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大手銀行の出世街道から、夢を追うためにベンチャー茨道に飛び出したパパの話

早稲田大学を卒業後、新卒でメガバンクに入社。6年半で出世コースと言われる人事部に異動。銀行に居ることに不満は全くなく、楽しい毎日だったと語る齋藤 健司さん。そんな齋藤さんがどんな想いでベンチャーに飛び出してきたのか伺いました。

--まずはVISITS Technologieという会社について教えて下さい

VISITS Technologiesは“人を科学し、セレンディピティ(人生を変える運命的な出会い)を届ける”という理念の基、「VISITS OB」というサービスを提供している会社です。会社名や肩書きではなく、その人のプロフィールに掲載されている過去や今やっていること、将来の夢などから、学生と社会人をつなげるOB訪問のサービスとなっています。

エリートコースを辿った銀行マンとしての10年

--メガバンクでは最初、どんな仕事をしていましたか?

中堅中小企業の法人営業を2年半、200社程を担当しました。思い出に残っているのは地元の印刷会社を担当した時です。社長が本当に厳しい方でしたが、同時に社員に対する愛情に溢れていました。自分の人生の全てを会社に捧げ、本気で自分の大切な人たちを守ろうとする姿に「何とかしてこの人の役に立ちたい」と思い、その会社の抱えていた後継者問題と資金面の問題を半年かけて一緒になって解決しました。世の中「優秀」とか「優秀でない」とか言うけれど、人のことを好きになれることや、大切な人を守り抜く覚悟があるということの方がよっぽど大切であると強く心に刻みました。

--採用担当になったきっかけを教えてください

営業6年目の半年で目標対比350%、17億円の売上を達成しました。そのタイミングで人事部への異動を言い渡され、メガバンクの採用担当として本当に多くの学生の方と面談をする機会をいただきました。その中で自分なりに得た答えは、学生は「不安」だということ。優秀な人が多い一方であの時の社長のように「何かを成し遂げよう」という熱量を持った人は圧倒的に少なかったのです。しかし、優秀なので「それなりに」仕事も見つかるし、生きていけてしまう。でも、本当にそれでよかったのかなぁと。自分の学生時代を思い出しました。

怪我による挫折。サポートに徹する人生

--どんな学生生活だったのでしょうか?

中学では陸上部の全国大会で優勝しました。その後、体にかかる負担から高校では部活を引退し、昔からのライバルの活躍を噂に聞くような生活をしていました。大学では、早稲田スポーツ新聞会というサークルに入り、日本のトップや世界を本気で目指している選手と同じ目線でサポートするという気持ちで編集長を務めました。大学を卒業後も自分に合っているのはサポートの仕事だと、銀行に入行しました。銀行では、本気で社会を変えようとしている大手や中小企業の社長と話をし、社会にいるかっこいい大人を全力でサポートする喜びを感じました。

自分の人生の主人公は自分であるべき

--なぜ、転職を考えたのでしょうか?

子どもも生まれ、仕事も順風満帆。幸せな家庭と安定した生活。家に帰れば奥さんと子どもがご飯を囲んで待っている。そんな生活が自分の人生の形として見えてきた。でも本当にこれでいいのか。自分の子どもにはサポートに回るのではなく、自分が主人公で生きて欲しい。そう思った時に、果たして今の自分が子どもにそんなことを言えるのか。という自責の念にとらわれました。

--VISITS Technologiesを選んだのはなぜでしょうか?

未来を切り拓くには中堅中小企業の社長のように、本気で何かを成し遂げよう、大切なものを守ろうとする覚悟が必要になります。しかし、今の社会で生きている学生がこの覚悟ができるわけもないのです。十分な情報もなく、限られた期間の中で決断を求められる今のこの社会システムでは、良い大学から大企業というのが一つの成功パターンとして非常にわかりやすい。そこから外れると「不安」で挑戦することすら怖くなります。 代表の松本と出会い、彼が考えている社会のあり方やプロダクトのビジョンに共感し、一緒にこの社会システムを本質的に変えていきたいと思いました。

--これからどうしていきたいですか?

自分の高校時代の経験から若いうちに挑戦しないことのもったいなさを痛感しました。仕事を通じて、中堅中小企業や大企業、国の担当など本当に様々な生き方をする人と接し、人の生き方は多様であることも学び世の中の採用の仕組みも理解できました。 私はそんな自分の経験から、「VISITS OB」をより多くの学生に届けることで自分の人生に自信を持って選択し、自分の人生を切り拓ける社会を目指したいです。こんな世界観を私は実現したいと考えています。もちろん、家族を守りながら。

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