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早期離職白書をつくり続ける理由と、つくったきっかけ

Photo by Xavi Cabrera on Unsplash

カイラボの特徴の一つに「早期離職白書」の発行があります。

実は、起業した当初は白書をつくろうとは思っていませんでした。周到に企画されたものではなくて、気付いたらつくることになっていた白書だったりします。今回はそんな早期離職白書の話しです。

早期離職白書とは?

早期離職白書とは、簡単に言えば、早期離職者(新卒入社後3年以内で辞めた人)へのインタビュー集です。実際にはインタビュー以外にも、各種統計や企業が行うべき離職対策についても書いているのですが、圧倒的に読者からの反応が良いのはインタビュー部分です。

早期離職に関するアンケート調査をやっている会社はカイラボ以外にもありますが、インタビュー集をつくっている会社はおそらくないです。たぶん。

定量調査だけではわからない生々しさが人の心を動かす

インタビューはアンケート調査に比べると手間と時間がかかります。そもそもインタビュー協力者を探すだけでめちゃくちゃ大変です。

また、定量的なデータで示すことが難しいため、せっかくインタビューをしてもインパクトに欠ける部分があります。やっぱり「早期離職者の7割は上司に不満!!」とかの定量調査の方がインパクトはありますから。その代わり、アンケート調査などの定量情報だけでは伝わらない生々しさがあります。

そういった生々しい情報こそ、企業の経営者や人事担当者が欲している情報なので、「早期離職白書のカイラボ」は早期離職対策支援の会社として認知してもらえるし、生々しい情報を知っているからこそ、現場に入り込んだ離職対策が可能になっています。

当事者だからこそ視野が狭くならないために始めた早期離職者100人インタビュー

私自身が新卒入社の会社を2年弱で辞めている早期離職経験者です。だからと言って、自分の経験だけで企業向けに離職対策の支援はできません。みんなが自分と同じ理由で辞めるわけではないからです。

自分が早期離職の経験者だからこそ、自分の経験を絶対視しないために、まずは100人の早期離職者にインタビューをしようと決めました。実は、100人インタビューをスタートした時点では白書をつくることは考えていなくて、「とりあえず100人に聞くんだ!」しか考えていませんでした。無計画ですね。

インタビューが80人くらいまで終わったところで、何人かの人から「100人聞いたらどうするの?」と聞かれるのですが私はこたえられません。当たり前です、考えてないんだから。

そんなとき、信頼する方がから「白書とかおもしろいんじゃない?」と言われて、民間企業、団体が発行している白書を調べてみると、確かにインタビュー集は読みごたえがあって面白いではないですか。

こうして、早期離職白書をつくることを決意します。

発行し続けることに意味があると思う

正直、早期離職白書をつくるのは赤字です。インタビューの手間がかかりすぎるため、ビジネス的には良くありません。それでも、カイラボではこれまで2013、16、19、22と4回発行し、現在は25年版に向けて準備しています。

なぜなら、インタビュー集を発行し続けることで、時代の変化、考え方の変化をとらえることができる貴重な資料になっていくからです。

いまだに、早期離職白書以外に早期離職のインタビュー集はありません。だからこそ、続けることに意味があると思っています。

ビジネスにおいて利益を出すことは大切です。利益がなければどんな良い事業でも継続できませんから。でも、利益度外視でもやらなければいけないこともあると、私は思います。

そして、カイラボは特に利益を度外視してでも、やるべきことをやり続ける組織でありたいと思っています。



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