Mei Iidaのプロフィール - Wantedly
自己紹介などの詳しいプロフィールは、つながりをリクエストして承認されると表示できます。 WealthPark株式会社 2ヶ月 Senior Investment Evangelist 現在 イベント+飲食 北川 徹 が+1 通訳・翻訳 北川 徹 が+1 マネージメント 人事(人事企画) ワークショップデザイン ワークショップ企画・運営
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新しい資産運用体験の実現を目指すWealthParkには、様々なバックグラウンドやスキルを持つメンバーが集まっています。社員インタビューでは、それぞれのメンバーが日頃どの様な想いでWealthParkで働き、組織や事業に関わっているかをお届けしていきます。
第18弾は、VP of Engineeringの藤井さん。新卒から10年、大手IT企業でエンジニアリングマネージャーとして活躍していた藤井さんですが、日本企業でありながら海外をターゲットに見据え、グローバルなエンジニア組織を擁するWealthParkに魅力を感じ、同社に参画。それから2年弱、当時マネジメント層が不在だったエンジニア組織を「チーム」にしていくことに注力されてきました。藤井さんが考える組織やマネジメントのあるべき姿にも触れながら、参画当時よりも1.5倍に増えたエンジニア組織がこれから何を目指していくのか、ビジョンや課題に迫ります。
プロフィール
藤井貴浩 | Takahiro Fujii
2010年に新卒で楽天に入社し、ソフトウェアエンジニアとしてキャリアをスタート。ホテルの予約システムを中心に旅行サービスを担当し、最終的にはエンジニアリングマネージャーとして組織開発にも従事。 2020年、オルタナティブ資産への投資機会をすべての人へ届けるというWealthParkのミッションに共感し、同社に参画。同年4月にVP of Engineeringになり、10ヶ国以上の国籍を有する40人強のメンバーからなる、国際色豊かなエンジニアリングチームを率いる。
―まずは、藤井さんがWealthparkに入社されるまでのキャリアからお伺いさせてください。
前職は楽天で、新卒で入社してから約10年勤めました。事業自体は最初から最後まで楽天トラベルでしたが、エンジニアとしてのポジションは2〜3年おきに変わっていて、様々なことに挑戦させてもらいました。最初の頃は、海外事業関連の部署に所属し、楽天トラベルの外国語版のシステムや、海外の宿泊施設が宿泊プランを作成する為のシステムを開発していました。4年目からはアーキテクチャレベルの改善を任されることになり、システムの分割や、API化を加速させていく方針に切り替えたので、予約や検索のシステムのAPI化を担っていました。結果的に、その頃から業務がバックエンド中心となり、バックエンドチームのマネージャーも務めました。ただ、バックエンドは楽しかったのですが、元々はUIに興味があって、どこかのタイミングでフロントもやりたくて。満を持してフロント技術にトライできる機会をいただき、Reactを使ってプロダクトをつくり始め、徐々に仕事の領域がフロントエンドのマネジメントにシフトしていきました。気が付いたら10年が経っていたというのが正直な気持ちですが、自分がかねてからやりたかったことだけではなく、良い意味で想像もしていなかったことにもアサインしてもらい、恵まれていた環境でしたね。
―新卒入社から10年というタイミングで転職をされたのは、何か理由があったのでしょうか。
最後の2年をかけて取り組んだプロジェクトが、今までのキャリアの中では規模が大きく、それが終わった時にやり切ったというか、丁度10年が経ってなんとなく一区切りついた様な感覚があって。もしこの先も楽天に残るのであれば、残る為の明確なモチベーションが必要だと考えました。最初から転職しようとか、嫌だから辞めるという気持ちではなく、残るとしても新たな目的を見つけたかったし、あとは客観的な自分の市場価値にも興味があって、周囲の企業にヒアリングを始めたことが結果的には転職のきっかけとなりました。
―なるほど。必ずしも転職を目指していたわけではなかったところから、最終的にWealthParkを選ばれたのは。
当時、楽天の中でもグローバルな部署にいて、英語を使って海外も含めたフィールドで挑戦できることに面白さを感じていたので、転職するとしても同じ様な環境を求めて、外資を中心に見ていました。ただ、現地の本社ではなく日本支社で働く場合、どうしてもスコープや裁量権が限定されてしまう場合が多い事が気にかかっていて。本社所属でダイナミックに新しいものをつくれるという意味においては、内資も良いのかもしれないと思い始めていた矢先、日本企業でありながらグローバルなエンジニア組織を擁するWealthParkに出会い、一気に興味が湧きました。最終的にWealthParkを選んだ決め手は、自分が必要とされていると感じられたことですね。転職先としての候補はもう一社あったのですが、WealthParkの方が私の担う役割をより強く求めていて、期待や責任が大きいからこそ、それに応えたいと思いました。
―入社される前と後で感じられたギャップはありましたか。
技術的に改善しなければならないことの量は、自分が想定していたよりも多かったですね。また、優秀なメンバーに恵まれているにもかかわらず、エンジニア側と、プロダクト・ビジネス側との関係性が弱くて。原因の一つには、エンジニアの社員の多くが新規プロダクトの開発に注力する体制になっており、会社の今の主幹事業を支えている、つまり一番ビジネス側との接点が多いレガシーなプロダクトの開発や運用、改善に、あまり関われていなかった点が挙げられます。コミュニケーションの分断を解決すべく、その後は課題解決にフォーカスが向いている人材の登用を意識し、エンジニア組織全体で、レガシーなプロダクトの改善や修正に入っていける体制を整えました。まだ改善点も多く残っていますが、これによってコミュニケーションが一定程度は活発になったと感じています。
―フロントエンドチームのリーダーとしてWealthParkに入社されてから1年9ヶ月、その間にVPoEにも昇進され、どんなことに注力されてきたのでしょうか。
最初はフロントエンドをメインでやりながら、横断的なプロジェクトのマネジメントも引き受けていくうちに、3ヶ月後にVPoEにアサインしてもらいました。実は、私の入社当時はCTOもVPoEもおらず、エンジニアのマネジメントを担う人間がいない状態ではありましたが、意外にも現場の雰囲気はとても良かったですね。一方で、それぞれが個別に仕事をしている感が強く、チームとして働いている意識が弱かったので、まずはエンジニア組織をチームにしていくことを目標にしていました。チームビルディングと同時に採用も進めて、さらにはプロダクトや技術の改善も行なわなければならなかったので、とにかくやるべきことが多く、優先順位をつけて着手していきました。今でも改善業務は継続して行なっていますが、資金調達も経てエンジニアの人数を増やしているので、これからは仕組み化やプロセスの整備もしていかなければならないフェーズに突入したところです。
―そうした組織づくりや仕組みづくりを通じて、会社や事業への貢献や手応えはどのあたりに感じていらっしゃいますか。
エンジニアリングはどうしても他の部署から動きが見えにくいので、やりたいと考えていることを実際につくってもらえるのか、依頼したことがいつまでにリリースされるのかといった不安を抱かれていたかもしれません。これに対しては、ビジネス側を含む他部署とコミュニケーションにおいて私がハブ的な動きを担うと同時に、エンジニア組織のマネジメントに注力したことで、一定の貢献はできたと思います。今の私の仕事の価値は、他の部署が描いていることを技術の力で一つずつ実行させていくことにあると考えますが、その先の価値として、エンジニアリングの観点で他の部署が思い付かないソリューションも提供できると良いなと思っています。また、エンジニア組織として見ると、まだまだビジネス側との距離があるので、私個人だけではなく、全体的に縮めていきたいですね。
入社からこれまで、集中的にマネジメントや仕組み化を担ってきましたが、何をすることが総合的に成果を出せるのかを考え、動いた結果であって、マネージャー業務とプレイヤー業務のバランスに関して特段の拘りがあるわけではないんです。ただ、チームのリーダー達に伝えていることでもありますが、現場で起きている問題や、現場のエンジニアが改善したいと思っている課題を肌感覚で理解できる状態にしておく必要はあって、その為にコードを書いたり、技術を勉強したりする必要があれば、時間を確保してでもやるべきだと思います。
― 今、特にエンジニア組織に対して藤井さんが感じていらっしゃる課題はありますか。
課題というよりも次の目標になるかもしれませんが、人数もチームも増え、組織の端境期に入っていますが、プロダクト自体にはそこまでの変化が現れていないので、アップデートされた組織でもって、次はプロダクトを劇的に成長させたいと意気込んでいます。また、人数が急激に増えたことによって、未整備の部分が露呈してきたのは、逆に良い機会だと思います。今年に入ってエンジニア組織は人数としては1.5倍になり、仕事の総量が増えている分、情報の伝達も難しくなってきました。オンボンディーングのプロセスだったり、slackのチャネルだったり、データの格納場所だったり、いる人は特に不便に感じていなくても、新しい人が増えると課題としてあぶり出されていくので、こうした細かいことを一つ一つ解決していくだけでもプロダクトにかなりのインパクトや成果が出ると思います。
―藤井さんが目指されているエンジニアチームとは、どの様な組織でしょうか。
個々人のオーナーシップを大切にすることが大前提で、組織が拡大してもそこは死守したいですね。今はプロセスを整えているタイミングなので、仕組み化と個々人のオーナーシップをうまく両立させていくことに、難しさを感じてはいるのですが。基本的には、オーナーシップが生まれる様に、私から具体的な指示を出すことはあまりありません。ビジネスの観点から実現したいこと、成し遂げてほしいことは伝えるし、意識してもらいますが、やり方は任せるというスタイルの方が、個々人が仕事に主体的に取り組んでくれると考えていて。あとは、メンバーが私にフィードバックや文句を言える環境は維持したいと思っています。
―10ヶ国以上の国籍を有するメンバーからなる、グローバルなエンジニア組織をマネジメントすることについて、特有の難しさは感じていらっしゃいますか。
一番難しいと感じるのは、現状のWealthParkの事業のメインターゲットは日本市場であり、顧客の多くは日本企業なので、日本的な思想や価値観を無視して、エンジニア組織内のグローバルなカルチャーだけで進めることはできないところです。良し悪しの問題ではなく、ある程度は日本のビジネスの特性や市場に合わせていく必要があるので、それがエンジニア組織の中で歪みにならない様に留意しています。
―エンジニアチームの現在の組織編成や今後の採用方針についても教えてください。
現在、正社員は20名弱、業務委託も含めてトータルで40名弱の組織になりました。私が入社した頃は10数名でしたので、大分増えましたね。今はVPoEの直下にチームが配置されていますが、チームの数も増えたのでこの体制が結構苦しくなってきていて、いくつかのチームのマネジメントは他の人に任せていきたいし、任せていかなければならないタイミングになっています。
採用については継続して積極的に行う予定で、今期では大体60名強まで増やすことを考えています。目標人数を達成すると同時に、より会社にポジティブなインパクトを与える人を増やしていくことを目指しています。また、単純に増やしていくと組織が回らなくなってしまうので、採用の順番を考え、組織をスケールできる体制の確保と連動させていく必要があり、来期はそこが結構チャレンジかなと感じていますね。
―WealthParkのエンジニアの採用基準として、どういったポイントに重きを置かれているのでしょうか。
今のWealthParkとしては、改善することそのものにモチベーションがある人を求めています。まだまだ色々なことが整っていないので、場合によってはシンプルな課題に取り組まなければならないし、泥臭い部分も多くて。「優秀なエンジニア」と一言で言っても様々なタイプがいて、整った環境の方が成果を出せる人もいれば、改善することに価値ややりがいを見出す人もいて、今の弊社では後者の方がパフォーマンスを発揮していただけると思っています。
―エンジニア組織として、VPoEとして、今後チャレンジしていきたいことを教えてください。
エンジニア組織としての1点目は、前期の反省でもありますが、技術的負債の返却に関してはより確度の高いロードマップを敷いて、腰を据えて取り組んでいくことです。スタートアップとして新しい価値をユーザーに届けることが非常に重要である一方、並行してアーキテクチャの課題も改善していく必要があります。前期は同時にやろうとしたり、前者だけ優先したり、結果として負債の返却のペースが思う様に上げられなくて。そうした反省を踏まえ、今期は技術的負債の改善は独立したプロジェクトとして走らせていきます。2点目は、繰り返しになりますが、人が増えてきたことで、仕組みの改善やプロセスの構築の価値が高くなってきたので、この半年はそうしたことに注力していきたいと思っています。
VPoEとしては、これまでよりもう一段階大きなサイズで、良い組織、強い組織を実現することにチャレンジしているところです。来年の目標としては、組織を安定化させた上で、私自身も技術的なことにかけられる時間、そして少し先の未来について考えたり準備したりする時間を増やすことですね。そこに向かって頑張っていきたいと思います。
―お仕事も多忙を極めていらっしゃると思いますが、休日はどの様に過ごされていらっしゃいますか。
小学生から続けているバスケをしたり、ブログの執筆や、別の会社でVPoEを務める前職の同期と2人で始めたPodcastの収録をしたり、たまにはWealthParkのエンジニアとゲームをすることもあります(笑)。ブログとPodcastをやっている理由は、情報発信自体が好きということもありますが、WealthParkやエンジニア組織のビジビリティを上げることはVPoEとしての一つの責任だと考えていて、後者の方が大きいですね。あとは、元同期も私も社内に自分と同じ立場の人間がいないので、抱えている課題や悩みを同じ目線で会社の誰かと議論することができないんですよね。それなら、会社の垣根を超えて一緒にアウトプットしてみたら良いのかなと。ここ最近はPodcastによる人との繋がりも結構生まれ始め、他の方をゲストにお呼びしたりもしていて、より自分達にとっての学びの場となってきています。忙しくなるとなかなか更新できなかったり、ネタが切れてしまったりもするのですが、外に向けて発信できる成果があるということは、良い仕事ができているかの客観的な一つのベンチマークになるので、これからも続けていきたいと思います。
―外に向けて発信できるコンテンツが自分の中にあるのかないのか、確かに自分の仕事に対する一つの指標になりますね。本日はありがとうございました。
インタビュアー
飯田 明 | Mei Iida
渉外法律事務所にてファイナンス・パラリーガルを務めた後、大学院留学を挟んで飲食業の世界へ。外資系チョコレート会社のDirector of Communicationsとして、HR/ブランディングを担当。現在はフリーランスに転向し、複数の会社とのプロジェクトを通じて、カフェのプロデュース事業や人事、国内外のダイニングイベントの企画・運営に携わっている。