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【インタビュー】DIY精神で“らしさ”を創り出す ZOZOのインハウスデザイナー

【プロフィール】
吉村 麗奈(CI室コーポレートデザイン部コーポレートブロック)
2019年に株式会社ZOZOテクノロジーズ(現株式会社ZOZO)に新卒デザイナーとして入社。現在はCI室コーポレートデザイン部でCI (コーポレート・アイデンティティ)に関わるクリエイティブ制作を担当。ZOZOTOWN使用歴12年のヘビーユーザー。

小さなバナーに運命を感じて

幼い頃から絵を描くことが好きで、高校では情報デザインを専攻し、総合大学の芸術学部でポスターやロゴなど商業広告を学び、グラフィックデザイナーを目指していました。

大学の課題に取り組んでいく中で、広告以外にも空間デザインや彫刻といった幅広いジャンルのクリエイティブに関心が強まるとともに、設定されたお題に応えたり、相手を喜ばせたりすることが得意だと気づきました。そのため、将来は、多くのクライアントを相手に幅広いアウトプットに関われる広告代理店や制作会社などで働きたいと考えていました。

そんな中で、想定していなかった業種とも言えるZOZOに応募したのは、中学時代からのヘビーユーザーで、ZOZOTOWNがとにかく好きだというシンプルな気持ちからでした。

当時から私は、ファッションが好きで、週末に自宅からほど近いショッピングスポットに出かけることを楽しみにする中学生でした。ところがある時、地方に引っ越すことになり、それまでのように、いつでも好きな洋服に出会うことは難しい環境になりました。

欲しい洋服に出会う方法を探した結果、ZOZOTOWNの存在を知り、母に頼んで初めてECサイトで洋服を買ってもらいました。それからは、休日にZOZOTOWNでのウィンドウショッピングを楽しむようになりました。気になったアイテムを見つけてはカートに入れて出してを繰り返したり(笑)、お気に入りのショップのアイテム一覧を1ページ目から最後のページまで隈なくチェックしていたのを覚えています。

そんな中学・高校時代を過ごしていたので、就職活動中、ZOZOTOWNで買い物をしていて、ふと「新卒採用募集」の小さなバナーを見つけた時には運命を感じました。調べてみると、ひと口にデザイナーと言っても、グラフィック以外にもいろいろな制作物をつくる役割があるということを知り、私にぴったりだと。すぐに応募を決めました。

一人ひとりが「ZOZOらしいデザイン」を考える

現在は、CI室でコーポレート関連のクリエイティブ制作を担当しています。スタッフの名刺、郵便封筒、社内イベントの制作物、採用Webサイト、会社で運営するブログ用の画像制作など、CI(コーポレート・アイデンティティ)に広く関わる部署です。

CI室の自事(※)は、「ZOZOらしさ」を感じ取ってデザインに落とし込むことです。それは、コーポレートカラーとロゴを使って、という単純なものではありません。一人ひとりのデザイナーが、自分なりにZOZOらしさをとらえて、デザインに反映させます。

正直、ZOZOらしいデザインとは何かという問いに、正解はないと思っています。あえて言語化するなら、「温かさを感じる」でしょうか。私にとっての温かさとは、「人の手でつくった跡を残すこと」です。他にない、ただ1つだけのものをつくるというのは、特に意識しているところですね。

また、CI室の自事は、PV数やクリック数など数値的な結果が得られるわけではありません。その代わり、社内のスタッフやその家族、地域の方など、身近な人に向けたコミュニケーションが主だからこそ、すぐに率直な感想をもらえます。一生懸命アイデアを練って作り上げた結果、社内で盛り上がっている様子を見聞きしたり、生の声を聞かせてもらったりする時が、一番やりがいを感じる時です。

(※)ZOZOでは、仕事のことを「仕事(仕えること)」ではなく「自事(自然なこと)」であるという意味を込めて、「自事」と表記します。

コロナ禍でもつながりを感じる、世界に1つのカップ&ソーサー

入社してから一番記憶に残っているのは、新卒入社者へ贈る記念品制作です。ZOZOでは毎年、新卒入社したスタッフ全員にオリジナルの記念品をプレゼントしています。2021年は私が企画を担当し、カップ&ソーサーを作りました。

最初に人事からもらったお題は「コロナ禍でもつながりを感じられるもの」でしたので、会えない中でも共有できるものとして、「食」をテーマにしようと考えました。

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