなあ」と思ったのですが、必ず会って、膝を付け合わせご飯を食べてこそ、見えてくる想いや課題があるという代表宮本(以下、吾一さんと呼びます。)の想いのもと、必ず現地に行き、その生産者やオーナーの方に直接会いに行ってからお取組をスタートするようになりました。

初めての企画は、北海道の東側「道東」を舞台に、道東をキュレーションするチーム”ドット道東”チームにアテンドしていただいたのですが、道東の移動距離にもまずはカルチャーショック。

訪問先の移動は車で3時間、ご飯を食べにいくのも1時間。毎晩ご飯をともにし、みんなで同じホテルに泊まり、自然と会話は地方の課題や未来について。


*道東チームと吾一さんと。


20代の私は、どこか海外に撮影にいっても、コンビニに寄りホテルで打合せをしながらご飯を食べ、フライトを待つ時間は立ちながらPCを開く。

全力で仕事に向き合ってきましたが、こうやって自分が住んでいる地域や自分が食べているものなど、”生活の本質”のようなものに向き合う時間は正直あまりありませんでした。


北海道の企画をしているといつも思います。

オンラインではわからない自然の豊かさ、同時に厳しさ。

地方ならではの良さと、同時に地方が抱える課題。

直接膝を付け合わせて会話をし、吾一さんがよく言う”経済合理性”以外の時間で見えてるくるものが必ずあると今ではすごく感じています。


*バターのいとこ 北海道限定のあんバターの小豆を大切に育ててくれているまこみさん。毎年種まきと収穫に行かせてもらってます。


”違う”ということ

GOOD NEWSの仕事を始めたころは、20代を港区女子として過ごした私からすると、会社や吾一さんの思想を理解するのも難しく、吾一さんにとっての”砂粒ほどの違い”が、私にとっては”国の違い”に感じるものも多くありました。

それは今でも完全に理解できるまでには至っていません。

でも、”違い”を楽しむことが大事だと教えてもらったいま、日々、この違いを感じては少しずつ受け止め、違うことをリスペクトしながら前に進んでいます。

(とはいえ、この価値観や考え方の違いによって何度も吾一さんとぶつかり、そのたびに”相撲"をとり(理解するまで正面でぶつかり合うことを相撲と呼んでます笑)、日々奮闘しています。)

*毎月一緒に北海道を旅する吾一さん。代表であり、私のメンター。


GOOD NEWSはこうやって、

地方で暮らし、その地方や生産者やへの理解が深いメンバーや、

東京で暮らし、東京ならではの時間軸で対応をしていくメンバーなど、

多種多様な背景をもったメンバーが集まっているからこそ、少しずつ地方の課題を解決していくことができていると信じています。


これから、那須以外の地へもこの循環を広げていこうとしているGOOD NEWS。

様々な背景をもったメンバーと出逢えることを私も楽しみにしています。


*全国の販売チームのみんなと。



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