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私たちが目指す未来のつくりかた

ボランティアではないサスティナビリティ戦略

私たちのサスティナビリティストラテジーについては別のストーリーでも触れていますが、今回は私たちの戦略の基本姿勢についてお話させて頂きます。サステナビリティを土台とするSDGsへの取組は、ただのCSRやボランティアではありません。SDGsは、アフターコロナの社会活動にとってより一層親和性を高め、企業の経済活動を始めとした社会に必須となる枠組みとして、今後さらに活用されていくと思われます。

SDGsの項目を実践することは大切ではあるものの、1つ1つの活動を点としてしか捉えず、企業としての経済活動に連動性を見出すことができないSDGsの取組は、いささか片手落ちのような気がします。それではいつまでたってもボランティアの枠組みから突き抜けることはできません。

ゼットンが取り組んでいるのは、気候変動対策、資源の効率化、地域の活性化からなる外食産業の成長そして、本質的に豊かで健康的なライフスタイルの構築です。

「店づくりは、人づくり。店づくりは、街づくり。」が創業以来の経営理念であり、サステナビリティを根底にSDGsを自分たちの課題として捉えています。

日本では、サステナビリティを根本としたSDGsへのチャレンジを社会貢献活動としてとらえ、経済活動とは別の単なるコストという偏見が存在している気がします。しかし、現在我々に求められている事柄は、環境・社会・経済・の課題を統合的に解決する概念、すなわちサステナビリティの概念が正しく世に浸透することだと考えます。

持続可能なサステナブルな世の中を作るための具体的かつ国際的な枠組みの目標(ゴール)がSDGsであり、そのゴールを実現する方法論としてサーキュラーエコノミーシステムが世界的に脚光を浴び注目されています。

私たちが取り組むべきサーキュラーエコノミーに対する目下の課題は、フードシステムの構築です。外食産業といえば、とかくフードロスの問題ばかりが取り沙汰されますが、その課題はほんの点だけでしかありません。実は生産から流通、そして加工、廃棄という一連の流れで問題解決のタスクを整理していく必要があるのです。生産者がどのように食材を生産しているのか、果たしてそれは本当に安全なのか、その食材が、どのような経路や移動手段で届いているかということも重要です。食材仕入れから、調達、加工、廃棄までの一連の流れが安全な循環経路で流れる仕組みを作ることが有用なポイントとなってくると考えます。

例えば、食材を加工してお客さまにどう提供するか。できるだけ食品廃棄物を出さない調理加工を考えます。しかし、飲食店にとって食品廃棄物をゼロにすることはできません。それであれば、それを肥料にする若しくはエネルギーに変換するなどして、循環させることはアイデア次第で可能であり、とても重要なことです。この循環もサーキュラーエコノミーシステムであり、持続可能な世の中をつくり、SDGsを達成するには大切な目線であると私は考えます。


上記の図は私たちが目指す循環型社会をイメージしたものです。まだまだ想い・構想は広がっていきます。

その循環に携わった人たちが経済的にも、精神的にも豊かになっていきましょう、というのが私たちのサステナブル経営です。皆をより豊かにするため、経済のパラダイムシフトをおこすための私たちの戦略です。

昨今、プラスチックストローから紙ストローに切り替える企業も多いですが、この取り組みが環境の課題解決に直結するとは限りません。とはいえ、弊社が使っているのも紙ストローです。我々は自社として、単にプラスチックストローから紙ストローに置き換えるのであれば本来の問題は解決しないと考え、日本製紙様に働きかけ企業連携してストローができあがりました。このストローはさまざまな創意工夫が詰まったプロダクトです。何よりも価値の高い点でいえば、トレーサビリティが完全に把握することができるということ。また、日本製紙様は使う分だけ植樹しているということや、原料として伐採した場所から日本製紙様のどこの工場で紙として加工し、ストローにはどんな工程で製品化させているのかという品質の安全性も重要な点です。

しかし、紙ストローは、高品質のものほどコストも高いのも事実です。この課題について、我々はオペレーションの変更でクリアしていこうと取り組んでいます。運営上どうしても使わなくてはいけない商品にだけストローを使うようにしたのです。プラスチックストローを使用していた頃よりも使用本数を減らし、これまでとなるべくコストを合わせようという方法をとっています。オペレーション、プロダクトの品質、コストは三位一体です。

また今後はサーキュラーエコノミーシステムに則り、私たちが使用した紙ストローをその後分別し、さらにはアップサイクルして、店舗で使用するコースターなどのプロダクトに転換することもチャレンジしていきたいと思います。既に、本社で使った紙はALOHA TABLE のオリジナルコースターとして転換する試みを行っております。

世の中のものが何で作られたのか、それがその後どうなるのかを知ることは今後の経済システムを構築するには非常に重要なことだと思います。大量生産から大量消費の使い捨ての時代は既に終わりました。社会のあり方として崩壊しつつあります。

コロナショックにより、一度、世界中の経済が停止しました。今まさに大量生産・大量消費に導く経済システムを始め、コロナ前の世の中に対し、改めて人々の中に疑問が沸き起こっているタイミングなのではないでしょうか?

新たな価値観の中で点ではなく繋がりを意識した取り組みが、世の中をより豊かに(物質的ではなく)することに繋がると確信しています。

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