本日は、ディチャームの事業のひとつであるリテール事業部で行っている【 お買い物イベント 】に関してご紹介します。
今回は、実際にリテール事業部で業務を行っている山田さんにお話を伺いました。
■そもそもお買い物イベントとは何か?
高齢者施設*¹ を訪問し、普段なかなかお買い物をする機会の少ない入居者の皆様に、施設内にいながらじっくり実際にお買い物を楽しんでいただくためのイベントです。扱っている商品は主に衣類、小物、一部介護用品等になります。
普段みなさんが使用されている、食堂やリビングルームをお店やデパートの様に変身させていただき、ただお買い物をするだけではなく、ひとつのイベントとして楽しんでいただいています。
ディチャームは訪問美容の事業からスタートをしましたが、そちらでお付き合いのある施設やお客様、ご家族様から、「なかなか買い物に出る機会が無い」「車いすでお買い物に出るのはなかなか大変」「お店にはサイズの合う服が無いので大きなサイズを探している」「きちんと試着をしてから購入したい」「自分で好きなデザインを選びたい」・・・etc
この様な多くのリアルな声をきっかけにお買い物イベントはスタート致しました。
*¹ディチャームでは、有料老人ホーム、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、サービス付き高齢者向け住宅等、様々な形態の高齢者施設にお伺いしています。
■対象となるお客様や運営方法などは?
施設により若干異なりますが、来店される8割以上は女性のお客様です。(紳士服ももちろんご用意していますよ)
施設スタッフ様と何を買うか相談しながら、一点一点じっくり選んだり、仲の良いご入居者様同士でお互いに似合う色や形について話し合ったりと、とても楽しそうにお買い物をして下さいます。
開催前の私たちの準備としては、施設のイベント担当者から対面または電話でヒアリングした内容をもとに、当日持参する商品の構成を決めています。
その後、商品管理担当のスタッフが、商品の仕入れや梱包などを行います。
その際には少しでもお客様の要望に沿えるように細やかな視点で全ての準備を毎回進めてくれています。
お買い物イベント当日には、一人ひとりが接客のプロフェッショナルであるファッションアドバイザー(FA)と、商品の運搬・レジ業務等を担当するフロントスタッフ(FS)が、3~4人のチームで施設へ訪問しています。
商品の陳列以外にも季節感のある演出・装飾を行い、普段使用している食堂やリビングルームを魅力的な空間に変え、少しでも楽しい時間を過ごしていただけるように努めています。
↑普段着としてご利用いただく、動きやすくシンプルなお洋服はもちろん、色、柄、素材も豊富にご用意しています。
↑帽子やバック、ハンカチ、ポーチなどの小物もご用意しています。
■現在の具体的な業務内容は?
私の現在の主な業務は、お買い物イベント開催前の施設のイベント担当者への要望商品等の電話ヒアリング、ニーズに応じた商品構成の作成、FA・FSのシフト調整や事前連絡等、幅広く行っています。
また、お買い物イベントに参加する際には主にFS(フロントスタッフ)を担当しています。
FS(フロントスタッフ)の皆さんには、本社からお買い物イベント開催場所までの荷物運搬の為のハイエースの運転、衣料品の他にも必要な備品などの重い荷物の運送や搬出入をメインで行って貰っています。
地味で力のいる作業でもありますが、皆さん、テキパキとスムーズにこなしてくれ、大変心強いです。
FA(ファッションアドバイザー)は、接客のプロフェッショナルとして、お客様の接客はもちろん、具体的なコーディネートのご提案等も行っています。
お客様おひとりおひとりとコミュニケーションを取り、お買い物イベントの時間が楽しい時間になる様にとても丁寧に対応してくれていますね。
リテール事業部の他のメンバーの業務内容としては、営業担当として施設向けにお買い物イベントを提案するメンバーがいたり、仕入れや入荷処理を行うメンバーがいたり、請求業務や発注、通販業務を行うメンバーがいたり・・・と様々な役割があり、みんなでサポートし合いながら業務にあたっています。
■印象に残ったお客様とのエピソードを教えて下さい。
車椅子で来店され、施設スタッフと相談しながら時間をかけて商品を選んでいらっしゃる女性のお客様がいました。
その日は羽織りものを一点購入され、レジでの会計が済んだので商品を袋に入れてお渡ししたのですが、お客様はその紙袋を抱きしめてポロポロと涙を流していらっしゃいました。
ご自身で自由にお買い物に出掛けることが日常的に出来るわけではないので、お洋服を自分で選んで買うことを、とても楽しみにされていたそうです。
我々が提供させて頂いているお買い物イベントが、その方にとって、とても特別なものになっているんだな、というのが改めて実感できた出来事でした。
■リテール事業部でのやりがいは?
直接、商品を買いに来られる方の嬉しそうな様子を見ることが出来るのは、とても嬉しいですし、やりがいが感じられます。
また、ディチャームがそれぞれの事業を通じて目指すものとして、「尊厳(dignity)を高めるお手伝いをする」「高齢者のQOLを上げる」「持続可能な高齢社会の実現に寄与する」「高齢者の身体状況の変化に伴う潜在需要に関して情報や商品を供給出来る、プラットフォーマーとなる事」等があります。
現在、ディチャームのリテール事業部が提供しているお買い物イベントは、その為の一つの方法であって、必ずしもこのままのスタイルでずっと続いていくのではなく、潜在的なニーズを掘り起こしながら形を変えていくものだと考えています。
そういった意味で、今後ディチャームの仕事の幅はどんどん拡げていけると思いますし、それもリテール事業に関わるメンバー次第だと思いますね。
そんな中で自分に今後何ができるのかを考えるのはとても楽しいですし、やりがいがありますね。
山田さん、ありがとうございました!
これからクリスマスや年末年始を迎えますので、お買い物イベントもますます盛り上がりそうです^^