1
/
5

開発環境の進化は、サービス成長に直結する。「Enablingチーム」が担う開発サイクル改善の取り組み/バックエンド部 Enablingチーム対談

株式会社TVerのバックエンド部は、事業成長とともに、サービスリニューアルや内製化、メンバーの大幅な増員を経験してきました。

以前は数名のエンジニアでサービスの開発・運営を支えていたところから、現在、チームとしてのさらなる成長が求められています。その中で、2024年7月、開発効率をさらに高めるための活動を行うEnablingチームが立ち上がりました。

今回は、Enablingチームに所属する伊藤と小林の2名にインタビュー。TVerのバックエンド部における、新たな挑戦と取り組みに迫ります。

■プロフィール

サービスプロダクト本部 バックエンド部 Enablingチーム:伊藤 聡汰

2016年、証券システム開発を手がける企業に新卒入社。システムの画面開発から管理・処理システムまでの開発を担当。その後、ソーシャルゲーム開発企業へ転職し、バックエンド・フロントエンドを問わず幅広く開発に従事。2022年7月、TVerに参画。

サービスプロダクト本部 バックエンド部 Enablingチーム:小林 正宗

2019年、合同会社DMM.comに新卒入社。主に、ライブ配信サービスのアプリケーション開発に携わる。株式会社MIXIへ転職後、サービスのサーバーサイドやクラウドインフラ(GCP/AWS)を活用したバックエンド開発などを経験。2024年6月、TVerへ参画。

目次

  • 内製化した環境で、サービス成長のための開発に全力で向き合ってみたかった

  • Enablingチームが挑む、TVerバックエンド開発環境の進化

  • 開発回りの課題を自らキャッチアップし、解決まで推進できる楽しさ

内製化した環境で、サービス成長のための開発に全力で向き合ってみたかった

——お二人が転職を考えたきっかけと、TVerとの出会いについてお聞かせください。

伊藤:私は金融系システムの開発を経て、前職ではソーシャルゲームのバックエンドと一部フロントエンドの開発に携わっていました。そこで5年ほど経験を積み、自分なりに「やり切った」と感じたことから、次のステップを模索していました。

TVerと出会ったのは、ちょうどそのようなタイミングです。当時、サービスのリニューアル直後でバックエンドエンジニアを募集していると知り、2022年7月に参画しました。

小林:私はこれまで2社にて、動画配信サービスのAPI実装、AWSやGCPを用いたクラウドインフラの構築など、バックエンドの開発を担当してきました。アプリ開発をはじめ、サービス立ち上げ、システムリプレイスなど、さまざまなプロジェクトも経験しています。

転職を考え始めたのは、前職で携わっていたサービス終了が決まったことがきっかけでした。最初に勤めていたDMM.com時代の同期がTVerで働いており、その様子を聞いて興味を持ったことからエントリーし、2024年6月に参画しました。

——それぞれ、参画前はTVerにどのような印象を持っていましたか?

小林:同期からの話で、TVerでは開発を内製化しており、技術にしっかりと向き合っている組織だと認識していました。サービスの知名度は高いにもかかわらず、開発・運営は少人数体制だと聞き、その分「いろいろな取り組みができる余地が大きいのではないか」と、ますます興味が湧いたんです。

伊藤:私の場合は、そもそもTVerが独立した会社として存在していることも知りませんでした。社員の皆さんから、自分たち数名で開発部門を組成して内製化も行ったという話を聞き、非常に驚いたのを覚えています。

——新たなステージとしてTVerを選んだ決め手は何だったのでしょうか?

伊藤:「TVerでは、自分が貢献できることが多くありそうだ」と感じたからです。当時のTVerはサービスのリニューアル直後で、取り組みたい課題がたくさんあると面談で聞いていました。また、小林さんも言う通り、大規模サービスをこのような開発組織の規模で手がけるのは挑戦しがいがあるなと思いましたね。

小林:TVerが、多くのユーザーを抱えるサービスだという点に惹かれました。開発業務において、システムの技術的負債を積まないための工夫も、新たな試みの実践も、サービスがユーザーに求められ、成長し続けるという前提があってこそできるものです。

サービスの成長のために、思う存分開発に取り組みたい。そう思っていた私にとって、TVerはまさにうってつけの場所だったんです。

Enablingチームが挑む、TVerバックエンド開発環境の進化

——お二人が所属するEnablingチームについて、バックエンド部における役割や発足の経緯について教えていただけますか?

伊藤:Enablingチームは、2024年7月に立ち上がったばかりの組織です。バックエンド部の機能開発チームに向けて、開発効率を高めるための取り組みを行っています。

バックエンド部は、今年に入ってからメンバー数が倍に増えました。組織としての開発スピードを上げるため、開発環境の整備が急務になったことが、Enablingチーム発足の背景となっています。

小林:私は、入社とチームの立ち上げがほぼ同時期だったことからEnablingチームへの配属が決まりました。開発環境の改善は、サービスが成長し続けるためにも欠かせません。自分が取り組みたいことともマッチしていて、モチベーションもますます高まりました。

——現在の具体的な取り組みはどのようなものでしょうか?

伊藤:直近では、よりシンプルでデファクトな開発を目指して全体的な開発フローの整備を行っています。2024年9月に、GitLabからGitHub Enterpriseへリポジトリを移行したほか、GitHub Actionsを用いた自動化や、リリースフロー、ブランチ運用の見直しも行いました。

並行して、アーキテクチャの変更にも踏み切りました。現在は、ライブラリの技術選定、コードの書き換え、ガイドラインの策定などに着手しています。

私が、Enablingチームの取り組みについて執筆したTech Blogもご覧ください!

https://techblog.tver.co.jp/entry/s-ito/backend-enabling-team-start

——一連の活動の背景は、どのような課題意識があったのでしょうか。

小林:リアーキテクチャに踏み切った理由は、部内のメンバーが増えて業務の幅も広がっており、サービス成長を加速させるために機能開発に求められるものも大きくなっているからです。

これまでは、少人数体制かつ全員がコンテキストを共有しやすい環境下で、デリバリーを最優先して開発に取り組んできたという側面がありました。また、ユーザーがコンテンツを安定して視聴できるよう、可用性の高さも担保することを意識していました。

当時の体制ではそれが最適解だったと思いますが、現状のコードは拡張しにくく、大人数で機能開発を同時に進めることが難しい部分も出てきています。そのため、エンジニアの認知負荷を下げ、新メンバーが入ってもすぐに手を動かせるような体制にしたいと考えました。機能開発のスピードを加速させつつ、品質面との両立も目指します。

伊藤:今後は、アプリケーションログの整備や、デプロイの改善などにも着手したいと考えています。運用のプロセスも効率化していき、機能開発チームにはなるべく開発に集中してもらえる環境を実現していきたいですね。

開発回りの課題を自らキャッチアップし、解決まで推進できる楽しさ

——どのような点に、TVerでの仕事のおもしろさを感じていますか?

伊藤:ログの整備など、これまでやりたいと思っていてもなかなか時間を割けなかった部分に取り組めているのが楽しく、やりがいを感じています。「改善したい」と思ったらすぐ着手して解決するのが好きなので、そういった自分の働き方や考え方と非常にマッチしているんです。

多くの企業では、開発環境の足回りを整える活動は、気づいた人が自主的に行うような文化になっているのではないでしょうか。

一方で、TVerではこれらの活動を組織として重要だと位置づけており、チームとして明確に役割を持たせてもらえるのはありがたいと感じます。機能開発チームとも定例会議を行い、常に課題に対する目線合わせができているのも大きいですね。

小林:私は、仕事において「物作りを通じて、ユーザーに価値を届けたい」という思いが根底にあります。機能開発のための仕組みを整えることは、結果としてアウトプットの底上げにつながり、ユーザーの満足度向上にも直結すると考えています。

このサイクルを実感できることが、自分にとって何よりのモチベーションになっているんですよね。

さらに、入社直後からリアーキテクチャを率先して任せてもらえるなど、裁量の大きさも大きな魅力です。意欲があれば自らプロジェクトを推進できる環境で「自分自身がサービスの成長に寄与している」という実感を持てています。

——ほかにも、働く環境として魅力に感じる点などはありますか?

伊藤:TVerの開発組織は、ベンチャーらしいフラットかつスピード感のある風土ですが、人事制度や労務の面では安定した基盤があると感じます。もちろん業務に真剣に取り組みつつ、一日の中でメリハリをつけて働けているのも大きな魅力ではないでしょうか。

また、TVerにはさまざまな部署や職種が存在しますが「みんなでTVerを良くしていこう」と、自然と一体感が醸成されているように感じます。

小林:メガベンチャーを経験してきた私でも違和感なく馴染める環境だと、入社直後から感じました。

社内には、私のようなIT業界経験者もいれば、放送業界一筋の人や他業種での営業経験者など、多様なバックグラウンドやスキルを持つ人たちが集まっています。その中で、誰もが心地よく働けているのが、TVerのすごいところだと感じています。

——Enablingチームをはじめ、バックエンド部では積極的に採用を行っています。どのような人と一緒に仕事をしたいと考えていますか?

伊藤:技術選定を行えるような、ミドルウェアやアーキテクチャの知識があるとうれしいです。また、スキルと同じくらい、マインド面でのフィットも大切だと考えています。

Enablingチームは、機能開発チームと密接に連携している分、あえて役割を明確に分けていません。隙間にある課題をキャッチして、解決まで推進できる方に来ていただけたらうれしいですね。

小林:私自身もまだ成長中の身ですが、技術選定や課題解決における意思決定の機会を増やしたくてTVerに飛び込みました。現在、期待以上に実践経験を積めているので、これから加わってくださる方にも、ぜひその楽しさを体感していただきたいです。

技術を単に活用するのではなく、今ある問題をその技術でどう解決するかを楽しみながら考え、実行していきたい方には絶好の環境だと思います。

伊藤:TVerの開発において、今後も実現したいこと、やるべきことが山ほどあります。新しく仲間になってくださる方々と、一緒に開発支援に取り組んでいけることを楽しみにしています。

TVer Tech Blogや、その他バックエンド部の記事もぜひご覧ください。

TVer Tech Blog
TVer Tech Blog
https://techblog.tver.co.jp/
急拡大中サービスの安定稼働を支える「裏方」役ならではの楽しさ/SREチーム対談|TVer HR BLOG
2023年12月、TVerの月間ユニークブラウザ数は初の3,100万台突破となる3,129万MUBを達成しました。月間再生数も3.98億回を突破し、4億回再生へと迫っています。 サービスのアクセス数や利用時間が急増する中、TVerをユーザーの方に楽しんでいただくためには、高負荷なシステムの安定稼働を実現しなければなりません。現在は、少数精鋭のメンバーがセキュアな環境の構築・運用を支えています。
https://note.com/tver/n/n0f4c359ba997
メガベンチャー勤務、CTOを経て次の挑戦へ。TVerで取り組む、スケーラブルな開発組織づくり/技術統括 兼 バックエンド部部長 脇阪インタビュー | 株式会社TVer
急成長を続ける株式会社TVerは、開発内製化、サービスの大規模リニューアル、そしてサービスプロダクト本部の新設と、技術面に力を入れてきました。今後さらなる事業拡大を見据えて不可欠なのが、スケーラ...
https://www.wantedly.com/companies/company_4696980/post_articles/921474
TVerの成長を加速させる。バックエンド部がチームで挑む"攻め"の開発とは?/サービスプロダクト本部 バックエンド部 部長補佐 和田インタビュー | 株式会社TVer
2024年4月、サービスプロダクト本部内でバックエンド開発機能を担うチームが独立し、部として発足しました。組織が拡大する中で「攻めの開発」が現在の最注力ミッションだと語るのが、部長補佐の和田です...
https://www.wantedly.com/companies/company_4696980/post_articles/925098

取材協力:CASTER BIZ recruiting


株式会社TVerからお誘い
この話題に共感したら、メンバーと話してみませんか?
株式会社TVerでは一緒に働く仲間を募集しています

同じタグの記事

今週のランキング

shoko miyamotoさんにいいねを伝えよう
shoko miyamotoさんや会社があなたに興味を持つかも