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効果的な採用ブランディングをするために、忘れないでほしいこと

採用ブランディングに力を入れたいけど効果が出るか不安だ。重要性は理解しているんだけど何から始めればいいのか分からない。採用ブランディングのための情報発信プラットフォーム「Wantedly Feed」を開発しているエンジニアとして、そのような声を多くいただきます。

そういった不安の声を解消したくて、この記事を書きました。採用ブランディングに関わる人、特に、これから始めたい、すでにやっているが効果がなかなか実感できない、という人たちが自信を持って進められるようになれば嬉しいです。

ブランディングが採用にもたらす3つの効果

まず最初に、ブランディングを行うことでどう採用に良い影響があるのかについて簡単に3つにまとめました。

ファンが増える

新しくシゴトを探している人たちは、無数にある会社から一つを選びます。その人があなたの会社によくマッチする人であっても、その存在を知らなければ採用するのは困難です。また、どんな事業をしていてどういう文化を持っているのか知っていて、さらにいえばプラスな印象を持ってもらっている方が、その人が採用に繋がる可能性は高いはずです。名前も知らない企業より好きな企業で働きたい、当たり前のことですよね。

ブランディングとは、あなたの会社を好きな人 = 会社のファンを増やすことです。情報発信などにより人々との接点を増やすことで、これまであなたの会社の名前も知らなかった人を、あなたの会社のファンにしていく。ファンになってもらえると、転職・就職活動をしようと思ったタイミングであなたの会社が選択肢の一つとしてすぐに頭に浮かんだり、他の会社と比較したときにより有利な判断をしてくれるようになります。また、その人自体は採用に繋がらなくても、口コミによりそのネットワークから新しいファンを連れてきてくれます。このようにブランディングを継続的に行うことで、加速度的にファンが増えていき、採用に有利になることが期待できます。

ミスマッチが減る

「誰でもいいから採用したい」と本気で思っている会社はないでしょう(もちろん思わず口からこぼれることはありますが)。こういう人が欲しいという理想像があって、そこにできるだけ近い人を採用したいと考えているはずです。新しくシゴトを探している人たちも、こういう会社で働きたいという希望があり、その二者間の理想がマッチした時に初めて採用に繋がります。

選考がかなり進んだ後に会社の雰囲気が思っていたのと違うと気付き途中で辞退したり、さらに悪ければ実際に入社して働いてみると全然イメージと違いパフォーマンスが上がらないなどの問題が発生すると、企業も人もとってもかなり無駄なコストになります。そうしたミスマッチの可能性をできるだけ早く除去するには、会社のイメージを正しくはっきりと持ってもらうことが必要です。ブランディングは、自分たちの個性をはっきりさせて伝えること、自分たちはどういう会社でどういう人と働きたいかをきちんと伝えるということです。社内の文化や雰囲気が伝わるような情報発信ができれば、そういったミスマッチを減らすことにつながるでしょう(当たり前ですが嘘や誇張はダメです)。

ロイヤルティが向上する

先ほどファンの話をしましたが、あなたの会社の一番のファンは、そこで働いているメンバーではないでしょうか。自分が働く会社が好きなら毎日気持ちよく働くことができ高い生産性を保てるでしょうが、逆に好きでなければ生産性も落ちやすく長く働くことも難しいでしょう。

自社のことはよく知っているようで、実は知らないこともたくさんあります。たとえ小さな会社であっても、別の部署に新しく入ったメンバーがどういうバックグラウンドを持っているのかや、自分が入社する前にどんな波乱万丈なストーリーがあったのかまでは知らないかもしれません。そういった情報を発信してくことで自社のことをより深く知ることができ、会社のことをもっと好きになることで、よりココロオドルシゴトができるようになり、生産性が向上したり、新しいコラボレーションにつながることでしょう。

成功するブランディングの秘訣

では、いざブランディングを進めようとした時の不安要素である、何を書けばいいのか分からない、効果が出るか分からない、という問題について触れていきましょう。意識することはシンプルで、何を伝えたいか明確にすることと、つながりを通じて拡散される、という2つです。

(ブランディングの手段はいくつかありますが、ここではオウンドメディア的な情報発信、すなわち自分たちでコンテンツを作って発信することをメインとして話を進めています。他には、イベント開催や他媒体への露出などがありますが、そこにも適用できる考え方だとは思います。)

何を伝えたいのかを明確に

目指すべきコンテンツは、読むだけでその会社の魅力が伝わるものです。そういうコンテンツに共通していることは、自社の魅力をしっかり分析して理解している、どういう人に届けたいのかがはっきりしていることです。採用の母集団はどこにあるのか、その人たちは会社選びで何を重視するのか、あなたの会社が他の会社と比べてどういうアピールポイントがあるのか、をしっかりと分析しましょう。(具体的な分析などはこちらの記事が参考になります)

そこまでできれば、あとは何を書くかを決めるだけです。Wantedly Feedで人気を集めているコンテンツを分析して、内容やターゲットから4つに分類してみました。自社の状況に合わせてコンテンツを選ぶ際の参考にしてみてください。

WHO
「何をやるかより誰とやるか」と言われるくらい、どういう人と働くのかは重要な要素です。こういう人と一緒に働いてみたいとイメージさせるような、どういう仕事をしているのかという基本的なことから、どういう想いで働いているのか、その人と会社との出会いなど、バックグラウンドにまで光を当てたストーリーなどがいいでしょう。インタビュー形式でもいいですが、自分自身で語ってもらうことも、文章にその熱い想いが生々しく入るのでオススメです。WHOを最初に挙げた理由は、組織の行動は全て人により行われるので、全てのコンテンツに関連するからです。

HOW
どうやって仕事に取り組んでいるのか、にも会社の個性が表れます。似たようなミッションやプロダクトを持っているようにみえても、そこに対するアプローチが全く違ってきたりします。シゴトとプライペートのバランスはどうなのか、自分の得意を活かし、スキルを伸ばせる環境なのかなど、毎日充実したシゴトをするためにとても重要な要素です。オフィス紹介や、社内制度について、エンジニアブログなどもここに含まれます。

WHY
会社のビジョンやミッションについてです。ビジョンに共感できない会社で働きたい人などいないでしょう。組織が掲げているミッションと、自分が抱えている問題意識が重なることで、そのシゴトを自分ごと化して最大のパフォーマンスをあげることができます。創業期のスタートアップでは特に重要で、いかに魅力的に自分たちのミッションを語れるかで、優秀な創業メンバーを見つけられるかが決まるでしょう。創業者自身のありのままで言葉で、熱い思いをそのまま飾らず文章にぶつけましょう。

WHAT
どういうプロダクトの開発しているのかや、どういう案件を抱えているのか具体的なアウトプットについてです。キャリアをしっかり考える人にとって、その会社でどういうアウトプットを出せそうかということはとても重要な判断軸です。また、そのプロダクトのファンになって、そこからその組織自体のファンにもなる例も多くあります。一つのアウトプットの裏側にあるたくさんのWHO, HOW, WHYと一緒に語ることで、その魅力はより引き立つでしょう。

読んで欲しい人に届けるために

コンテンツは作って終わりではなく、読んで欲しい人々に届けないと意味がありません。せっかく頑張って作ったコンテンツなら、できるだけ多くの人に届けたいですよね。

Wantedly Feedのコンテンツは、Wantedlyの募集を見て会社に興味を持ってくれた人に読んでもらえるという特徴があり、応募CVRの向上に高い効果があります。が、それだけではコンテンツの価値を十分に活用できているとは言えません。コンテンツはSNSなどを通じて拡散されることで、より多くの人にあなたの会社を知ってもらえるという大きな価値を発揮することができます。

コンテンツが拡散されるとき、必ず震源地があり、そこからどんどん波及しています。ではその震源地がどこにあるかというと、コンテンツの発信源にもっとも近い人たち、すなわち会社のメンバーです。会社のメンバーにシェアしてもらうことで、その友達に読んでもらえ、さらにその友達へと伝わっていきます。リファラル採用の観点からしても、そういったつながりがある人たちに会社のことを知ってもらうことはとても重要なことだといえるでしょう。

ですが、それはメンバーに無理やりシェアしてもらうことを勧めている訳ではありません。面白みのないコンテンツを無理やり拡散してもらったところで、誰の心にも響かないでしょう。重要なのは、メンバーにいいね!と思ってもらえるようなコンテンツを作ることです。メンバーが面白いと思うコンテンツは、自信を持ってシェアすることができるし、きっとその友達にも響きます。

コンテンツを作るとき、会社のメンバーを巻き込んで一緒に作ることをオススメします。記事を公開する前にメンバーに読んでもらって改善してもらったり、自社のアピールポイントを一緒に分析してもらうのもいいでしょう。とにかくメンバーが面白くないと思ったものがそれ以上の人々に刺さることはないと肝に銘じましょう。

ブランディングでココロオドル人を増やす

以上、採用ブランディングで成果を出すために重要なこととして、Wantedly Feedの開発チームという立場から得られた知見を共有させていただきました。自社のアピールポイントを整理し届けたい人をイメージしてからそれに適切なコンテンツを考えること、会社のメンバーが面白いと思ってくれるように心がけること、という2点にまとめられますが、「言うは易く行うは難し」です。実際に行うには体力が必要ですし、すぐに採用できるといった即効性が高いものでもありません。それでも、素晴らしいチームを作って組織を成長を加速させるために、採用ブランディングは必要不可欠だと思います。

Wantedly Feedチームは、その難しいブランディングという行為をできるだけ簡単で大きな効果が得られるものにすることで、多くの組織にブランディングの効果を実感してもらえることを目指しています。全ての会社が上手にブランディングできるようになることで、ミスマッチが減り、素晴らしいチームが増え、シゴトでココロオドル人がもっともっと増える。

ぜひブランディングの第一歩をWantedly Feedではじめてみてください。

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