第2回&第3回「デザイン経営賞」グランプリ受賞者に突撃!お客様と共に未来を創る「New Sales」のやりがいと難しさとは
全社セールス職の表彰式「Hibana Best Award」にて、対象者全員が虎視眈々と受賞を狙う「デザイン経営賞」。お客様のありたい姿(想い)から共に道筋を描いていく、バックキャスティング手法を取り入れた「New Sales」のアプローチの中でも、とくに優れた取り組みを表彰する賞です。
※New Sales…課題解決型と未来創造型のアプローチを駆使したウエディングパーク流のセールス手法
今回は、第2回・第3回「デザイン経営賞」のグランプリ受賞者に、受賞時の思いやNew Salesのやりがいと難しさなどについて話を聞きました。
New Sales推進の背景や第1回グランプリ受賞者へのインタビューはこちら
■話し手
左:第2回「デザイン経営賞」グランプリ DX本部 尾島 詩織
右:第3回「デザイン経営賞」グランプリ デジタルマーケティング本部 川瀬 千夏
グランプリおめでとうございます!まずは、受賞した率直な気持ちを教えてください。
(尾島)嬉しい気持ちもありつつ、どちらかと言うと「安心した…!」という感じでした。第1回のときは3位だったため、「次は何としてもグランプリを獲りたい」と思っていました。私が所属するDX本部の本部長と「DX本部からグランプリを出したいね」と話していたこともあり、ホッとしたのが率直なところですね。
(川瀬)私は「やってやったぞ!」という気持ちでした。尾島さんがグランプリを受賞された第2回では、私が所属するデジタルマーケティング本部からのノミネート(TOP10入り)が1名だけだったんです。「次こそは良い成績を残すぞ」と部署が一丸となってノミネート&グランプリ受賞を目指し、私自身も「これでダメだったら、もう次はない」と思えるぐらい、力を入れました。その結果、グランプリ受賞だけでなく、部署が目標に掲げていたノミネート数も達成することができ、組織として良い切磋琢磨を生むことができたと思っています。
おふたりはどのような内容でグランプリを受賞されたのでしょうか。
(尾島)私は、某ホテルの方々と一緒に取り組んだ事例を評価いただきました。
同ホテルの本部長・支配人が理想とする状態から逆算して考えていくと「ウエディングプランナーと他部署の連携」という課題が見えてきました。その打ち合わせでは「プランナーが他部署との連携に関心を寄せていないことが原因なのではないか」という仮説が立てられました。
一方、プランナー含め現場スタッフの方々にも話を聞いてみたところ、「式場のコンセプトがないために、プランナーや現場スタッフはどの方向へ走ればいいのか分かっていないこと。その結果、他部署とどのように連携して動けば良いのかが見えてこないこと」が“真の課題”である可能性が出てきたんです。
そこで私からは、本部長や支配人、プランナーなどを含めた全スタッフが同じ方を向く組織状態にするためのご提案をいくつかさせていただきました。その結果現在は、同ホテルが目指すビジョン実現に向けて、会場のコンセプト策定を含む具体的なアクションに取りかかることができています。
(川瀬)私の場合は、予めブランド認知の課題や自社の強みを認識されているクライアントとの取り組み事例です。オンラインのアポイントにて事前に課題や強みを伺い、その後、実際に現地へ訪問できるタイミングがありました。
会場見学をさせてもらっているときに「クライアントご自身が認識されている強みは、競合と比べたとき明確に差異化された強みではないのかもしれない」と大変僭越ながら感じる場面があり、その違和感を深堀りしてみることに。ただ、この違和感はあくまで私の主観であるため、クライアントの理想に向かうために越えるべきハードルについて、“仮説”としていくつかご提示をしました。
さらに、仮説それぞれを解消する戦略・戦術についても併せてご提示したところ、クライアントからは「サービス内容と社会ニーズのギャップについては、これまで疑ったことがなかった。伝えるスキルとギャップを改善しないと、いくら広告費を投下しても理想は叶えられないと気づいた」というお声をいただきました。クライアントが描く理想に向けて、「広告」「事業」以外の視点も交えて課題抽出および必要なアクションをご掲示できた事例だと思います。
おふたりとも、ありたい理想からバックキャスティングで考え、越えるべきチャレンジをお客様と共に創り出している事例ですね…!New Salesを推進する上で、意識されていることはありますか。
(尾島)日頃私は、顧客の真の課題抽出にあたって「一人の意見だけで正解を決めきらない」ということを意識しています。これは、私が日々クライアント企業の経営層や現場の方々と会話をする中で「その方の意見“だけ”が必ずしも正しいとは限らない」と感じる場面があったためです。グランプリを受賞した取り組みに関しても、普段コミュニケーションを取らせていただいている本部長・支配人の意見を参考にしつつ、ウエディングプランナー含め現場スタッフの声やクチコミなど、多角的な視点から課題を抽出するように意識しました。
(川瀬)実は、グランプリをいただいた第3回と第2回でNew Salesに挑戦したクライアントは同じ企業なんです。ただ、見るべき視点を大きく変えました。第2回は「集客課題の解消」という導入でクライアントと会話を重ねた事例でしたが、「目の前の課題だけに視点が向き過ぎている」と先輩社員からご指摘を受けたんですよね。
そこで、他部署メンバーとの壁打ちを実施したところ、「クライアントが強みだと認識しているサービス内容にこそ、真の課題があるのかもしれない」という視点が生まれ、「事業だけでなく、もっと根本的な部分に目を向けよう」とアプローチの仕方を変えたことで見えてきた課題があったんです。その結果、グランプリを受賞することができました。
尾島さんが感じる「New Sales」のやりがいを教えてください。
(尾島)クライアントが自社の理想を語るときに見られる、楽しそうな表情が印象的です。商談をしていると、99%のクライアントから「集客課題」という悩みを打ち明けられます。以前は、“営業=目の前の課題を解決するもの”と理解しており、未来からのバックキャスティングで問いを投げるということをしたことがありませんでした。
しかし、「越えるべき事業課題があることは前提ですが、一度企業として目指したい理想についてお話聞かせてくれませんか?」と切り出すと、クライアントは本当にやりたいことや成し遂げたい未来についていきいきと語ってくださるんですね。その表情に出会えることはNew Salesの楽しさのひとつだと思います。
川瀬さんには、逆に「New Sales」の難しさを聞いても良いですか。
(川瀬)私も尾島さんと同じく、バックキャスティングだからこそ引き出せるクライアントの「理想」にはすごくわくわくします。と同時に、見えてきた「越えるべき課題」をどう解決するのか、その実現可能性にはまだまだハードルを感じます。
今後は、課題解決の実現性を高めるフェーズに入ってくると思うので「こんなことも実現できるようになったんだよ」と示せる事例をたくさんつくっていきたいですね。
ありがとうございます。それでは最後に、「New Sales」に取り組む上で大切にしていることや今後挑戦していきたいことについて教えてください。
(尾島)ウエディングパークが20年以上培ってきたノウハウ・カルチャーは、業界が抱える課題にダイレクトに貢献できる部分もあるかと思います。だからこそ、“いかにウエディングパークが積み重ねてきたものを業界に還元し、社会と結合させていけるか”という視点を持ってNew Salesに取り組むようにしています。その点、私たちセールス職はウエディングパークと業界を結節する存在として、重要な役割を担っていると考えています。
(川瀬)私も同じく、“デザイン経営でビジョン実現を目指す上で、セールスはど真ん中の職種である”という意識を持つことを大切にしています。
当社の強みである「技術とデザインの力」をクライアントに伝え、活かしていくには、クライアントとゼロ距離で会話をするセールスが要となります。クライアントのニーズをキャッチするのも、そのニーズを基に開発されたサービスをクライアントに提供するのもセールスの役目です。「ビジョンを達成するためには、セールスというポジションが必要不可欠である」という誇りを持って日々New Salesを行う。これが、業界や結婚式をより良くする上で大切なことなのかな、と感じています。