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新たな地で挑む!ユニメディアとUMSが描くモンゴルでのコラボレーション(後編)

こんにちは システム部 糟谷です。
前回の前編の続きとなります!

前編記事:https://www.wantedly.com/companies/unimedia-co/post_articles/916514

モンゴルと日本の企業文化の融合を目指すUnimedia Solutions LLC(以下、UMS)のエンジニアたち。
彼らの成長を促す「イノベーター発表会」では、新しい技術や独創的なアイデアで、事業化を視野に入れたプロジェクト発表が行われています。また、UMSがインターンシップを通じて若い才能をどのように育てているのか。後半のインタビューは2社の中に活きる「人」に、より深くフォーカスしました。

お話をうかがったのは、前回に引き続きUMSの代表細川さんと、ユニメディアのシステム部シニアマネージャー阿久津さんです。

★index★
1 向上心を形にする「イノベーター発表会」
2 モンゴルでの採用活動の鍵
3 「幸せ」と「成果」をひとつなぎに。

1 向上心を形にする「イノベーター発表会」

インタビュー前半では、事務所開設から組織同士の連携、開発プロセスの改善について両社の現状をお話しいただきました。モンゴルのメンバーと関わりの深い阿久津さんにうかがいますが、UMSのエンジニアの「魅力」や「特徴」はどのような点でしょうか。

阿久津)特徴といいますか、まず驚いたのは、日本語ができる人が想像よりも多かったことです。

細川)エンジニアの中には、日本の大学やモンゴル以外の国の学校を卒業した社員や、日本で就職経験がある人もいますからね。

阿久津)それに加え、知的好奇心の高い人達ですね。技術的な向上心・好奇心も強く、こういうことをやってみたい、こういうことを学びたいという意欲が感じられます。ただ、意欲も能力的素養もある一方で「我流」で仕事をする部分が多いのがもったいないです。いわゆる開発の「お作法」が備われば、もっと活躍できると思います。その点が課題でもあり、伸びしろでもあります。しっかりとした開発実務経験を積み重ねれば解決していく部分だと思うので、前半でお伝えした改善が進むにつれてより良くなると期待していますし、そうなるように導いていくのが我々の仕事だと思ってます。

技術への好奇心・向上心という点で、UMSでは「イノベーター発表会」を実施しておられると聞きました。「イノベーター発表会」とはどのような企画なのでしょうか。

細川)Googleが行っていた「業務時間の20%を自分のやりたいプロジェクトに使ってよい」というルールと同様に、イノベーター発表のために単独または複数名でのチームを作り、世の中にないものを作ろうというテーマでプロジェクトの発表会を定期開催しています。阿久津さんには2024年4月から審査員として参加してもらっています。
業務時間中にイノベーターを行う時間を各チームで決めてもらい、その時間内で企画の検討やデモ開発をしてもらっています。発表会が近づくと時間を超えて準備に奮闘しているチームもありますが、本人たちが意欲を持って取り組んでいる分には、やり方に強くは干渉せず、任せています。
テーマを設けていたことも、自由に企画してもらったこともありますが、直近は特定のテーマに沿ってやってもらっています。

コロナ禍でリモートになったことでしばらく開催できていなかったのですが、2019年までは、半年に一度のペースで開催していました。
コロナ禍が明けて久しぶりの前回は、6チームが参加しました。以前はもう少し参加者が多かったので、改めて活性化させていきたい企画です。それでも、今回は2月から動き始めて、阿久津さんの出張にあわせた4月実施までの短い準備期間でそれぞれが頑張って準備してくれました。

発表会で出てくるシステムや施策は、最終的に事業化することを目標としておられるのでしょうか。

細川)以前は「事業にできればいいね」程度の温度感だったのですが、前回からは特に「事業化」を意識して実施しています。

阿久津)おそらく私が「これ、いいのがあったら事業化を検討しないんですか?」と言い出したのが始まりかなと勝手に思っています。発表するだけでも、新しい技術に触れるという意味では非常に素晴らしい機会ですが、芽が出そうな内容なのであれば、ブラッシュアップして事業まで持って行ける方が面白いと思ったんです。

細川)私の中でも、発表のなかで良いイノベーションがあれば事業化に繋げたいという想いがありました。普段の業務では、自分たちで事業を発案する機会はありません。今はまだ発表で出た案が事業化した事例はありませんが、これを機に気合いをいれて取り組んでいきたいですね。
UMSは前半でお話ししたように、ユニメディアからの受託開発が主要な業務です。だからこそ、新しい事業やサービスを自分たちでリリースできるというチャレンジは、エンジニアにとっても刺激的な経験になると思います。

新しいことに挑戦して、自分たちが作ったサービスがリリースされる。発表に参加した方も、きっとモチベーションが上がりますね

細川)そうですね。日本からの受託開発だけをしていると、エンジニア達はユーザーの姿を見ることができません。そもそも日本語も読めないですし、自分たちが作ったサービスがその後どうなったのかという「結果」が見えないのです。そういった背景もあり、モンゴルで何かサービスをリリースしたいというのは、UMS社員の以前からの希望でもありました。

2 モンゴルでの採用活動の鍵

自社サービスがモンゴルで認知されれば、UMSで働きたいと希望される方も一層増えるのではないでしょうか。

細川)モンゴルの就職や採用の状況をお話ししますと、モンゴルが民主化したのは1990年代ですから、民主化以前からあった国有会社以外では、どんなに古い会社でも社歴は30~35 年です。若い企業が多いため、日本と比較して転職が非常に一般的な価値観となっています。会社選びのニーズは年齢やライフスタイルによって様々です。給与面もあれば、面白い開発がしたいというモチベーションもあります。多くの選択肢の中から、UMSに魅力を感じてもらえると嬉しいですね。

以前、モンゴルのスタッフの方が日本オフィスに遊びにいらっしゃった際、モンゴルでもエンジニア採用は難しく、UMSではインターンからの採用を積極的に行っているという話をうかがいました。どのように採用活動を行っておられるのか、具体的に教えてください。

細川)英語ができる方は外資系の会社を受けたり、海外に行ったりという選択肢もあるため、モンゴルでも日本同様、エンジニアの採用は厳しいです。しかし、インターンシップはありがたいことに人気があります。実務経験のない学生を対象に、1か月半のインターンを実施しています。前年実績では60人ほどから応募があり、インターンの採用は10名ほど、そこから選考を経て入社していただいた方が4名います。
まずはインターンの応募を受けて、書類選考と試験を行います。「システムについて全く学んでいない方」を0から育てるだけの人的リソースはまだないので、基礎的な能力試験を課した上で、面接をしています。試験の結果も大事ですが、働く上での性格なども重視してお話を聞いています。

インターンシップのプログラムに参加した方の何割ぐらいが入社を志望されますか?

細川)8 割から 10 割は志望してこられます。前述の通り全員を面接するわけではありませんし、こちらもとにかくたくさん採用したいという意図ではありません。採用計画を立て、それを元にお迎えします。頭数を増やしたいということではなく、あくまで一緒に働いてくれる仲間を探すという、一般的な求人と変わらない意識です。
ただ、採用には至らなくても、自信の無かった学生さんがインターンを通して技術を覚えてくれたり、エンジニアの仕事が面白いなと思って表情が明るくなっていったり、そういう力添えができれば嬉しいですし、指導する社員側も若い方の成長を支えることをやりがいに感じてくれています。


今回のUMSのエンジニアの話を聞いて感じたのは確実にステップアップしていく様子が印象的でした。

3 「幸せ」と「成果」をひとつなぎに。

ここまでのお話で、業務内容だけではなく、そこで働く方達の姿が見えてきました。そんな仲間たち、エンジニアにとって、ユニメディアやUMSはどういう組織・チームでありたいと考えておられますか。

阿久津)まずユニメディアのシステム部・開発部門の責任者としては、社員みんなに幸せになってほしいという想いが第一にあります。仕事を通して幸せになってほしい。それがどういう形であるかは人それぞれです。決して楽をして甘えてということではなく、きちんとやることをやって、みんなが幸せになって欲しいと思っています。
UMSに対して、ユニメディアの人間として思うのも同じことです。単純に言えば、ユニメディアから見たUMSは「開発子会社」です。高品質・低コストで開発してくれる存在であってほしいというビジネス上の要求はあります。とはいえ、ここまでお話しした通り、私もUMS、みなさんの顔も名前も知っていて一緒に飲みにも行きますので、人と人としての情があります。UMSに対して単に「頼んだものを安く作ってくれればいい」というような思いは一切なく、UMSも含めてみんなが幸せになれる組織であればいいと思っています。

細川)モンゴルのエンジニアも経営者も、ひいては政治家も、えてして目の前のことだけに注目し、長期的な視点が不足しがちです。阿久津さんが話されたように、開発品質よりも、まずは早くリリースすることを優先するだとか、文書化よりも物を作る方を優先するなどしがちなのです。だからこそUMS標準を決めて、開発して終わりではなく、その後の保守や要求等に応じた変更をする上でも、確立された手順で進めることをエンジニアの皆さんにはお願いしています。
エンジニアに限らず、仕事の品質を考えること、業務の成果を提供するお客さんの満足度を高めることはとても大切なことです。そういった働き方の中で相互に協力しあうことは、結果的に従業員の満足度も高めます。私も含めたスタッフの努力の上に、「UMSで働きたい」と選んでもらえる会社を目指しているところです。
モンゴルのエンジニアたちは、どこの会社で働いても面白いというわけではありません。たとえばとある企業のエンジニア職はあんまり面白くないなんて声も聞きます。一方で、そういうところが「今年 30% 給料を上げます」なんて動きをすることもあります。日本にはないアップ率ですし、当社だっていきなり 30%上げられるかというと難しいです。それでも、給与面・働きがい、諸々トータルで考えて、UMSの方がいいよねと選んでもらえる会社であることが理想です。

ありがとうございます。お二方それぞれの視点から、共に高め合い、誰もが幸せに働ける場所という共通の意識が垣間見えました。

細川)インターンシップももう長いこと実施しておりますので、4年前にインターンで入った方が、今ではインターン生を指導する側になってくれています。教え合ってお互いに成長していく。そこがUMSのいいところなので、カルチャーを大切にした上で、会社・事業として大きくなることを目指します。

阿久津)少し話が変わるのですが、そうして育った方が会社を退職していくことは一般的には残念だと思うのですが、個人的にはみんなが成長してどこでもやっていけるスキルを身に着けることは素晴らしいと思っているんです。ユニメディアのシステム部のみんなにも、いつも伝えています。どこでもやっていける知識やスキル・経験を積むようにしよう、と。その成長の先にどこかに行きたいという想いを持ったのなら、私は応援したい派なんです。
そういう方もいつつ、一方でユニメディアが魅力的な組織であれば新しい人も必ず入ってきてくれます。そこがうまく循環すれば良いと考えています。もちろん、組織的には経験を積んだ方が離れることは困りますよ。しかし、そういう部分も含めみんなの幸せを私は願っていますし、次のステップに進む人も応援できるように、どんどん人が入ってくる・入りたいと思ってもらえる魅力的な組織でありたいですね。

細川)それは私も同じ意見です。もし本人にとってよりキャリアアップができる場所があったのなら、そこでさらに社会に貢献する人材になってくれれば大歓迎です。逆に、ステップアップした先で「ユニメディアやUMSですごく成長しました」と言ってもらえると嬉しいです。
エンジニア職で当社へ応募いただいた方でも、面談でお話をきいていて、「前職で、どうやって仕事をしているのだろう…」と感じるようなケースも正直あるんです。もし自分が逆の立場だったら「前職の会社」として悲しいですし、何よりその人にとって残念なことですよね。
手前味噌ですが、UMS出身の方は他社でも活躍する人材として羽ばたいてくれるかなと思っています。我が子ではないですが、子の幸せ=社員のキャリアアップを社長の立場から願いつつ、ダメだったら帰ってきてもいいよというぐらい、おおらかな気持ちでいます。

とても素敵な関係性ですね。みんなが幸せになれる場所であり、いつでも帰ってこれる場所である。そういった度量の大きさや働きやすさがあるからこそ、結果的に長く働いてくれる方が多いというのもユニメディアやUMSの良い特徴だと思います!
今日はお時間ありがとうございました。


今回は2回に渡り、ユニメディア、そしてモンゴルの仲間であるUMSの事業や思いを両社を良く知る
お二人からお話しいただきました。理想とする姿まではまだまだ道のりの途中であるということも含め、これからに期待をしてくれる方が安心して飛び込んできてもらえるよう、私たちも一層励んでいきたいと思います。

当社にご興味をもってくださった方はぜひ、カジュアル面談でお話しませんか?
オンラインで30分ほどのライトな情報交換の場として、お話できるとうれしいです。



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