例年よりも少しせっかちな桜が舞い散り出した4月。
新年度も始まり、駅には新入社員と思われるスーツ姿で緊張の面持ちが溢れていました。
ウィルフォワードは毎年この日は大忙し。
クライアント企業の入社式の企画や演出を手がけているからです。
私、鈴木高弘は普段映像クリエイターとして働いていますが、
今回は去年につづき国際自動車(km)の入社式で流す複数の映像制作を担当しました。
当日も撮って出し映像や後日ご家族にお送りするダイジェスト映像の撮影で入社式に参加しました。
今年こそ146人(うち2割は女性)のドライバーが入社してくれましたが、
僕らが関わる以前のタクシー業界は
「新卒でドライバー採用するなんて非常識」というのが当然の反応でした。
2010年に採用人数1名から始まった新卒採用は、
ウィルフォワードが関わり始めた2013年度は40名を超え、その翌年は採用人数が100名を超える新卒が入社してくれました。
国際自動車のタクシードライバーの平均年収は500万円近く、休みも多く、「この仕事は天職だ!」と感じている人も多いにもかかわらず、タクシードライバーという職業は人気職種とはほど遠い職業でした。
僕らは疑問に思いました。
「なぜ、世の中にそう思われてるんだろう?」
結論はシンプルでした。「実態を知らないから想像で考える」ことしかできていないのです。
そして思いました。
「国際自動車(km)のありのままの姿を伝えたい」
そうして始まった社員インタビュー記事シリーズ「Drivers」。
誇りを持って働いているタクシードライバー、ハイヤードライバー、バスドライバー、バスガイドなど一人一人を丁寧にインタビューして記事にする。1人から始まったDriversも、今では400人を超える生の声の記事を載せるまでになることができました。
とりあえずでも一度働いて欲しいという思いを込めた「仮面就職」
一切着飾ることなく、すっぽんぽんになって語り合いたいという思いを込めた「すっぽんぽん採用」
経営陣、人事、広報と一緒に企画を生み出していき、業界の常識を次々とぶち壊していきました。
結果、メディアからの注目も高くなり、テレビや新聞などに数多く取り上げられ、書籍も出版させるまでになりました。
そんなメディアも大注目だった今年の入社式。
僕の母校卒の山梨の学生も入社し、新入生代表挨拶を堂々としていました。
入社式後の懇親会で新入社員の子たちにインタビューをすると、「社会人になる不安でいっぱいだったにも関わらず、今はとても楽しい。この雰囲気がkmだな、と思いました。」というコメント。
将来が決まっていなくて不安な人も、趣味の格闘技を続けたい人も、ゆくゆくは実家の接客業を継ぐ予定の人もみんな受け入れる。
「革新的な取り組みが国際自動車の今を作っている」と、入社式がなんとYahooニュースやNewspicsでも話題になっています。
実は、3年前にも同じように入社式で新卒社員が100名入社した記事が世の中に出たことがあります。
しかし、その記事に書き込まれたコメントは厳しいものが数多かったのでした。
「絶対に後悔する」
「冷静になれ」
「大学行ってまで何でタクシードライバー?」
その時は、正直「kmのタクシードライバーの仕事を知らないで好き勝手言いやがって・・・」という気持ちでした。それが、今年の記事についたコメントは大きく内容が違っています。
「優秀な学生さんがお客様とのコミュニケーションによりどのような成長をするのか楽しみですね」
「この記事のようにホスピタリティを備えた人の方が重要になっていくと思います」
賛同し期待を持つコメントがつくまでに変わりました。
ありのままの姿を伝え続けてきた結果、世の中からの見方も少しずつ変わってきていることを実感します。
とにかくありのままを伝えようと、映像やWeb記事で発信し続けてきた日々。
想いに共感して仲間になってくれたり、応援してくれる人が年々増えてきた国際自動車。
そして、選んだ道を正解にすべく日々を走り抜ける国際自動車社員。
本当にカッコ良い。
そんな数年の想いがぎっしり詰まった集大成の場に立ち会えて、とてつもない熱量を持った方々と仕事ができることに改めて感謝した一日です。
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