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【25歳で起業→海外ユーザー2万超の事業へ】失敗はしても挫折はしない。世界を舞台に戦うCEOの挑戦の美学

株式会社VARKは、今年8月、多くの方に支えていただき、設立5周年を迎えることができました。

CEOの加藤が2017年に若干25歳で立ち上げたVARK。この5年間、様々な事を乗り越えてきました。

25歳という若さでなぜ起業し、どのように会社を成長させてきたのか。そして、これから何を目指していくのか。「世界に影響を与えることをしたい」という想いのもと突き進んできた5年間を、加藤が振り返ります。

自分にしかできないことで世界に影響を与えたい。夢を叶えるため起業を決意


――VARKの前身であるActEvolveを設立されてから5周年を迎えましたね。設立当時、加藤さんは25歳という若さでしたが、なぜ起業しようと思われたんですか?

大学時代、スポーツチャンバラに打ち込んでアジアチャンピオンにまでなったのに達成感を得られず、プロ選手への道を諦めた経験があるんです。そこから、「個人で何かを頑張るのではなく、多くの人を感動させ、世界に影響を与えることをしたい」と考えるようになりました。

その頃はちょうど、『パズドラ』などのソーシャルゲームが社会現象になるほど大人気だった時代で、多くの人々を熱狂させるソーシャルゲームというコンテンツに、世界に影響を与えられる可能性を感じました。そこで、「まだソーシャルゲームが軌道に乗っていない企業なら、若手でも活躍できるかもしれない」と考え、カプコンに入社したのですが…思い通りにはいきませんでした。

カプコンでは、コンシューマーゲーム担当として3年間勤めました。VRに関する知見ができたのもこの頃で、学んだことも多くありましたが、このまま企業に勤めてチャンスを待つだけでいいのだろうかと感じるようになりました。3年の間に世界も変わり、ソーシャルゲーム以外にも世界に影響を与えられそうなコンテンツやサービスが次々と登場していたからです。新しい可能性が続々と登場していく中で、「ソーシャルゲームという既存のコンテンツよりも、自分にしかできない新しいことをやった方が世界に影響を与えやすいのではないか」と考えたことが、起業の道を選択したきっかけです。

事業の失敗はまるで人格否定。起業後1ヶ月での事業転換。失敗を繰り返した苦悩の日々


――”世界に影響を与える”という大きな目標を持った会社を作るとなると、色々と準備が必要だったと思います。起業に向けて、どのようなことに取り組まれましたか?

起業しようとする方は、登記や株式や資金調達の方法、プロダクトの作り方などを考えると思います。僕もそれらについて最初は考えたんですが、考えなきゃいけないことが多いなぁと思った結果…考えることを全部やめて、とりあえず起業しました!

――いきなりですか⁉︎事業領域はどのように決められたんですか?

もちろん具体的な事業プランは作った上で起業しましたよ。でも、起業して1ヶ月後には変えていましたね。計画していたことなんて、実際やってみたら一瞬で覆りました。そこからさらに3度事業転換を繰り返した末に生まれたのが、『VARK』というサービスです。

――計画が覆る経験を4度もされたんですね。ベンチャーの5年生存率は15%(※1)という話も聞かれますが、そういった失敗が続けば、挫けてしまうかもしれませんね。

ベンチャーが成功するのは厳しいという話は色々ありますよね。僕も失敗を繰り返してきましたが、プロダクトを出してウケなかった時って、人格を否定された感が半端ないんですよ。「お前が出したそのプロダクト、ゴミだから」って言われている気持ちになりました。心が壊れていく起業家も多いと聞きますよ。

※1 日経ビジネス【「創業20年後の生存率0.3%」を乗り越えるには】より。


事業の成功に必要なのは、計算と勝負どころの強さ。失敗に挫けず立ち向かうために重ねた、想定するという努力


――加藤さんは失敗を重ねても挫けることなくチャレンジしていったんですよね。なぜ挑戦し続けられたんですか?

失敗を気にしないよう努力したんです。全て成功するわけではないので、失敗するのは当たり前なんですよ。だから、僕が新しいプロジェクトを始める時はいつも、「この方法がダメだったらこうしよう」という失敗パターンとその対策をいくつも練ってから始めています。多くの人は失敗してから対策を考えることで諦めていくのだと思いますが、最初から失敗を前提にいくつものパターンを想定しておくことで、すぐに気持ちを切り替えて次の行動に移ることができるんです。あと、同時進行で複数のプロジェクトに挑んでいるので、1つのプロジェクトが失敗したとしてもそれほど気にならないというのもありますね。

――失敗を恐れないメンタルの強さもあると思いますが、ものすごく多くの事を計算しながら動いていらっしゃるからなんですね。

失敗を恐れる時って、やばい状況なんですよ。後が無いから失敗を恐れるので。そういう時は動かない方がいいんです。

――「失敗したらやばいけど、動くしかない」なんて状況はありましたか?

VRに参入するタイミングが正にそうでしたね。『VARK』はVRライブプラットフォームという形で始めましたが、その頃はまさにVRプラットフォームのポジションの取り合いが起こっていた時期で。1・2番手になれなければ、事業は失敗と言えるような状況でした。

――失敗したらどうするつもりだったんですか?

失敗したら会社を解散しなければいけない状況だったので、自己破産の方法とか調べていました(笑)

――まさに“失敗したらやばい状況”で勝ち抜いたんですね!事業に挑戦するためには、多くの事を計算しつつ、勝負どころで戦い抜く強さも必要なんですね。


世界で戦うための武器は “日本人らしいユニークさ”。ユーザーの大多数を占めるアメリカで、さらなる需要拡大を狙う


――アメリカ進出に向けて準備されていますが、どのような形で進出しようとお考えですか?

実は、『VARK』のユーザーの大多数はアメリカの方なんです。ただ、特にアメリカに向けて作ったというわけでもないため、サポートが十分でないというのが現状です。

アメリカ進出のために特別なことをするというよりは、アメリカ向けのアーティストの出演や、サポート体制の整備をしていけば、さらに海外からの需要が伸びていくと考えています。

――すでに海外ファンが多い状態ですが、世界的にウケるものを意識して『VARK』を作られたんですか?

基本的に、時代や世界の流れを捉え、なおかつユニークなサービスであれば、日本より世界からのユーザーの方が多くなるはずなんです。世界人口の方が当然多いので。

『VARK』は、「日本人が作って世界に向けて勝てるもの」を意識して作っています。日本のキャラクターやIPというのは、世界的に見て大きな魅力です。ただ3D空間でのコミュニケーションサービスを作っても世界で戦うことはできませんが、日本人だからこそ作れるサービスにすれば、そのユニークさで勝負できます。

また、音楽の権利は各国で違うため、音楽を扱うサービスであれば、国内向けとして闘うこともできます。そうした、世界で戦うための攻めと守りの両面を考えた事業として『VARK』を作っています


成長の末に得たカルチャーの担い手としての責任。共に戦う仲間を集め、 新たなフェーズへ


――世界に影響を与えていくためには、さらに会社を成長させる必要があるかと思います。会社の成長のために、何が必要だとお考えですか?

一番は会社にフィットする仲間を集めることだと思います。今VARKは50人規模の組織ですが、この規模だとたった1人にも大きな影響を受けて組織が変わってしまうものです。1年後には100人規模の組織にする予定ですが、きちんと会社にフィットし、みんなと協力して戦ってくれる仲間が必要だと考えています

そのためにミッション・ビジョン・バリューも新しくし、働きに見合った高水準の給与を提供できるような評価制度も作りました。社員のみんなには、できれば長く勤めてもらいたいですし、いい生活をして、いい環境で働いてほしいんです。みんながベストパフォーマンスを発揮できる制度や環境を作れば、質の高い仕事ができるようになり、会社の成長に繋がっていくと思っています

――最後に、5周年を迎えた抱負をお聞かせください。

これまでVARKは、「面白いものを作って一発勝負で出す」といったチャレンジを繰り返し、会社を成長させることだけを考えてきました。でも、そんなことを繰り返しているうちにふと気付いたら、「あの会社は面白いことをやってくれる」というユーザーやクライアントからの信頼や信用が貯まっていたんです

設立数年のベンチャー企業には「来年この会社はないかもしれない」というイメージがあるものですが、VARKは、来年も当然あると思ってもらえるような会社になってきたように思います。

そういった“当たり前の存続”を望まれる企業には、会社を存続させる責任が生じます。VARKはメタバースやVTuberといったバーチャルカルチャーの担い手のような存在になっているため、VARKが無くなってしまえば、そのカルチャーにも悪影響を及ぼしてしまいます。

みんなが安心してこのカルチャーの波に乗ることができ、このカルチャーが成長して行くためにも、「VARKはずっとあり続ける」という信頼を維持しなければという責任を感じています。

5周年を迎え、これまでのように成長だけを目指すのではなく、持続を意識するフェーズに入ったように思います。持続的かつ発展的に成長していくことで、信頼を貯め続ける企業でありたいですね。

数々の失敗やピンチを乗り越え、5周年という大きな節目を迎えたVARK。その影には、失敗に挫けることなく挑み続けた、加藤の挑戦の美学がありました。

6年目を迎えたこれからのフェーズでは、ただ成長するだけでなく、事業を持続していく底力が求められます。

共に戦う仲間たちと、支えてくださる多くの方と共に、VARKはこれからも世界に挑み続けます!


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