このストーリーのポイント
ベトナムで建築を学び、TNF工法に惹かれて来日 構造設計の正確性を高めるために「FEM解析」を導入 地盤の多様さに触れ、独自技術によって改良していく醍醐味
タケウチ建設のTNF工法は、地盤改良の工事の常識を覆す画期的な技術。それに魅せられてベトナムから来日し、構造設計のスキルを学ぶ。タケウチ建設で吸収した技術をベトナムで役立てることが将来の夢だ。
DOAN TRAN KHUONG DUY ドアン チャン クオン ユイ 本社所属/2015年入社 ベトナム出身。ホーチミン建築大学を卒業後、ベトナムの建築会社を経て2015年にタケウチ建設入社。本社での勤務の後、2019年に関東営業所に異動となり、2020年に再び本社へ。設計部門の中心的存在として活躍している。
人生を変えた、TNF工法との出会い ベトナムの田舎で育った私は、スポーツよりも勉強の得意な子どもでした。好きだった科目は数学や物理、化学などで幼い頃から理系の人間だったと思います。大学進学では建築かITか、どちらの道に進もうか悩みましたが、大好きだった数学の勉強を役立てたいと考え、ホーチミン建築大学で構造設計を学びました。
ホーチミン建築大学で4年間学んだ後、就職したのはベトナムの建築会社です。ここでは約1年半、構造設計の仕事に携わりました。大学で学び、身につけた専門性を発揮できたことで、とてもやりがいのある仕事でした。 そんなときに目にしたのが、タケウチ建設がベトナムの人材を求めているという採用広告でした。そのホームページで出会ったのがTNF工法です。それまでTNF工法はまったく知らなかったのですが、杭を必要としない地盤改良工事で、「周辺の地盤と一緒に沈下すること」を許容する考え方をもった、従来の常識を覆す工法であると知って大変に驚き、興味を抱きました。ベトナムを訪れていた社長との面接の場では、このTNF工法について詳しく質問。ぜひ自分も携わってみたいと思い、入社を決めました。
生まれ育ったベトナムを離れ、日本で暮らすことにためらいはありませんでした。むしろ大きなチャレンジにワクワクしたものでした。 とはいえ実際に来日してぶつかったのが言葉の壁。三原市の本社で耳にするのは広島弁でしたから聞き取りづらかったですし、自分の思うことも十分に伝えられませんでした。生活しながら時間をかけて徐々に覚えるしかなかったです。 そんな私をタケウチ建設の社員の皆さんは温かく迎え入れてくれました。皆さんとても優しくて、「何か困ったことはない?」「何でも聞いて」と部署の違いを超えてたくさんの人が声をかけてくれたのです。社宅に入居できたことも大変助かりました。
現場研修で技術者にとって貴重な体験を積む 入社して最初に取り組んだのが施工現場での研修でした。TNF工法の施工作業や現場での品質管理、職人さんたちとの関係づくりなどを現場で学ぶことが目的でした。職人さんと一緒になってセメントを搬入したり、セメントの空き袋を管理したり、位置決めのために石灰でラインを引いたり。取り組んだ作業は基礎的なことばかりでしたが、ここでの体験は後に設計作業を行う上でとても貴重なものとなりました。図面に数値を記入する際には研修の経験を振り返って施工のしやすさを考えることができますし、バックホーでセメントを土に入れる場合にも穴の中には水がたまっていることがイメージできます。リアルな現場を思い浮かべて設計する力を身につける上で、この研修はとても意義深かったです。
その後本社でTNF工法の基礎設計を担当し、入社5年目に関東営業所へ異動しました。せっかく日本で仕事をしているのだから一度は首都圏で生活したいと思っていたので、この異動はとても嬉しかったです。仕事に関連した講習会や展示会などのイベントが多く、図書館も充実していて、学びを深めるには絶好の環境だと思いました。 当時、関東営業所のメンバーは10人弱。ここで私は引き続きTNF工法の設計を担当しつつ、TNF工法の発展につながるような新材料の検討やデータ管理にも取り組みました。建築にまつわるあらゆる情報を統合して一元管理するBIM(Building Information Modeling)を導入する開発初期段階にもチャレンジさせてもらいました。
関東営業所は決して大きな所帯ではなく、設計担当は私1人だけ。そのため常に自分で考え、自ら行動することが求められました。主体的に仕事に向き合う姿勢が鍛えられたと思います。 顧客対応も私が行わなくてはならないため、調整力等も磨かれました。慣れるまでは決して楽なことではありませんでしたが、おかげで確かな成長ができたと思います。
画期的な技術を開発し、TNF工法の進化に寄与する 関東営業所時代、私は確かな足跡を残すことができました。それがFEM解析法(有限要素法)の実務への導入です。 TNF工法の設計では地盤の情報を踏まえて設計を検討しなくてはなりませんが、それまではExcelを使った手作業で行っていました。私は後輩と一緒に研究を重ね、解析用のハイスペックPCに極めて大量のデータを取り込んで、経年による地盤状況の変化を解析する手法を開発したのです。これによって施工予定現場の地盤でどのような沈下が起きるのかを事前により正確にシミュレーションできるようになりました。今ではFEM解析をほぼ全ての案件で使用しています。 FEM解析法は構造設計の正確さを一気に高めたという点で画期的な手法であると自負しており、その開発に取り組めたことを誇らしく思っています。価値あるチャレンジができました。
関東営業所での1年間の経験を終え、その後本社に復帰。引き続きTNF工法の構造設計に携わっています…
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