前回に引き続き、アソビュー内田です。
今回は、具体的にどのような仕事をしているのかをお話したいと思います。
私は、主に自治体様や企業様と一緒にアソビュー社の強みを生かして、どのように地域を盛り上げていけるか、課題解決ができるのか、ということを考えています。
そういう意味では「地方創生」ど真ん中で面白い仕事をしていると思っています。
具体的には、DMOという地域の観光組織の立上げのサポートや地域の体験商品の企画・商品化、また体験事業をやってみたいけどまだできていない意欲やポテンシャルのある事業者の体験商品の企画・商品化までの支援を行っています。それ以外にも、観光動向調査やフィールドワーク、ベンチマークとなる地域の成功事例分析、弊社パートナー様の集客事例、モニターツアーなど、体験の枠にとらわれずに課題解決に必要なことに対して幅広く支援しています。
ここでは、最近実施している3つの事業について説明したいと思います。
DMOの組織設立から自走までを支援
一つ目は、DMOという観光組織の立上げから自走までを3年間かけて支援するというかなり大きく長いプロジェクトです。DMOとは、観光庁が数年前から主導して動いている観光地域づくりの舵取り役を担う法人のことです。詳細は割愛致しますが、弊社でもアソビューの強みを生かし、DMOの立上げから情報発信、体験商品開発など幅広く実施しています。
昨年初期は、何もない0からのスタートで地域の事業者の方とワークショップ、フィールドワーク、視察ツアー等をしながら、地域のコンセプトやターゲットを絞り込んでいく作業、そしてDMO法人に必要とされる能力を持った代表人材や選任人材をの選定、そして法人登記までを行ってきました。
例えば、多くの人をその地域に隣接都市部から呼び込みたいのか、東京か大阪の大都市なのか、または訪日外国人なのかによって、土台の作り方や地域事業者の必要スキル、また情報発信の仕方も変わってきます。地域の皆さまの声をくみ取る協議会という組織で、定期的に情報交換しながら日本全国の事例を知っているアソビューとしての考えやご提案も交えて事業を推進しています。
正直、一般的な企業をコンサルティングするよりも難易度は高いです。なぜなら、一つのエリアには、数十を超える事業者の皆さまがおり、彼らが一体となって動いていく必要があるからです。一つの企業であれば、社長やトップ層の指示があれば会社全体が動きますが、地域エリアはそうはいきません。どの事業者様にも協力してもらうことは簡単なことではありません。
アソビューの体験商品などの枠組みを超えて、地域の課題解決に対してあるべき姿で議論することを意識しています。まだまだ道半ばですが、最終的にはDMOならびに地域の事業者の皆さまにお金が落ちるよう自走に向けて最大限のサポートを行っています。
▼地域事業者の皆さまへの説明会
(参考)日本版DMO:http://www.mlit.go.jp/kankocho/page04_000053.html
新しい体験商品の企画から商品化までをサポート
二つ目として、地域の人たちとフィールドワークやエリアの魅力発掘をしながら商品開発をお手伝いする「商品造成」という仕事もしています。「誰が」「どこで」「どんな体験」を提供するか、行政の皆さまと話をして、商品化まで進めていきます。
例えば、北海道のあるエリアでは来年の夏に向けて「ドローン空撮体験」を商品化しようとしています。人口5千人もいない小さい町で観光にもなかなか力をさけておらず、多くの観光客が訪れるような人気観光地もないエリアです。ただ、そこのエリアには北海道らしい豊かで広大な自然があるのです。そこでドローンを空撮してプレゼントするような体験プランをメンバーで検討し、商品化まで進めています。
▼模擬体験で実験している様子
実際に商品化までの道のりは長いです。どの事業者が申し込みの窓口になるのか、誰が当日説明するのか、責任の所在はどこなのか、金額はいくらで提供するのか、などなど詰めることはいっぱいです。アイデアを考えることも面白いですが、企画からカタチにして商品化するのは大変ではありますが楽しい業務です。最終的には、写真やタイトルのつけ方も指導し、asoview.comに掲載することを通過点として、申込みが入るまで支援を行っています。
▼トマトジュース工場での体験を商品化できるか視察
誰でも体験事業が提供できる時代に やりたいと思っている体験をカタチに
その他に「体験商品造成塾」という地域で活動されている事業者様を体験事業者になるまでサポートする塾も実施しています。現在、新潟県のエリアで実施しているのですが、そこでは「酒屋さんが海を見ながらできる利き酒を体験商品にしたい」と考えていたり、「酒蔵さんがオリジナルラベルデザインを作れる体験をしたい」とアイディアを練っています。しかし、やり方が分からず、どのように商品化したら良いか困っており、そういった事業者様の実現したい想いをカタチにする支援を行っています。
▼商品造成塾の様子
今まで観光と接点がなかった事業者の皆さまでも、体験というアングルに見方を変えることで、お客さんを呼ぶ体験商品にできたりします。
(例)
・養鶏所が、朝つみTKGとれたて体験
・お蕎麦屋さんが、蕎麦打ち体験
・着物屋さんが、着付け教室
・珈琲屋さんの、オリジナルブレンド豆作り体験
・漁師さんと、定置網漁
体験する価値のある魅力的な地域資源や事業者様は無限にあります。
ただ立ち寄るお蕎麦屋さんで食べるお蕎麦よりも、そば打ち体験をして店主の想いを聞いたお蕎麦屋さんの方が美味しく感じますし、リピートにもつながると思っています。店主の想いやこだわりをしっかりストーリーに変えて伝える力が体験商品にはあります。さまざまな事業者の皆さまの新しいマーケティング手法として「体験」を確立したいと思っています。
インターネット上で継続的な販路をもっていることが最大の強み
弊社は、「asoview.com」というインターネットを活用して販売できる販路を持っています。そして、遊びに興味を持っている多くの個人会員様が日本全国にいます。体験商品を作って終わるのではなく、インターネットを通じて、魅力を届けることができます。掲載無料なのでリスクもありませんし、インターネット上で地域の事業者様が販路を常に持つことができます。
最終的には、地域の人たちと一緒に手がけた体験商品がもっともっと集客できるようになり、地域にお金が落ちるような仕組みを構築したいと思っています。そして「面白く、売上に繋がる」きっかけを提供し、結果を出すことが我々の仕事だと思っています。月の半分ぐらいは日本全国を飛び回っていますが、アソビュー社にしかできないサポートを通して地方創生に貢献していきたいと思います。
地方創生に興味関心のある方、ちょっと話を聞いてみたいという方、是非お気軽にご連絡ください。それでは、引き続きよろしくお願いいたします。