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【TOP INTERVIEW vol.2】コンパクトなチームを維持し事業を発展させる仕組み

Bot Expressの創業者であり代表取締役中嶋にインタビューする企画。2回に分けてお届けしています。vol.2 テーマは「コンパクトなチームを維持し事業を発展させる仕組み」です。

Bot Expressでは、私たち自身が「ハードワークだけど、豊かに過ごし、心身がエネルギーと希望に満ち溢れている状態」であることを目指しています。そして、事業が急拡大しても可能な限り「コンパクトな組織」であることも重要視しています。独自の組織作りにチャレンジしている中嶋に、どのような考えでこの形に至ったのか、また期待している効果について話を聞いています。スタートアップ企業経営者、組織のリーダーを担う方にも参考となる内容です。インタビュー動画は本記事で紹介していない話にもふれています。合わせてご覧ください。


▼動画はこちら

https://youtu.be/yeyUZ2agTdo

ー Bot Expressが活動において大事にいることは。

中嶋:
「住民の方々に今すぐ使ってもらえる便利なサービスを提供する」というのが一番重要な部分です。ただし、住民を幸せにするというだけではなくて「ここで働く社員のみんなにも幸せにする」ということも、とても重要なミッションの一つです。どういう条件が揃えばそこにアプローチできるのかは常に考えているところです。

例えば、僕自身、一番生産性が上がる働き方、あるいは自分が一番快適だなと思う働き方があります。山の中で朝早く、小鳥の歌声とともに起きて、コーヒーをガリガリと挽いて淹れたてのコーヒーの香りを飲みながらコーディングを始める」というのが理想的な1日のスタートです。そうすることによって、自分自身仕事へフォーカスできるし、かつ生産性も間違いなく上がる。特にエンジニアに関しては生産性によって1日の結果が目に見えて変わってきます。結果が出れば、自分自身もすごく充実した感覚を覚えると思いますし、当然ながら、会社に対しても良いパフォーマンスを発揮できる。なので、そういった環境をセットすることをプライオリティに設定したいと考えています。

ー 2022年は2名から9名まで増員。100自治体にシステムを提供する会社規模としてはコンパクト。組織作りで意識していることは。

中嶋:
原則として「人数で解決しない」という姿勢です。いろんな会社で人が足りないという話が出ると思うんですが、人が足りないと言っている時に人を一人か二人増やしても解決しない。1人1人が「この状況を改善するためにはなにができるか」に意識を集中し、率先して工夫をしていくこと、効率を上げていくこと、その上で不可欠な組織のサポートは何かを見極めて提案すること、その意識をいかに組織の習慣として根付かせることができるか。それらにフォーカスしなければいけないと思っています。我々は、人数という意味で会社を拡大させていこうというつもりはなく、できる限りコンパクトなチームのままで、我々のカルチャーや考え方を維持し、密度の高い組織として発展していきたいなと考えています。

ー 新しいメンバーの成長や活躍についてどう見ているか。

中嶋:
我々の製品自体は、単に「この機能があります」や「このサービスを提供できます」というものではなく、LEGOのように作り出せるサービスは無限にあります。そのポテンシャルの分、すごく奥深いものになっています。初めて製品に触れる方々からすると、製品の操り方をマスターしていくまではそれなりの道のりがあり、みんな最初の3カ月くらいは苦しみながら製品をマスターしています

ただ、それ以降は徐々にみんなの顔色が変わっていくのを感じます。今まで暗中模索だったところから、だんだん光が差し込んできて「あ!これはできる!」と自分で思い付けるようになった瞬間であるとか、それを実際に自治体の方々に提案して「すごいですね」と言われた時、または、住民の方々から「とても便利なサービスだ」というフィードバックを受けた時に、どんどん表情が輝いていくのが手に取るようにわかります。

ー 組織の機能面で強化していきたいことは。

中嶋:
我々の会社では自治体の方々と接するパートナーサクセスマネージャーはとても重要な役割です。我々はIT会社と顧客という関係性ではなくて「共に取り組む」という姿勢が特徴の一つ。自治体と一体となって住民の方々に向けたサービスの開発、そして提供に取り組んでいくというところにおいて、パートナーサクセスマネージャーどのような役割を果たすかによって結果が大きく左右されます。

ディスカッションをパートナーと行っている中で、多様なアイデアを提供し、かつそれを数日で実装してみせる、あるいは実現する方法を案内する。そうするためには、製品のことをもっとそれぞれがよく知っていく必要があります。いろんなものを実装することによって「あ、この機能はあの自治体でやったな!」と気づき、それをそのままコピーして少しカスタマイズするというやり方で、0からやると数カ月かかるものが2〜3日で完成するようなところがあると思います。そういった引き出しの豊かさ、圧倒的なスピード感を意識してチームがパワーアップしていければ、と考えています。

ー 全員フルリモートの中で変化も多い事業。チームが同じ方向を向いて走るために意識していることは。

中嶋:
そんなに正確な答えを持っておらず手探りでやっているというのが正直なところです。みんなでAll Handsのミーティングを行う際は、改めて我々のミッションステートメントやビジョン、何をやっていくのかということを何日かかけて話し合います。小さい組織であればあるほど浸透しやすいと思います。リーダーが考えていることを、みんな本当にそうだと思ってぐっと熱くなって一丸となってできると。人数が増えてくればくるほど、その濃度を濃く保つのが難しくなってくる。そうなった時にどうやったら維持できるんだろうか、と常に考えています。

僕も大企業にいた時にAll Handsミーティングに参加していましたが、200人くらい入る大部屋の前の方で役員の方がお話しになっていて、それをみんな何か内職しながら聞いてる。結構よく見る光景だと思うんですね。その200人みんなが、前のめりになって役員の話聞いてるってことはあんまり見たことがない。

どういう風にしたら組織がある程度人数が増えても、一体感というか自分事としてこう会社のことを考えて取り組んでいけるんだろうかと。僕の答えとしては、リーダーがビジョンを本気で語り続けることなんじゃないかなと思っています。そのまなざしをみてチームのみんなはリーダーが本気かどうかを感じ取り、継続することで多くのメンバーに浸透していく。それが唯一の方法なのではないかと考えています。

ー 経営者であり開発責任者でもある。役割が多岐に渡っているが、特に日々意識していることは何か。

中嶋:
理念や思い描いているビジョンを実現したい、ビジョンを実現するためには会社を存続させなければいけない、そして成長しなければ存続できない。
これらをバランスよく見ておかないといけないと思っています。そうするためには何が必要かというのをずっと自問自答して考え続けています。

根本的な部分として、僕は売上成長率というのは結果でしかないと思っていて、その年次のバジェットを作って、営業的な数字を達成するかどうかに意識を集中するのは我々がやりたい事業のスタイルではないと考えています。重要なのは我々が製品を提供し、それに対して住民の方々と自治体の方々が価値を感じるという状態を、一歩一歩積み上げること。それ以外のことは結果としてついてくるという類いのものだと思います。

ー 採用について。Bot Expressに興味を持ってくれる方と話をするとき、ポイントとして見ていることは。

中嶋:
我々は仕事を「業務」ではなくて「活動」という風に捉えています。同じように捉えられないと、この仕事は単なる激務になってしまいます。住民に対する取り組み、自治体に対する取り組みというものが、自身のライフワークであり、朝起きた時に「よし!今日はあれやるぞ!」というふうに希望と共に目覚められるかどうか。そういう風に考えられるかどうかがすごく重要なんじゃないかなと思います。

面談の機会がある際にはあらゆる考えを聞いたあとに「なぜそう思われたのか」と質問しています。その理由に腹落ちすればするほど、強い意志を持っているんだなと感じることができますし、それが一過性の思いつきではなく、自分の中で整理された考え方で、それを行動に移している場合、そのストーリーに一貫性があると思えます。ストーリーの一貫性は説得力と信頼性を生みます。したがって考え方と行動に一貫性があるのかどうかというところが私の関心事です。

ー どのような方にBot Expressの仲間になってほしいか。

中嶋:
今年1年、ホームページを刷新したり、テレビCMを作ったり、できる限り、我々の内面にあるビジョンや感性を外部の方々に知ってもらうためのブランディングをやってきました。そういった私達の表情、言葉をみていただいて「この会社はいいな」と、ぐっときていただいた方、というのが一番だと思います。我々が頑張って表現したその感性に、ピンと来た人というのが、当社としても求めている人材だと思いますし、そういう方々は一緒に活動しても、すごく楽しい日々が過ごせるのではないかなと思います。


ー 最後の質問。長野県に建築中の山のオフィス。全員フルリモートの中で、どういった場所にしていきたいか。

中嶋:
山のオフィスは、活動する上で理想とする環境を具現化したものです。実際に鳥の声が聞こえるかどうかを、土地を見に行く時もチェックしました(笑)。

静かに集中して作業をしたいとか、何か想像力を働かせたいような1週間があった時に、場所探しや移動手段の調査からおこなうのではなく、もう、そのための場所が用意されている。そうなるといつもと違う環境に飛び込んでいくという心理的なハードルが下がるんじゃないかなと思っています。制度を用意するだけでは、なかなかワークケーションというのを実践しようと思わなかった人たちも、「セットアップされた環境がもうそこにあるんだったら行ってみようかな」と動き出す。そうなると大自然がどのように自分の五感に作用するのかを確かめることができる、そんな機会になるといいなと思っています。完成予定は2023年5月です。

vol.1 vol.2とお届けした代表取締役中嶋のインタビュー、いかがでしたでしょうか。Bot Expressでは、20の行動指針をまとめたBot Express Codeを社内に共有しています。その中には、最も重要なことにフォーカスし臨機応変に対応すること神経を研ぎ澄ましてやることを選択すること自分の時間も人の時間も無駄にしないこと、が記載されており、コンパクトな組織で成長するために、メンバー全員が強く意識し活動しています。

私たちは、日本の行政サービスを数年の間にアップデートすることを目指しています。その挑戦と同じくらい重要なこととして、仕事とプライベートを無理に切り離さず、人生の中で膨大な時間を注ぐ仕事の時間を「最高の時間」にしたい。そう考えています。

Bot Express Member Interview、次回はメンバー編です。
北海道や福岡からフルリモートで子育てしながら活動するメンバー、公務員からのキャリアチェンジ、大手IT企業からの転職、など多様なBot Expressメンバーが「なぜBot Expressに入社したのか」、「どういった日々を過ごしているのか」。シリーズでお届けしていきます。

行政サービスのあるべき姿の追求、今後数年で日本のデファクトスタンダードを自らの手で確立する、独創的に仕事をする。共鳴していただけるメンバーを募集中です。共に挑戦しましょう。採用情報 https://www.wantedly.com/projects/1188682

編集後記

vol.1に続いて中嶋さんに話を聞いたPR・コーポレート担当の松尾です。私は新卒からIT企業に勤務しています。当たり前にやっていた大変なことが、最新技術によって、あっという間に解決できてしまう。そういうシーンを20年近くみてきました。私のスペイン人夫は、スペインにいる家族と苦労して連絡を取り合っていましたが、LINEの誕生により、すぐそこで暮らしているかのように、いつでもスペインの家族と連絡が取れるようになりました。テック企業だからこそ起こせる暮らしの変化です。
Bot Expressのサービスで日本の暮らしはもっと変わる。そう確信しています。

Bot Expressでの日々はハードです。やりたいことはたくさんある。でも時間が足りない。だからこそ、取り組むことは徹底的に選択し最短距離でアウトプットする。Bot Expressに入社して、より身についた習慣です。毎朝海沿いを走った後に、お気に入りの自宅自室で仕事をし、休日は家族とゆっくり過ごす。不思議なくらい毎日わくわくし、とても豊かな人生を過ごしていると感じます。これを継続できるように、しっかり会社を成長させていきたいと思っています。

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