カジ―New Business Development Div. 野田 彩(のだ・あや)。2023年度当期の重点施策や戦略テーマをも大転換させる課題発見(と戦略実行)を果たしQ2MVP受賞。今期からは、カジ―新規事業MoNiCa(モニカ)のリリースに携わる。
猪突猛進な「イノシシ」のように、見つけた課題に全力でダイブする野田。まっすぐで純粋なパワーでカジ―を牽引する彼女の成果の背景に存在するエレメントに迫る。
ワクワクする手段の創出の起点
はじまりは、1通のスカウトメールでした。
その頃の私は、妊娠出産を経て「育児」か「仕事」かの2択ではなく、「どちらも楽しみ、ワクワクする私」でありたい。そんな人を増やす仕事がしたい、と思っていました。メールを受け取り会社について調べるうちに、「仕事も子育てもワクワクする!ワクワクする人を増やす!」という私のミッションにカジーはつながっていくことを感じたんです。家事を誰かに任せることでできた「時間」。その時間で子どもたちと過ごしたり、自分を大切にする。心が満ちると、今度は視点は外に向いていく。ワクワクは仕事へと循環されていく。家事代行は「ワクワクする」を創る手段だ!
こうしてサービスが、自分や顧客に与える影響を考え始めた頃、家事代行の概念が変わる出来事がありました。ユーザー体験も兼ねて実際にサービスを利用したときのこと。担当だったキャストさん(家事代行スタッフ)に帰り際「どうしてカジーで働くんですか?」と聞いてみました。
すると、
「60代の今まで主婦をしてきました。カジ―で働くようになって、わたしがあたりまえにできる家事でお客様に喜んでもらえ、お金をいただき世の中とのつながりを感じられています。私にとってカジーで働くことはよろこびなんです。」
今まで家事代行に対して「使う」お客様と「使われる」キャストさんの上下関係の構図を描いていた自分に気づきました。でもそうではない。キャストさんは得意なことで喜ばれ、家の中では無償でやっていた家事で、お金を得る。そうして頂いたお金で、自分のワクワクするものへと還元する。まさに喜びやワクワクの「相乗効果」。「家事代行を世に広めたい!」とカジ―への思いが強くなりました。
「違和感」はなかったことにできない
入社直後は、キャストさんがカジ―での仕事にやりがいや誇りを持ち、継続していただくための(キャストエンゲージメントの)*「鍵」を探しにデータ抽出・分析、キャストさんへのヒアリング。本部のみならず、キャストさんが新人キャストさんを育成する、業界でも類を見ない「研修」の仕組みづくりに携わりました。
「キャストエンゲージメント」:CaSyでは独自の仕組みとして、CaSyで働いてくださるキャストさんとの間に強いエンゲージメントを築き、「CaSyでだから働き続けたい」と思っていただける状態を実現するための体系づくりを行ってきました。
そんな日々の業務の中で、実はある「仮説」を持ちました。その仮説が真実であるならば、今の戦略を大きく変える必要が生じるものでした。定性定量データを集め、経営会議に持ち込み議論したところ、当期の戦略テーマと重点施策が大きく変わり、MVP受賞理由の1つとして評価されました。全身で飛び込み突進する。これが「イノシシ」と言われる所以です。社内でも「イノシシ」と言われています(笑)
小さな「違和感」をも見逃さず拾い上げていくことを、
上長は「嗅覚が素晴らしい」という表現をし、高く評価する。
今回の社の大転換には、キャストさん、そしてキャストさんを支える本部講師のみなさんがいます。いつも、カジ―の最前線にいる人たちは、実は一番本質に近く、メッセージも発している。会社の戦略に重要なのは、確かに「数値」。でも数値は、1人1人のキャストさん、お客様の「心情」の表れなんです。今回もやはりキャストさん、講師の「生の声」が、「数値が本当に示すこと」を教えてくれた。エンドユーザーは「何と言っていたのか」「この言葉の裏には、どんな思いがあるのか」そこに感度高くありたいと思っています。
キャストの育成に力を注ぐ同僚とMVP受賞ディナーにて。
もっと日本に家事代行を、ぶれない思い。
12月に新規事業部に異動し、2か月。家事代行事業者様向けの業務管理システムMoNiCa(モニカ)のリリースに向け奔走する日々です。行政や、他の家事代行業者と連携する中で見えるのは、私たちカジ―1社だけでは到達できない「家事代行が普及する世界」です。MoNiCaを必要とし、可能性を感じてくださる声に、目指す世界の実現の確かな手触りを感じています。家事代行は、「子育てや仕事で忙しいから利用する」というマイナスを0にするために利用するイメージの方が多いと思います。でも「やりたいことがあるから時間を作る。そのために家事を誰かにお任せする」そうやって利用する人が多いサービスで、もっとあっていい。
家事支援サービス事業者様向けの業務管理システムMoNiCa(モニカ)のリリースに携わる。
日程がタイトな中でリリースを進める日々はヒリヒリしますね!(笑)そんなときには、特に「一人で抱え込まない」を意識する。コトを前へ進め目的に到達するには、仲間の胸を借りることが必要不可欠。カジーの社員は、みんな快く、巻き込まれてくれます。人は、1人だとたどりつけない。
課題を「伸びしろ」といつも表現し常にポジティブな言葉で向かっていく。
そうして進めながら、私がアンテナを立てているのは、「お客様が不都合を受け取らないですむような仕組み」となっているか。私たちカジーが一番大切にしないといけないのは「信頼」です。家の中に入れていただくサービスだからこそ、お客様にとってもキャストさんにとっても、安心できるサービスであることが必要不可欠。そのためには、「信頼を守るために不足しているピースは何なのか?」「これをやると何が起きるんだろう?」と問い続ける。システムや機能面での事故は起きなくても、関わる方の「心情」がどう動くか。こういうところが「イノシシ」並みに、嗅覚が働くんですよ(笑)
全身で飛び込む
今期カジ―のテーマは、「センターピンを掴む」。「市場の8割が認知しているのに、使ったことのある人はまだ3.5%しかいない」。日本では「こうすれば家事代行サービスをあらゆる方がお役立てくださる」という勝ち筋を、業界のまだ誰も見出せていない、そんなサービスです。「勝ち筋」、センターピンは何なのか?これを掴み取れたら、一気に家事代行が展開していく。「日本に家事代行を広める」にダイブすると決めたから。もう突き進むしかないです。最大ワクワクしています!