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難波和之が「副業としてタビアンを創業した理由」__#する理由シリーズ

こんにちは、タビアンの広報です。
「東京で起業した30代の天才エンジニアの頭の中」を紹介します。

という言い方をするとかっこいいですね!

タビアン株式会社は現時点で全員が副業です。しかし実際のところ「副業」はまだまだ日本には浸透していません。そのためメンバーに「なぜ『副業』という忙しい選択をしているんですか?」という軸で話を聞いていきます。

今回は、タビアンCEOの難波に「タビアンを起業するに至った歴史」と「なぜ全員副業なのか」を聞きました。

社内の人間である私が言うのも変ですが、面白いインタビュー記事です。

読んでいただきたいのは特にこんな方。起業を考えている方、エンジニアとしての生き方に悩んでいる方、エンジニアとしてのキャリアパスをどう描こうかと思っている方、30代どうしよう40代どうしようとお考えの方、スタートアップに興味がある方などです。

少しでも「読んでみようかな?」と思われたらぜひ読んでいただきたいです。

なぜ、起業するに至ったのか。

「僕は10歳からプログラムを書いているのですが
中学生の時の趣味は『Visual BasicでWindowsアプリケーションを作って、友だちに使ってもらう』でした。笑

テキストエディタやファイルの保存時間を書き換えるツール。
そんな役に立たないものばかりでしたが
READMEファイル書いて、LZHで圧縮して、フロッピーディスクにコピーして友だちに渡してました。
フロッピーディスクって見たことない人も多いと思いますが。笑」

「高3と浪人生時代は受験勉強に忙しくて、しばらくプログラムを書くのはお休みしました。
大学合格が決まって、プログラミングの世界に戻ってきてみたら、
ちょうどPHP5とFirefoxが登場したタイミングで。この時、『世界が変わる!』って直感しました。
Webの世界は、スゴいぞ!って。

もともとNetscape NavigatorはありましたがIE5に駆逐されてしまって夢がなかったですし、Perlは難解で読解もシビアで、手が出せませんでした。

FirefoxとOperaが推進した "標準化" で、どんなマシンでも "Web" が使えるようになる。
そして取っつきやすいPHPでプログラムを書いたら、どんなエンジニアでもWebサービスが提供できるようになる。
黎明期のワクワク感があって、大学1年生の頃には夢が広がり続けてましたね。

自分のこだわりを詰め込んだサービスを作って、自分の友だち、親や家族に使ってもらいたいと思いました。だから、その頃からずっと、自分でサービスを作って、いろんな人に使ってもらうのが夢だったんです。」

「大学4年生の時にiPhone 3Gが日本で発売されて、しばらくすると、ガラケーの "公式サイト" が没落していきました。

iPhoneが出てくるまでの日本のインターネットビジネスは "公式サイト" のキャリア請求しか成立していませんでした。
そこで一気に日本のインターネットビジネスが冷え込んで『BtoCビジネスは難しい』と言われ始めました。ちょうど就活をしていた頃だったので、『いったん、ちゃんとしたBtoBビジネスを学ぼう』と決意して、エンタープライズIT業界に就職したんです。」

「大学卒業して10年経って、その間にいろんなことを見聞きしてきました。
10年も経つと、
 こんな組織だったらいいのに
 こんな上司はイヤだ
 こんな仲間と一緒に仕事をしたい
 こんな仕事だとモチベーションが下がる
 こんな仕事を成し遂げてみたい
といった、自分なりの「理想&アンチ・リスト」ができあがってくるものです。

起業する理由は、人によって違いますけど
 自分の好きにしたかったから
 偉くなりたかったから
 儲けたかったから
の3つが代表的ですよね。
異論もあると思いますけど。
僕の場合は、「自分の好きにしたかったから起業する」が当てはまります。

『BtoBはもう十分、BtoCがやりたい。
そして、理想のチームで理想のサービスが作りたい。』

そんな想いが募りに募って、起業に至った感じです。」

「長くなってしまったんですが、まとめると
『こんなスゴいプログラム書いたんだぞ、どやあ。みんなスゴい、スゴいって言って!』って言いたかったんですね。笑
自分で言っていて思ったんですけど、
ただの自己承認欲求を満たしたい人ですね。笑」

タビアンで副業メンバーを採用する理由は。

(この日の難波のスウェットは、ダースベイダーでした。しかもダークサイドと書いてありました。彼自身はとてもいい人で、プログラミングスキルというフォースを操りまくるライトサイドの人です。)

「僕がタビアンを起業したとき、副業で起業したんです。
副業のメリットとデメリット、両方とも自身で体験してきました。
デメリットもたくさんありますが、副業でできることの可能性の大きさが、デメリットを大きく上回るんですね。だからこそ副業を皆さんにオススメしたいですし、副業する皆さんを応援したいです。
そういう想いがあって、副業で働く方を仲間に迎え入れています。」

「新卒で就職して、新人研修が終わって現場に慣れた頃に『新規事業を作りたい』という想いが募った時期がありました。
自分の思い描く理想像に向かって、チャレンジしてみたいな、と。
でも、さすがに1年もしないで辞めるには、この会社での学びが不足しすぎている。せっかく入社した会社を飛び出すには、早すぎですからね。
そこでイントラプレナーを目指しました。社内で新規事業を公募していたので、社内起業家になろうとしました。」

「ところが、僕の作りたい新規事業は会社の現業に関係ない、一般の人向けのサービスです。
社内で立ち上げるのは、いろいろ課題があって難しくて、結局挫折しました。
その後、これから起業を志す人が集まるアクセラレーション・プログラムに飛び込みます。
このプログラムは、起業家だけでなく平日勤務している人も参加できるものでしたが、山のように課されるたくさんの宿題をこなすために、平日深夜と土日を投じてがんばりました。

このプログラムを経てタビアン株式会社を創業したのですが、平日の業務がある状況でも『余暇を使えば自分の夢に到達できる!』ということを体得できたのは大きかったです。」

「それから、本業の会社に頼み込んで週3日勤務に変えてもらいました。
当時、タビアンでどんな新規事業をするかアイデアしかない状況でしたので、週の残りの時間で事業アイデアを育てる、というスタイルです。
ポ写の事業コンセプトが固まった段階で、本業の会社は退職して、タビアンに専念することにしました。
専念にはなりましたが、週の2〜3日は他の会社に業務委託で働きに行き、売上をあげて会社にお金を入れる "複業" スタイルです。
こんな風に、並行して仕事をしながらやってきました。」

副業のメリットは。

(BBQをしました。写真右、難波のメガネは調光レンズなので色が変わっています。少々ヤンキーみが増していますが、彼はとても優しくて紳士的な方です。)

「副業の一番のメリットって、本業で学んだことや見聞きしたことを、副業の仕事に活かしつつ、逆に副業で学んだことを、本業に活かせることだと思います。自分の中で、成長の無限サイクルができあがるんですよ。
最強の成長法則だと思います。」

「もう一つの隠れたメリットは、必然的に外に出ることです。
副業の仕事を探すために、新しい人に会ってみたり、イベントやセミナーに参加したりするようになります。

普段は自宅と会社の往復の生活で、新しい刺激と出会えなかったりするのですが、外に出るようになるとたくさんの刺激をもらえるようになります。別のコミュニティに居場所を見つけられることも、メリットです。

複数のコミュニティに所属することの効果ってなかなか知られていないんですが、人間は精神的に安定しますし、視点が増えることで有機的な考え方ができるようになります。」

「もちろん、時間は有限ですし、自分の体力も有限ですから、副業することは時間と体力を分割することになります。本業で100%なのに、副業で50%追加してしまったら人間として破綻します。「自分の時間と体力に余力があるか、本業と副業で稼働量が調整ができるか」、上手に見極めてバランスをとって働いてほしいと思います。

副業が可能になった会社は増えてきましたが、副業の方を受け入れる会社はまだまだ少ないのが現状です。平日朝から夜まで、100%対応できる人でないと仕事が回らないという考え方も、未だに根強く残っています。

僕は、そんなことはないと思っています。
もちろん顧客対応が必要な業務に張り付いて対応するのは大変な仕事です。
でも、限られた時間で集中して取り組んでプロジェクトを達成するという仕事の仕方も「アリ」だと思っています。

僕たちは、新しいチャレンジを始めて、視野を広げていきたいと思っている人を、副業受け入れという形で応援していきたいです。

僕たちも、副業の方たちと上手にプロジェクトを進めていくことができるか、チャレンジだと思っていますし、チャレンジしていきます。」

難波は穏やかで、誰とでも分け隔てなく話す不思議なオーラを持っています。

以前私が「タビアンのチャットで、複数人にまとめてメッセージをしたいときの宛先の順番はどうすればいいか」と質問をしました。ほら、一般企業って、役職順とか入社順とか、細かいルールがあるじゃないですか?そのとき難波に「誕生日順で!」と言われました。変な社長です(笑)

タビアンは、みんなで雑談をしながら盛り上がるけれど、変な派閥もなく、妙な上下関係やオラオラぶる先輩後輩関係もありません。メッセージをするときの宛先の順番なんて、正直どうでも良いんです。お互いに自然と敬意を示して接し合えるから。
この良い空気感は創業者である難波から波及していると思います。

偉ぶらない。だけどみんなに「さすが難波さん」「さすがなんちゃん」と言われ、支持される。
彼の、決して「すごいぶらない」のに「すごい」と思わせる人柄。
なかなかこんな人はいません。

難波へのインタビューコンテンツはもう1記事続きます、お楽しみに!

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