「 PIECE OF SIGNプロダクト開発の現場 vol.1 ーデザインとコストの”いい塩梅”の着地点」に続く、プロダクト開発の現場に迫る第二弾。
前回は、PIECE OF SIGNのプロダクト開発の魅力やそのプロセスについて、お話を伺いました。今回は、PIECE OF SIGNのプロダクト開発において大切な思考や、PIECE OF SIGNの開発でしか経験できないこと、求められる人物像についてに掘り下げていきます。
大企業のプロダクト開発では成し得ないスピード感と柔軟な軌道修正。そこにはどんな思考や考え方が隠されているのでしょうか。
まずは他愛ない会話から。ブレストすることでうまれるプロダクト
「この前、あそこで見たサインなんですけど。」「あれってどういう仕組みなんだろう?」「最近、よくあのカタチ見るよね。」「この素材の質感、カッコいいですね。」
はたから見ると他愛のない雑談のようにもみえる商品開発のミーティング。ときになごやかに、ときにディープに。一見関係ないような軽い小話や日常での気づきを挟みながら、会話が化学反応を起こし、着実に次のプロダクトの核心に近づいていくようです。
そんな一見すると「ラフな意見交換」の時間を着実に重ねながら、プロジェクトは驚くほどスピーディーに進んでいきます。
この会話の中で繰り広げられる、「そもそも、これって?」という「?」の問いを立てて追求していくスタイルが、実はPIECE OF SIGNの核となる大事なマインドでした。
PIECE OF SIGNのプロダクト開発に向いている人物とは?
PIECE OF SIGNの開発にはどのような人が向いていると思いますか?
「これって、なんでだろう?」と疑問が浮かんだら、思わず調べてしまう。動いてしまう。そんな人が向いていると思います。
街を歩いていても、「何でこんなに流行っているんだろう。」「どうしてこのサイズでできているんだろう。」「これってどういう仕組みなんだろう。」サインに限らず、そういうことがいちいち気になってしまう人。それはある種マーケティング的な感覚かもしれません。コスト意識や市場を重んじるPIECE OF SIGNの商品開発には、そういう感覚がすごく大切です。
ある程度の寸法感覚と基本的な図面がひけること。それはもちろん必要最低限の必要なスキルではありますが、あくまで条件でしかなくて。
高度で繊細なデザイン技術やセンス以上に、「なんでだろう?」という問いが立てられ、動いてしまう感覚の方がよっぽど重要です。PIECE OF SIGNの開発には、そういう熱量や意思の力がとても大切。パッションを持ちながら、プロジェクトの乗せて動かしていけるような実行力があると望ましいですね。
大企業では味わえないPIECE OF SIGNならではの経験とは?
さらに、大企業のプロダクト開発では味わえないPIECE OF SIGNならではのポイントがあれば教えて下さい。
まずは、前回に挙げた一気通貫スタイルでその商品のすべての終わりまでを追えること。これは役割が細分化していて、担当できる範囲が限られる大企業のプロダクト開発では経験できないことです。
加えて、PIECE OF SIGNはリリースまでのスピード感がすごく早い。スピード感と関われる範囲の幅が大手よりはるかに多いので、それらはプロダクト開発において圧倒的な経験値になると思います。
あとは、ローンチの際に、細やかかつ 大胆な判断ができることですね。企業が大きくなればなるほど、さまざまなリスク回避するようになるのは仕方のないこと。しかし過度に商品仕様を強固にするなど、懸念事項ばかり増えては然るべきローンチのタイミングを逃してしまいます。反対に、サンプルまでつくってローンチ前に様々な点を考慮した結果、「やっぱり今じゃない。」と、保留にすることもあります。
然るべきタイミングを待ち、最適なタイミングでローンチする。無理して動かさないことで、不用意な経営面での損失を避けることができます。そういう細やか、かつ小回りの効く大胆な判断は、大企業ではできない動きです。
そういったことを、マーケットや経営などさまざまな流れを加味しながら判断するスピーディーでユニークな動きが経験できます。
PIECE OF SIGN これからの商品開発の流れ
最後にこれからの商品開発についてお聞かせください。
これからの商品開発は、マーケティングチームのヒアリングやフィールドワークのデータを元に開発していく、より“マーケット感覚を意識したプロダクト開発”になっていきます。
そうした流れの中でも、マーケ側から提示されたものをそのまま機械的に図面に落とすのではなく、一旦、「何でこのサイズなんだろう?」と問いをたてられると、商品開発に広がりと奥行きがうまれると思います。
降りてきたデータに対して、問いをたてて意見できること。
受動ではなく、どこまでも能動の感覚を持っておくことが大切です。
これからのジョインする方には、デザインだけではないセンスが磨かれ、プロダクト開発の概念が覆されることを肌で感じて欲しいですね。
vol.1、vol.2とご紹介したPIECE OF SIGNのプロダクト開発の現場。そのプロセスや思考をお分かりいただけましたでしょうか?
今日も、明日も、真面目に、よい雰囲気で。たくさんの会話を幾重にも重ねながら、プロダクト開発は続いていきます。