こんにちは!ポテンシャライトの寳田(ほうた)です!
ポテンシャライトのこれまでの歩みを振り返る2連続企画。
創業から2019年までを振り返った前回の記事に引き続き、後半となる今回は2020年の出来事と創業5期目となる2021年の方向性について、CEOの山根にインタビューしてみました!
▼前回の記事はこちら▼
2020年:Flowering period コロナ渦で再定義されたポテンシャライトらしさ
ー2020年を語る上で外せないのはコロナですよね…。
2008年に訪れたリーマンショック、とまではいかないまでも人材業界は大きな打撃を受けた時期でしたね。
ポテンシャライトは2月決算で3月から新しい期に入るのですが、2020年3月からは会社を一気に拡大させようと目論んでいました。ただ、結果的に計画から大きくズレることになってしまいました。コロナが全てを吹き飛ばしてしまいましたね。赤裸々に伝えると、2020年2月までは各メンバーの顧客への採用支援業務にかける時間は規程業務時間(8時間/日)の120〜150%だったのが、コロナの影響で2020年5月は70〜90%になったイメージです。
ー市場が打撃を受けている中で、「自分たちは何をすべきか」という一体感が生まれましたよね。
そうですね。
緊急事態宣言が出る前(2020年3月頃)は、まだメンバーも危機感がなかった様子でした。ただ、僕は新卒の頃にリーマンショックでどん底を体験しているので、その危機感を毎日のようにメンバーへ伝えていました。それ以降、1人、そしてもう1人と経営陣と同じような危機感/スピード感で仕事をしてくれるメンバーが増えていったことは嬉しかったです。
ポテンシャライトでは僕がアイディアを出すことが多いのですが、この時期は各メンバーが「これをやろう」と声を上げてくれて、多くの取り組みが一気にカタチになっていきました。
僕は「自分で仕事を作ろうね」とメンバーに常に伝えています。仕事はやろうと思えばいくらでもあるわけです。ただ思考していないので仕事を「生み出す」ことができない。毎日「何かできることはないか」「今あなたが求められていることは何か」とメンバーに問いただし、強烈な主体性を求めています。これがこのコロナ期に功を奏したのです。
2020年にポテンシャライトが取り組んだことをお伝えすると、
- HR new trend ポテンシャライト 3weeks calendar
コロナの今だからこそ日本の採用市場を盛り上げるべく、3週間連続でポテンシャライトのノウハウをアウトプットしよう!という試み。3週間で合計15本のブログを発信。
2. Potentialight 20's players "Output week"
20代のメンバーが1日ずつ別のアウトプットをしよう、という試み。採用ノウハウを中心に合計5本のブログを発信。
3. Potentialight Online アカデミー
ゴールデンウィークを中心に、人事になるために必要なことをとにかく伝えるというセミナー。ポテンシャライトとしては初のto Cサービスであり、且つ教育研修スクールの運営。
全6回に分け、合計20時間弱程度の講義を実施。
4. ウェビナー
Potentialight Online アカデミーと合わせて、3月下旬~6月上旬までに採用ノウハウ/コロナの状況をアウトプットするウェビナーを13回実施。
5. go to global
ポテンシャライトは日本に存在しないノウハウを日々アップデートしていますが、世界に目を向けてみるとポテンシャライトと比較しても数倍良いノウハウを持っている企業が欧州に存在していました。
その企業はノウハウを存分にアウトプットしており、そのノウハウ数は330つ。そのうちポテンシャライトと重複しているノウハウは100つ。日本だと適用できないノウハウが100つ。つまり130つはポテンシャライトにないノウハウだったのです。この130つのノウハウを日本流にカスタマイズをしてアウトプットしよう、そして”世界でNo1.の採用ノウハウ開発企業を目指そう”という意思表示をしたのが2020年5月の頃でした。
6. ポテンシャライトマガジン
go to globalに合わせて、3ヶ月間、週3本のペースで日本には存在していない採用/人事組織系のノウハウをブログ形式でアウトプットし続ける取り組みをしました。それをマガジン形式でメルマガで配信する試みです。
日々聞いたことがないようなノウハウが発信されているので、読み手からするとピンとこない内容もあったかと思いますが、60本以上のブログをこのタイミングで書き、もちろんブログに書くだけではなく社内のノウハウが蓄積されたのもこの時期でした。
結果的にこの6つのアクションで、ポテンシャライトは通常の1年と比較すると3倍程度のノウハウを蓄積することができました。
ー怒涛の発信でしたよね。「何とかしなきゃ」という想いがとにかく強くて、「何したらいいのかはわからないけど、やったら返ってくるからとりあえずやってみよう!」という空気になりました。
まずはお客様へ最大限の支援をしなくてはならない。これは当たり前なのですが、コロナ期はどの人材会社も「待ち」の姿勢であれば売上は間違いなく減少していたはず。その時期に多くの企業は「プッシュ型の営業」を強化したかと思います。テレアポをしろ、既存顧客に電話しろ、など。
ただ、ポテンシャライトは自社の世界観を貫きました。
プッシュ型の営業はせずに、これまで通り優良のノウハウを世の中に出し続ける。いや、これまで以上に最優良なノウハウを、ハイスピードでアウトプットし続けることが重要なのではないか、と全社員を巻き込んで動いたのです。
会社がさらに一皮むけたかなと思いました。
今でも「コロナ期(2020年3月〜2020年6月)はいつもの1.5倍くらい忙しくて、充実していた」と社内で話題になることが多いです。もちろんコロナで顧客数が減少し、顧客新規開拓をする工数が増え、いつもより忙しくなった方はいるでしょう。ただ、ポテンシャライトの場合は通常業務+α(前述した1〜6)を本気で取り組むことにより、いつもの1.5倍忙しく、充実して過ごせた。これはまさにポテンシャライトのカルチャーを体現した期間でした。
※おそらくカルチャー醸成ができていないと、この時期は「ヒマ」な人が出てきたのではないかと思います。リモート勤務ということもありサボる人が出たりします。少し話はズレますがリモートは究極の主体性が求められます。それまで業務に集中し切れていない/主体性がなかった方はリモートで生産性が100%以上になることはほぼ無いです。ただ、当時ポテンシャライトのメンバーの生産性が上がったことは好材料でした。
lightning point 醸成されてきたカルチャー
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ーコロナで会社が一皮向けた要因は何だったと思いますか?
コロナになってあらためて感じたのは、カルチャーの底力ですかね(前述した通り)。
不景気になると、これまで上手くいっていたことが上手くいかなくなります。ただ、現時点での状況を全メンバーが主観視し、PDCAを高速で回し、そして柔軟に、自由に動くことができる体制を組んでいたこと。そしてそういったカルチャーを目指していたことを常に言い続けていたことが最大の要因だったかなと思っています。
もう少し具体的に、社内で常にメンバーに発信していることを伝えると、
開花の要因その1:「不満の数だけ改善ができる」という文化
不満の数だけ改善できる、というのはいつも言っていること。働いてれば文句の1つや2つはあると思うけど、文句を言って何も改善しないような人はポテンシャライトには限りなく少ない。
会社に対して、保守的に立ち回っても何の意味もなくて、しんどい場面に出くわした時に逃げてしまうのは良くない。コロナ期はまさにそうだったと思います。自分で仕事を作り出すことができない人はものすごく暇だったはず。そうではなくて不満、言い換えると改善点は多数あるし、それを今まで以上に高速で改善する姿勢、このカルチャーは大事にしていました。
開花の要因その2:「チャレンジ観点」
2つ目は「チャレンジ観点」で、一人ひとりが前年の自分と比較して成長しているなら会社は成長するということ。
僕自身も去年の自分の成長率と今年の自分の成長率を棚卸しする機会が多いのですが、「去年の成長率を、今年は上回ろう」と一生取り組んでいると、成長しないわけがないですよね。成長は結果論かと思うのですが、「成長率」は「チャレンジをした回数」に比例していると思っています。
チャレンジにスポットを当てるというと若手に向けての話のように聞こえるかもしれないのですが、30代以上のメンバーに対しても同じです。僕は「20代だから吸収力が高い」という考えが大嫌いです。なぜ20代は成長するのか?30代が成長が鈍化する理由は何なのか?別に年齢が成長率に比例しているわけでもないですし、とにかくビジネスマンである以上、一生チャレンジをしてほしいと思っています。
開花の要因その3:「ただ、とにかく大事なのは目の前のお客様を幸せにする」
コロナがあったとしてもなかったとしても、目の前のお客様に集中することが最も大事です。
やってしまいがちなのは、関係性が良いお客様を優先的に時間を確保し、関係性が悪い(進捗が芳しくない)お客様は後回しにするパターン。これはダメ。真摯に全力でお客様に向き合うべきです。また、若手社員はたまにありますが、目の前のお客様との約束を破ってしまう、且つ破っているのにSNSで呟いている、これは絶対ダメ。仕事の目線がずれている。
また、ポテンシャライトは100の期待値に対して120で応えよう、と口酸っぱいくらいメンバーに伝えています。100の期待値に対して100返すのは「作業」であって「仕事」ではないぞ、と。これは言い続けていたのですが、100の業務時間に対して詰め込んで120やるっていうカルチャーはコロナ期でもかなり有効だったなと。コロナ期に結果的に自身の業務量が減っていき(お客様取引数が減少したので)、ただ自ら業務を作り出し、2020年を振り返ってみると、「コロナ期が最も忙しかった」というメンバーも多かったです。これは自ら業務を作り出している証拠。
※皆さん、コロナ期に「あ、ひまだな」と思ってしまっていたらビジネスマンとしてかなりまずいので認識を。
そして市場に向けて、アウトプットし続けた。それって急にできることではなくて、培われた地力の賜物。ノウハウも馬力もついて、会社が太くなった1年でしたね。
2021年:fruiting period 結実、そして次の進化へ向かう1年に
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ー 2019年は組織の課題を感じた1年でしたが、採用・教育の面での変化はいかがでしたか?
2019年からの変化で言うと「解体新書」によるエントリーマネジメント、入社オンボーディングは強烈に強化をしたので、ポジティブな変化は多くなったかと思います。
解体新書によって、インプット/アウトプットの重要性を理解して入社をしていることはポジティブですし、入社前研修も10数時間をかけることもあります。そこでHR業界のトップランナーになることや、ゼロからイチを見出すこと、改善していく重要性をしっかり伝えられたことは大きかったです。
コロナの中でも一体感を持って取り組めたっていう自信と経験は、組織にとっても大きなプラスになりました。
山根「あ、ポテンシャライトが大事にしていることを一つ話をしたいのですが良いですか?」
ー はい、どうぞ!
ポテンシャライトのカルチャーとして下記ブログに書いてあることを大事にしています。
恩を仇(アダ)で返してはならない。
遠回りして説明をすると、
ポテンシャライトは「業務スキル」、つまり採用ノウハウはたくさん蓄積されています。且つ入社前に研修を10時間以上は実施しており、メンバーに対してとにかく採用ノウハウを伝える時間をたくさん設けています。入社半年もすればノウハウを得たHRマンが生まれるわけですが、ここで疑念が生まれました。
彼ら(当社メンバー)に対して、「人」として「ビジネスマン」としての教育ができているのか?
ポテンシャライトはたくさんの方に支えられて仕事をさせていただいています。社外のお客様、パートナー様、そして社内のメンバー。この恩は必ず恩で返さければなりません。具体的には、恩を受けたのにその恩を返さずにフェイドアウトしてしまう、また恩を返そうとしないのはダメ。これはポテンシャライト、というか僕(山根)個人としての思想です。
2020年中にはいくつか恩を仇で返してしまっている事例が発生していました。これは僕の脇が甘かった、メンバーにもっとこの想いを伝えておけばよかったと反省しました。「人」として「ビジネスマン」としての伝達ができていなかったなと思っています。"城"で言うと「土台」の部分がグラグラしてしまっては頑丈な城を建てることができません。人としての土台の部分の教育/伝達をしなければならないと強く感じた事例でした。
お世話になった方(恩を受けた方)を裏切るようなことはしてはならない。もしそうなりそうであれば、恩を受けた方に少なくても良いので恩を返す。そして隠していることがあれば必ず言う。コソコソしているといつか恩を受けた方がそれを見てしまって悲しい気持ちになります。
もし反している方がいたら、人生近いうちに「仇」で必ず返ってきます。これは僕が人生で学んだことです。今は良くても近い将来に仇が返ってくる。
山根/小原は設立当初からこちらを強烈に意識しており「まずgiveする」という精神を大事にしています。恩をいただく前に、恩を渡そう。であれば半分くらいの方が恩で返してくれる、という考えです。
そのため、ポテンシャライトは当社新入社員に対しても多くの恩を渡しています。その恩に対して恩で返ってくる回数はとやかく言わないですが、それが「仇」として返ってきてしまったら残念ですが、そうならないようにポテンシャライトとしては「人となり」の部分、人間性と表現したほうがわかりやすいかもしれませんが、そこを重要視しています(これは2020年夏くらいから強く意識し始めました)。
※蛇足ですが、僕はザッポスの会社としての「在り方」が好きです。
ーでは、5期目を迎える2021年の展望をお願いします!
一言で言えば、一気に加速したい。強烈に。とにかく最大スピードで。
幼稚な表現で申し訳ないのですが、本当にそう思っています。
現状だと、社員数が倍くらいでも問題ないくらいの社数を担当しているので、採用も強化したいです。且つ業務クオリティをもっと上げたいですね。そして市場に対しての新しい採用ノウハウをアウトプットする量も増やしたいと思っています。
そうすることで、ビジョンである「ベンチャー採用/転職のStandardをポテンシャライトに」を達成できる年にしたいと思っています。
現状の課題を挙げるとするなら、ゼロからイチを生み出せるメンバーがまだまだ少ないこと。2020年に感じた確かな手応えを持って、勢いに乗って、新たなフェーズを切り拓いていきたいです。メンバーには、主体的に動いてどんどんアクションにつなげていってほしいです。
あと、今回のインタビューではあまり触れていない、エージェント事業部、Opela事業部についても勝負の年になります。
エージェント事業部はすでに2021年2〜3月に3名の入社が確定しており、事業部の人数は2倍になります。2021年の夏にはさらに増員をするかもしれません。もしかしたらHRインキュベート事業(採用コンサル事業部)よりも人数が多くなる可能性もあります。
エージェント事業においてもお客様から大きな期待を受けており、その期待値に対して、5%も応えられていない実感があります。山根のこれまでのメインキャリアはエージェントだったりするので、やる気があるメンバーにジョインしてもらい、山根のノウハウを全て伝えたい、そしてエージェント業界を背負って立てるメンバーを多数生み出したいと2021年は思っています。
Opelaは2020年で概ね開発は終了し、これから拡販フェーズに入ります。
ポテンシャライトはSaaSプロダクトのみを展開する企業になる予定はないのですが、Opelaをコラボレーションさせて採用支援をすることの必然性を感じており、2021年はOpelaの年になるはずです。北嶋/田島を中心にOpelaを世の中に広めていきたいと思っています。
ー山根さん、ありがとうございました!
ポテンシャライトでは、ともにチャレンジと成長を楽しみ続ける仲間を募集中です。
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