【社員インタビュー】「育休取得に性別は関係ない。まずは、パートナーと話し合うことが大切」男性社員が4か月の育休で得た気づきとは?
2022年10月より産後パパ育休の創設や育児休業の分割取得が可能になるなど、国全体で育休取得率の向上を目指す昨今。女性に限らず、男性でも育休取得は珍しいことではありません。
しかし「育休を取得したいけど、会社に断られたらどうしよう」と悩んでいる男性も多いのではないでしょうか。そこで今回は、実際に2023年1月から約4か月間、育休を取得したマーケティング本部 スタッフマーケティング部 開発グループの鳥塚 武さんと上司である金 兌衡さんにインタビューを実施。
育休取得を打ち明けた上司・チームメンバーのリアルな反応や、育休取得のメリットなど詳しくお話を伺いました。ぜひ最後までご覧ください!
育休取得は親として当然のこと。上司・チームメンバーもあっさり快諾してくれた
▲4か月の育休を取得した開発グループの鳥塚さん
―― まず、育休はいつからどれくらい取得していましたか?
鳥塚:2023年の1月から5月のゴールデンウイーク明けまで取得していました。期間でいうと、丸4か月ほどでしょうか。
2022年10月に国から正式に発表された「産後パパ育休」は、子どもが生まれた時期的に対象外だったので、育休のみ取得しました。
―― 厚生労働省の調査によると、男性が育休を取得してもその半数が2週間未満※に留まるようです。鳥塚さんが、長期間の育休を取得しようと思ったきっかけは何ですか?
鳥塚:妻の妊娠が発覚した以外に、特に大きなきっかけがあったというわけではありません。子どもの育児は夫婦ふたりでするものだと当然のように思っていましたし、育休を取得することに対して、「男性だからこうしなければならない」という認識は全くありませんでした。親になるんだから、育休取得は当たり前という感覚でしたね。
※参照元:厚生労働省『育児・介護休業法の改正について』
―― その一方で、育休を取得する際、上司やチームメンバーに対して言いにくさや懸念点などはありませんでしたか?
鳥塚:育休の取得は親として当たり前だと思っていましたが、多少の言いにくさはありました。というのも、妻の妊娠が発覚したのは、僕がウィルオブ・ワークに中途入社してから3か月くらいのタイミング。
また当時は、金さんがまだ業務委託として働いていたので、直属の上司はマーケティング本部長の高橋さんでした。高橋さんとの関係がまだ浅いなかで、育休を取得したい旨を伝えなければならず、どのようなリアクションが返ってくるか不安な面も正直ありました。
―― 実際に、マーケティング本部長の高橋さんに伝えた際のリアクションを教えてください
鳥塚:「おめでとうございます。ぜひ育休を取得してください」と、想像以上にあっさりと快諾してくれました。少し身構えていた分、思わず拍子抜けしてしまったほど。
さらに「業務の引継ぎはチーム内で相談してもらって、困ったことがあればいつでも言ってください」と気にかけてくれたのもありがたかったです。
―― 金さんは、鳥塚さんから育休取得のお話を聞いてどのように思いましたか?
▲現在鳥塚さんの上司である開発グループマネージャーの金さん
金: 当時はまだ業務委託として働いていましたが、鳥塚さんとは同じチームでした。育休取得のお話を聞いたときは、純粋におめでたいことだと思いましたし、チームメンバーからも祝福の声があがっていました。
ほかにも、「育休いいな~」「子どもが生まれたら、自分も育休を取得したい!」とポジティブな意見が多かったように思います。普段からチーム間で信頼関係を築けていたからこそ、和やかな雰囲気に包まれていました。
―― 長期間の育休取得が決まった際、奥様の反応はいかがでしたか?
鳥塚:「よかった。育休取得できるんだ」と安心したような反応でした。というのも、妻の妊娠が発覚した際、出産後も仕事に復帰したいという妻の気持ちを尊重して、ふたりで育休を取得しようと事前に話し合いを重ねていました。
育休を取得できる前提で話し合いを進めており、もし育休を取得できなかったら退職の可能性もゼロではなかったため、予定通り取得できてほっとした気持ちが強かったと思います。
―― 育休に入る前に、どのように業務を引き継ぎましたか?引き継ぎにかかった期間や実際に行ったこと、心がけていたことなどもお聞きしたいです
鳥塚:育休取得前に担当していた求人サイト「ウィルオブ介護」のシステム運用を、今後は新しく入社した方にメインで担当してもらうことになったため、引継ぎを実施しました。ただ、すでにウィルオブ介護は追加の開発を必要としないフェーズだったこともあり、1日ほどで引継ぎが完了しました。
また、ウィルオブ介護を引き継いだあとは、「求人管理システム」の運用をメインで担当していました。僕も含めて5名ほどのエンジニアが求人管理システムの運用プロジェクトに参画していたため、自分が行っている作業内容をチーム全体に開示するよう心がけていました。
具体的には、仕様書をこまめに残したり、実装内容をはじめとした情報はメンバーに確認してもらったりなど、自分の業務にまつわる情報はすべてオープンにしていました。
はじめての育児に慣れない毎日。しかし4か月の間、子どもとずっと一緒にいれたことは、かけがえのない時間だった
―― 育休中はどのように過ごされましたか?1日のスケジュールを簡単に教えてください
鳥塚:妻が仕事に復帰してからは、朝6時半に起きて子どものごはんを準備することからスタート。当時はまだ朝寝が必要だったので、午前中の寝かしつけも行っていました。朝寝から目が覚めたあとは散歩に連れていったり、お昼ごはんを準備したり。午後は、週に2~3回くらいのペースで地域の支援センターに足を運んでいました。予約すれば遊具や絵本などで遊ばせてもらえるので、非常に助かっていましたね。
ちなみに、自分が支援センターに行っていたころは、パパさんはひとりもいませんでした。とある日は、15組も利用者がいたのに、自分以外は全員ママさんで。少し気まずかったことを今でも覚えています(笑)
支援センターで遊んだあとは買い物を済ませて、夕方ころに帰宅していました。帰宅後は息つく間もなく、ごはんを作って食べさせたり、お風呂にいれたり。20時には子どもを寝かしつけて、残った家事を片づけたり、夜な夜な離乳食を作ったりしていたら、あっという間に時間が過ぎていました。
―― 育休を取得したことで得られたメリットはありますか?
鳥塚:4か月もの間、子どもと1日中ずっと過ごせることは、おそらく今後ないと思うので、貴重な経験だったと感じています。
さらに、家事育児をひとりでこなせるようになったのも大きなメリットかもしれません。万が一、妻が病気やケガなどで家事育児が難しくなっても、自分ひとりでできるようになったので、今後も役立つと思います。
―― 一方で、育休中に大変だったことや苦労したことなどを教えてください
鳥塚:はじめての育児だったこともあり、大変じゃなかったことがなかったくらい大変でした。親側が慣れるよりも、子どもが成長するスピードのほうが速く、順応するのに苦労しました。
また、先ほど支援センターの話でもあったように、同じ境遇のパパさんと出会う機会がなく、日中は子どもとふたりだけの毎日でした。妻は支援センターでママ友を作ったり、SNSで交流していたりと積極的にコミュニケーションをとっていたみたいでしたが、普段からSNSを利用していない僕はなかなかそうもいきませんでした。
妻以外の大人と話すことがほとんどなく、まるで社会から断絶されたような感覚に陥ってしまったことも。精神的なダメージが大きかったので、できれば学生時代の友人と連絡をとって、たまには息抜きしたらよかったかもしれません。
―― 育休中に鳥塚さんとコミュニケーションをとる機会はありましたか?
金:育児で忙しいと思っていたので、コミュニケーションをとる機会はほぼありませんでした。ただ、鳥塚さんが復帰する約1か月前に30分ほどオンラインでお話ししましたよね。
保育園の入園が無事に決まったという話をメインでしつつ、「最近どうですか?」とお互いに近況を報告しあったりして、雑談ベースでフランクにお話しました。
育休を経て、育児の大変さを痛感。復帰後は混乱もなくスムーズに業務へ戻れた
―― 育休からの復帰はスムーズに進みましたか?
鳥塚:育休に入る直前まで参画していた求人管理システムのプロジェクトに再び参画できたため、自分がなすべきことをイメージしやすく、スムーズに復帰できました。僕が育休をとっている間は、既存メンバーが開発を進めてくれていたので、非常にやりやすかったです。
また、プロジェクトの進行を担う企画グループのメンバーが、僕が育休に入る前からスケジュールを調整してくれました。復帰後のスケジュールもすでにできあがっていたため、混乱や迷いが一切なく、育休取得前と同じように業務に戻れました。
―― 復帰後はどのように家事育児を分担していますか?
鳥塚:家事の分担はもともと決めておらず、できるほうがやるスタイルは子どもが生まれてからも変わっていません。とはいえ、僕がご飯を作って、妻は掃除洗濯するという日々のルーティーンはあります。どちらかが何らかの理由でルーティーンができなければ、片方がカバーしあうようなイメージです。
保育園の送迎は、朝が僕で、夕方のお迎えを妻が担当することが多いですね。ウィルオブ・ワークはフレックス制を採用しているため、勤務時間をコントロールしやすく、忙しい朝でも余裕をもって保育園に送り届けられるので助かっています。
―― 実際に長期間の育休を取得したことで、心境の変化はありましたか?
鳥塚:身をもって育児の大変さを痛感したことで、現在育児に奮闘している方の苦労を知れたとともに、両親をはじめ育児を終えられた方には尊敬の気持ちを改めて抱くようになりました。
また、チームに対する感謝の気持ちも強くあります。最近は子どもが保育園に通うようになって体調を崩すことも増えました。熱が出たら急遽お迎えに行く必要がありますし、子どもの看病でお休みをもらうことも多々あります。
昨日も急にお休みをいただきましたが、上司である金さんやチームメンバーから文句を言われることは一切なく、本当に助かっています。会社によっては、スムーズに休めないところもあると思うので、ウィルオブ・ワークならではの風土だと思います。
―― 最後に、育休を取得するか悩んでいる男性に向けて、メッセージをお願いします!
鳥塚:最終的に、育休を取得する・しないは個人の自由です。育休取得よりも大切なことは、パートナーである奥さんとよく相談することだと考えています。パートナーと相談して「育休は取らなくてもいいよ」という話になれば、育休を取得しない選択肢もあると思います。
しかし、もし「育休を取ってほしい」と少しでもパートナーが思っているなら、育休取得に向けて全力で動くべきです。一番に相談する相手は会社の上司ではなく、パートナーだという認識を忘れずに、夫婦間でしっかり話し合うことをおすすめします。ウィルオブ・ワークなら自由に育休を取得できますし、上司・チームメンバーも快く送り出してくれますよ!
今回は、4か月の育休を取得した鳥塚さんと上司である金さんにお話を伺いました。性別に関係なく、育児に専念できる環境があるのはウィルオブ・ワークの強みの一つです。
育休制度以外にも、ウィルオブ・ワークでは社員の働きやすさをかなえる福利厚生が充実しています。ライフワークバランスを充実させたいと考えている方は、ぜひ募集ページをご覧いただき、まずは気軽にお話ししませんか?皆さまにお会いできることを楽しみにしています!