東京都立三田高等学校
http://www.mita-h.metro.tokyo.jp/site/zen/index.html
「シゴトでココロオドルひとをふやす」をミッションに掲げているウォンテッドリー株式会社では、就職活動に取りくむ学生が、より早い段階から“ココロオドルキャリア”を考えるきっかけを提供するプロジェクト「Campus W,」を展開しています。
その一環として、2022年2月には、就活生の3人に1人が持つ「自分が今後何がしたいか分からない」という悩みを受け、就活生がカジュアルに自分を知るきっかけを作るべく、「新・RPGジョブ診断 〜就活生がRPGの世界に転生したら、やりたいことが見つけられた件〜」をリリースしました。この「新・RPGジョブ診断」は10万人を超える方々に受診され、小学校でキャリア教育授業に用いられるなど、大きな広がりを見せています。
本記事では、ウォンテッドリーの社員が東京にある三田高校の水泳部の方々と、診断結果を用いながらミッションを掲げる大切さについて一緒に考えるイベントを開催した様子をお届けします。
東京都港区にある三田高等学校の水泳部に所属する1年生〜3年生の約20名とイベントを開催しました。4月に新入部員が入部した直後で、新体制になったばかりというチームでミッションやビジョンについて考えていきます。
・東京都立三田高等学校 ホームページ
・清水雄山 / 運用支援チームリーダー
高校生まで水泳部。大学ではライフセービングに競技転向し、日本記録を樹立!三田高校の水泳部顧問である佐藤先生とは高校時代からの友人。新・RPGジョブ診断の結果はアーチャー。
・津森菜都美 / カスタマーサクセス Enterpriseチーム
高校時代は創作ダンス部で活動し、神戸大学へ進学。卒業後はリクルートスタッフィングに新卒入社し、その後ウォンテッドリーへ転職。新・RPGジョブ診断の結果は巫女。
・五十嵐萌子 / 採用担当・学生向け企画「Campus W, 」担当
中高一貫校の女子校に通い、6年間バスケ部に所属。法政大学キャリアデザイン学部に進学し、ベンチャー企業を2社経験。ウォンテッドリーにて「新・RPGジョブ診断」を企画・監修。診断結果は妖精。
「新・RPGジョブ診断」は、RPGゲームのような世界観となっており、簡単な20問の質問に回答するだけで自分の性格や強み・ミッション・オススメの職業が導き出される性格診断コンテンツ。三田高校 水泳部の皆さんにも事前に受診していただきました。
26名が受診した結果、20種類のキャラクターのうち14種類の結果が出現。最も多かったのは協調性が強みの巫女と、思いやりとバランス感覚に強みがある治癒師で、それぞれ5名ずついたようです。
困っているメンバーに手を差し伸べ、チームを円滑に回していく強みの方が比較的多いことから、部活動でも後輩指導やメニュー作りなど生徒さん同士で話し合って決めたりするのも向いているかも?という結果に。イベント中もメンバー同士でクイズを考え合ったり、誰かの発言に全員が耳を傾ける姿勢が見受けられ、お互いを思い合う部分が垣間見える水泳部の皆さんでした。
そして、診断結果の中でも特にミッションに注目して、学校や企業が掲げるミッションとは別に、自分自身のミッション(目標や夢)を考えてみようと投げかけました。ちなみに、ウォンテッドリーのメンバーたちの診断結果とミッションはこちら。
清水・五十嵐の2名はまさに今の仕事や業務で「こういう人材になろう」という考えとミッションに書いてある内容が一致していたという結果に。巫女の津森は、「感謝されるために仕事を頑張るわけではないけれど、結果的に感謝されるような行動をしていくというのは共感ができた」ということが分かりました。
ではこの結果に出てくる「ミッションとは何なのか?」を、より具体的に知るため、高校生の皆さんと考えていきました。
Wantedlyは、企業の条件面や外側の情報のみではなく、掲げているミッション・ビジョンに共感し、マッチングを促すサービスとして多くの方に利用いただいています。
そんなWantedlyを運営している私たちだからこそ、高校生たちにも「自分のミッションを掲げることの大切さ」を知ってほしいと、今回の授業ではミッションとビジョンについてを学べる内容にフォーカスしました。まず、目の前の目標・使命になるものがミッション、将来的な壮大な夢のようなものがビジョンという違いについても解説しました。
例え話の中に、自分たちの通う高校の教育方針(ビジョン)が例題に出てきて盛り上がる場面もありました。
また、学校や企業にあるミッション・ビジョンとは?を具体的な事例を用いて説明しながら、有名企業のミッション・ビジョンを一緒に見ていくクイズを実施した時には、色々な企業の多種多様な内容に触れ、企業の特色が色濃く出ていくものなのだと感じていただけたのでは?と思います。
ミッション、ビジョンについての違いについては、高校生からはこんな質問もありました。
Q:
長期的に達成したいこと=ビジョンは壮大すぎて達成されたかどうかを見るのは難しそうだと感じました。部活のビジョンも抽象的な方が良いですか?それとも具体的な内容でも良いのでしょうか?
A(清水):
確かに、会社が掲げる目標だと「会社として、世の中に何を貢献するか」といった物が多く、抽象的なものが多いと思います。個人の目標はもう少し具体的なものに落とし込んで見たほうがわかりやすいですね。
例えば、○歳までにはこうなっていたい(ハワイに移住したい、こんな車に乗りたい)とか、そういった生活にかかる費用はいくらで…みたいに具体的に描いてもいいと思います。
部活動だと全国大会優勝とかを決め、そのために全員で何秒のタイムを目指す。みたいに具体的に決めるのも良いと思います。
Q:
社会人の3人が学生時代に抱いていた夢(ビジョン)は何でしたか?
A(清水):
夢とまでは言いませんが「全国大会出場」といった水泳の目標はありました。自分の場合、5年〜10年先の未来を想像して頑張るというより、目の前のことを一生懸命頑張る方が合っているタイプなので、長期的な夢までは決めていなかったかもしれません。ただ目標があれば頑張れるのは確かなので、常に目の前の目標を乗り越え、アップデートしていくことを頑張っていました。
A(津森):
私は受験や就活の時に、具体的な夢がないタイプでした。大学受験のときは明確な理由があってその大学を選んだのではなく「この大学に行けたら、選択肢や自分の視野が広がりそう」と考え、進学先を決めました。
数年経てば世の中も変わっていくし、自分のやりたいことも変わっていく。なので、自分がやりたいことが見つかった時に、選択肢が持てるようなところに身を置くのを意識してみるのも良いのではないかな?と思います。夢が明確になくても大丈夫だよと伝えたいです。
A(五十嵐):
私は夢が明確にあるタイプで、高校の卒業アルバムに「TVCMや番組を作りたいから、TV業界に入社する」とまで書くほど、マスコミ業界を目指して受験校や学部もこだわって決めました。就活ではもちろんマスコミ系を目指し、TV局の社員ではないものの、社会人3年目で夢を叶えることが出来ました。はっきりした夢があるなら、その夢を叶えるために今何を頑張るのか?を具体的に決めるのも良いと思います。
社会人たちのそれぞれの価値観に沿った回答を受け、高校生たちも「必ずしも明確な夢がなくてはいけないわけではなく、かつミッションやビジョンには正解はないのだな」と感じ取ってくれたと思います。
▼今日の授業で、仕事や働くことに対してのイメージは変わりましたか?
▼学校の勉強以外で、キャリアや仕事の話を聞くことは自分のためになると感じますか?
今回の授業では、学校や企業が掲げるミッション・ビジョンを、個人でも決めて掲げてみると、普段の学校生活や受験勉強、部活動の活動内容が変わってくるかもしれないといったメッセージをお伝えしました。
短時間のオンライン授業だったこともあり、どんな反応が来るのか不安な点もありましたが、授業後のアンケートでは、全員が「シゴト・働くことのイメージが良くなった」と回答する結果に! また、学校の勉強以外で自分のキャリアやシゴト、夢について考える・学べる機会が自分のためになると感じている方が多いこともわかりました。
学校生活では学ぶ機会が多くはないミッションという概念について、多くの学生さんが何かを感じてくれたようです。感想も、一部ご紹介します!
・Aさん
日々、宿題などをこなすことで必死でしたが、今回の授業でビジョンやミッションを立ててみることで、日常がよりよくなるかもしれない!と感じました。部活内でも1年生が入学した新体制のチームとして、個人として、ビジョンやミッションについてもう一度見直し、部活をより充実したものにしたいと思いました!
・Bさん
今が楽しすぎて全然今後の自分について考えてなかったけど、今回のイベントで少し自分の未来について考えたりどうしたいっていうのがわかった気がしました!
・Cさん
本日はこのような機会をいただき、ありがとうございました。僕には具体的な夢がまだ無いのですが、将来就職する時のことを考えた時に選択肢を広く持てるように、今のうちから「貯金」が出来たら良いなと感じました。
・Dさん
目的意識を持って行動することが大事だという話が印象に残りました。
・Eさん
登壇者3名のテーマに沿ったお話が一人ひとり全く違うもので、夢や進路は選択肢がたくさんあるんだということが印象に残りました。
▼授業を企画した水泳部顧問:佐藤先生の感想
日々課題に追われ、目の前のことで精一杯になる生徒がいる現状を教師として課題に感じていました。受験を理由に部活動などから距離を置くタイミングが早くなる生徒も中にはいます。高校生活というものすごい”投資の期間”を、改めて考えてもらいたいと思い、ウォンテッドリーさんの授業を依頼しました。
「どう受験を乗り切るか?」にフォーカスされがちな進路講演会とは異なり、社会人の声を聞くことができました。いつもと異なる視点で、ミッションについて学べたり、大学入学の先の話をインプットできたのかなと思います。
今回は、ウォンテッドリーと三田高校との取り組みをご紹介させていただきました。
もし、本記事をご覧になった学校・教育業界のご関係者様で、「ぜひコラボレーションの相談をしたい」という方がいらっしゃる場合は、下記のアンケートフォームより気軽にお申し込みください。
ウォンテッドリーはこれからも「シゴトでココロオドルひとをふやす」というミッションの実現に向い、大学生や中高生、小学生の「キャリア教育」分野にも積極的に関わっていけたらと考えています。全国の小・中・高等学校の先生や関係者の皆さんからのご応募、お待ちしております。