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組織のあり方を考える「All Hands」運営に携わる4人が開催を通じて見つめてきたもの

こんにちは、東急株式会社「URBAN HACKS」採用担当です。

URBAN HACKSは、交通事業を軸に、不動産や商業施設開発、ホテル経営など、多彩な事業を展開している東急株式会社から、街づくりにおけるDXを目的として、2021年7月に生まれた新組織です。現在、新たなイノベーションを生み出すべく、積極採用を進めています。

URBAN HACKSには、「All Hands(オールハンズ)」と呼ばれる独自のカルチャーが存在します。今回のインタビューでは、同イベントの運営に携わる田中さん、高山さん、元原さん、妹尾さんの4名にお話を伺いました。All Handsはいつ、どのような目的で生まれたのか。その経緯や開催を受けてのメンバーの反応から、URBAN HACKSの独自性について考えます。

年2回のペースで開催されるURBAN HACKS独自のイベント「All Hands」とは

――田中さん、高山さん、元原さん、妹尾さん、本日はよろしくお願いします。まずAll Handsの概要について教えてください。All Handsとは、どのような取り組みなのでしょうか?

田中:"All Hands"という名称を使い始めたのは最近です。そのルーツとなるイベントは2022年に実施されており、その際は、メンバー全員が集まるアイデアソンやワークショップを実施しました。2年目となる昨年からは、「URBAN HACKSのカルチャーを考える」というテーマのもと、バリューの再策定などを行う回が下期に新設され、年2回の開催となりました。

👆All Handsのワンシーン

――どのような経緯で取り組みがスタートしたのですか?

元原:きっかけは、組織の規模が大きくなっても、メンバー全員で組織に向き合っていきたいと考えたことでした。2021年7月にURBAN HACKSが立ち上がり、少しずつ仲間が増えていくなかで、一体感や目的意識がなんとなくずれている気がしていたんです。深く理解し合っている数人のメンバーで動いていたときと同じ組織のあり方では、いつか成長に限界がくると感じていました。

高山:URBAN HACKSは全メンバーに共通する行動指針として、「URBAN HACKS Way」と呼ばれる5つのバリューを掲げています。しかし、組織の規模が大きくなるにつれ、言葉と実態に少しずつギャップが生まれていたんですよね。こうした齟齬を是正することが、開催する目的のひとつでした。現在「東急の未来を考える」「URBAN HACKSのカルチャーを考える」という2軸で実施されているのは、このような目的に対し、より具体的に迫っていくためです。メンバー間の議論を通じて組織のあり方を改良していこうとするのが、All Handsの考え方ですね。

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――これまで私はこうしたインタビューを通じて、URBAN HACKS内のさまざまな方にお話を伺ってきましたが、チームやメンバーにそのような課題があるとはあまり感じませんでした。これはみなさんがAll Handsを通じて考える場を設けてきたからなのでしょうか?

元原:いえ、もともとチーム/メンバー単位では、バリューがきちんと個々の行動に根付いていたんです。課題に感じていたのは、組織企業全体で見たときに役割によって見ている方向、考え方が1点に収束できずにいることでした。

URBAN HACKSでは、プロダクトマネージャーやアカウントマネージャー、デザイナー、エンジニアなど、さまざまな職種の方がともに働いています。それぞれに置かれている環境、持ち合わせている知見が異なるため、自ずと業務から得られる気づき、必要な行動指針も変わってきます。共通の目標に向かっていくためには、相互理解や現状に合わせたバリューの見直しが必要になると感じていました。

妹尾:先ほど高山さんからあった「URBAN HACKS Way」のなかに「One Team, No border」というバリューがあります。「職能やバイアスを取り払って、ひとつのチームとして全員でゴールを目指していこう」という考え方を表す言葉ですね。URBAN HACKSの企業活動は、街づくりといった大きなテーマへと向かっています。だからこそ、携わる私たちもまた、それぞれに障壁のない一枚岩として臨んでいかなければならないんです。All Handsはそのような感覚を社内全体で共有していくために生まれました。

👆All Handsのワンシーン

All Handsの運営に感じた業務との共通点と独自性

――イベントの開催を成功へと導くために、工夫したことがあれば教えてください。

高山:事前に全メンバーを対象にしたアンケートを実施しました。目的は、私たちがなんとなく感じていた違和感のようなものを明確にするためです。回答からは予想どおりの結果が得られました。実態がはっきりと見えてきたことで、開催に向けての迷いはなくなりました。

妹尾:「One Team, No border」の意味について、職種によって認識がくっきりとわかれたことも印象的でしたよね。文字どおりOne Teamとなるには、このギャップを解消しなければならないという意識がより鮮明になったことを覚えています。

元原:回答からは、ほとんどのメンバーがバリューの重要性を理解し、必要としている現状も明らかとなりました。アンケートの実施前には、組織のコンディションの良し悪しが全くわからなかったので、そのような実態が明らかとなり、安心しました。「認識をすり合わせる」ではなく「個々の行動をブラッシュアップする」段階だと把握できたことで、より開催に向けての推進力が増しました。

――開催を踏まえ、みなさんの反応はいかがでしたか?

高山:好意的に受け止めてくれた方が多かったようです。開催後に実施したアンケートでは、「URBAN HACKS Wayなど、組織文化を考え直すきっかけになりましたか?」の設問に対し、「とてもそう思う」が61.1%、「ややそう思う」が33.3%と、94%以上が開催の意義を感じています。

妹尾:他方、運営面では「次回の運営に携わりたい」との回答が36.1%に上りました。このように渦が大きくなっていくことで、全員が組織のあり方について当たり前に考える風土ができあがっていくのだと思います。決して平坦な道のりではなかったですが、あらためて企画・開催して良かったと感じました。

田中:URBAN HACKSのケイパビリティとして、場のデザインが挙げられると考えています。過去3回、部内イベントの開催がうまくいった背景には、こうした組織の強みも作用しているように感じました。All Handsの開催・成功は、URBAN HACKSの独自性をあらためて考える機会にもなったと思います。

👆All Handsでの全体写真

全メンバーが持つ「柔軟性」と「主体性」。兼ね備えた人とともに、街づくりを考えていきたい

――All Handsは今後も継続して開催されていくのでしょうか?

高山:現時点で今後の予定が確定しているわけではありませんが、メンバーにも好意的に受け止められていますし、社内カルチャーとして残り続けていくのかなという実感はあります。組織のステータスにあわせて、柔軟に取り組んでいけたら良いですね。みんなで集まって考える場が求められるかぎりには、きっと続いていくのだと思います。

田中:状況に応じた柔軟性もまた、URBAN HACKSのメンバー全員に共通する長所かもしれません。困難な道でも、プライオリティの高さを考えて取り組むことができる。All Handsの運営に携わりたいと考える方が多い点にも、その特徴が表れているように感じます。

――URBAN HACKSが求める人物像にもつながる部分ですね。

元原:その観点で言うと、設立して間もない時期に入社したメンバーと、これから入社してくるメンバーのあいだで、業務から受け取れる面白さ・楽しさが違うのは不公平だと、私は考えています。All Handsを通じて組織のあり方を考え直す機会を設けているのは、社歴に関わらず全員でどういった組織にしていきたいか考えていきたいからでもありますね。

きっとこの点は、立ち上げから時間が経った組織の採用課題とも重なる部分だと思います。「完成された組織に加わる」ではなく、「自らも一員となって組織を作り上げていく」という感覚を、これから入社する方にもぜひ味わってほしいです。

妹尾:URBAN HACKSの組織設計の思想に、「自由闊達にして愉快なる、理想のソフトウェア工場」という言葉があります。どれだけ真面目に向き合わなくてはいけないときでも、業務そのものを「愉快」に感じられる余白は残しておくのが、設立当時からのURBAN HACKSのやり方なんですね。そういうマインドが現在もうまく受け継がれているからこそ、All Handsのような取り組みが認められていくのだと思います。そのような部分に共感してくださる方と歩みをともにできたら嬉しいですね。


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