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#仕事のバトン|公共団体様と二人三脚で地域創生を推進していく

仕事のことを自分の言葉で綴る「仕事のバトン」。今回は、クラウド事業部 関係人口CRMG 和田 直之さんが登場です。和田さんはマーケティングプロデューサーで、現在は地域創生に関するマーケティング支援・コンサルティングを手がけています。型に囚われない柔軟かつ中立な思考と応用力を武器にプロジェクトを推進する彼の仕事の流儀に迫ります。

▼前回の杉本さん(セールス・コンサルタント)の記事はこちら
https://www.wantedly.com/companies/synergy-marketing/post_articles/892679

How to Work|「CRM活用による関係人口の創出・維持」の追求がミッション

2014年の入社以来、マーケティングプロデューサーとして、さまざまなお客様に対して顧客理解を起点としたマーケティング支援・コンサルティングを行ってきました。顧客理解を深める独自のノウハウを活かした新規事業開発も経験しています。

昨年からは、当社のミッションである「Create Synergy with FAN」のもと、マーケティングの活用によって地域課題を解決する「地域創生事業」に参加しています。この事業は、地域活性化のために『人と人、人と地域の「つながり」を見える化し、より深く、より強く、より長くしていく』ことを目的としています。目的達成に向けて、私が所属しているチームでは「CRMの活用による、関係人口*1 の創出・維持」を追求しています。その範囲は広く、例えば観光やふるさと納税におけるCRMなど、当社が持つノウハウを広く地域創生に役立てようとしています。

手がけている主な業務は、以下の3つです。

  • ビジネスパートナーシップの構築外部企業との連携・提携を通じて、新たなビジネスチャンスを見つけだし、戦略的なパートナーシップを構築する(ビジネスモデルの構築・検討も含む)。

  • 公共機関や団体などの新規開拓・リレーションシップ構築、自治体や官公庁、外郭団体、DMO(観光地域づくり法人)*2 などの開拓および関係構築を行う。具体的には、各組織の課題の把握、課題解決のための事業やプロジェクトの企画、提案営業、予算化の支援、議会対応、入札対応などを行う。

  • プロジェクトマネジメント新規事業や新規プロジェクトの立ち上げからファシリテーション、予算や進捗などの管理、コンサルティング(一部の生産活動も含む)などを行う。

業務を進める上で心がけていることは、「公共機関や自治体、団体などの社会的な役割や考え方、想い、舞台裏を理解し、徹底的に寄り添うこと」です。プロジェクトを進める上で民間企業と大きく異なる点がいくつかあるので、必ず公共団体様の目線で理解してから進めるようにしています。

  • 公平公正な目線で企画提案を行う
    国の機関や自治体などをはじめとする公共性の高い組織は、「地域住民から預かった大切な税金をいかに有効活用するか」を命題として持っています。ボールペンを一本買うのも「市民のためになるのか?」を考え抜く組織なので、パートナーとなる企業には「同じ目線で並走すること」が求められます。

  • 公共性の高い組織独自のプロセスやルールに沿って進める
    課題解決策の全体像を描くためには、公共機関や自治体などの舞台裏を理解することが重要です。課題解決策の実行までにかかる時間や踏むべきプロセス、業務上のルールなどが民間企業とは大きく異なるため、それらを加味した企画提案を行う必要があります。具体的には、「次年度の提案活動」と「本年度の受注活動および案件の稼働」を並行して行うようなイメージで、どちらも一年程度かかります。一例ですが、自治体の場合、一年かけて以下のプロセスを踏みます。

■民間事業者に発注する際の自治体のプロセス(一例)

①調達に向けたすり合わせ
利害関係者や実務関係者との調整および目的意識のすり合わせを市議会などで行う。

②予算の確保
課題解決策を実行するために必要な財源の確保に向けたシナリオを検討する。

③民間事業者の選定
業務を委託する民間事業者を、公正かつ公平なプロセスで選出する。
①②のプロセスで協力した民間事業者が必ずしも採択されるとは限らない。
正式に事業を依頼する段階で企画競争入札が行われ民間事業者が選定される。

一足飛びに、本質的な課題にメスを入れられると良いのですが、なかなか難しいのが現状です。課題解決のために、組織構造の変化や業務プロセスの改善などを行う必要がありますが、日々膨大な業務量をこなす自治体の職員にとって、すぐに着手することは事実上不可能です。公共団体様の業務状況や独自のルールに配慮しつつ、まずは着手しやすい小さな取り組みからスタートして、徐々に本質的な課題の解決に向けてドライブしていく方法が適切だと考えています。

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*1  「関係人口」とは、移住した「定住人口」でもなく、観光に来た「交流人口」でもない、地域や地域の人々と多様に関わる人々のこと(引用:総務省)。
*2  地域の「稼ぐ力」を引き出すとともに地域への誇りと愛着を醸成する地域経営の視点に立った観光地域づくりの司令塔として、多様な関係者と協同しながら、明確なコンセプトに基づいた観光地域づくりを実現するための戦略を策定するとともに、戦略を着実に実施するための調整機能を備えた法人(引用:観光庁)。

Schedule|プライベートでも「地域創生」に貢献

■1日のスケジュール例
06:30  起床
08:45  勤務開始(基本在宅)
      諸々対応、宿題をこなす
10:00〜 環境調査、資料作成
11:00〜 外部パートナーとの打合せ
12:00〜 お昼
13:00〜 社内ミーティング
14:00〜 プロジェクト定例会
15:00〜 商談①
16:00〜 商談②
17:00〜 協業候補社との定例会議
18:00〜 タスク整理、もろもろ対応
19:00  退勤


今年の5月3日に出身地の滋賀県で開催された「ケンケト祭り(踊り)」の当日の様子です。子供を中心とした伝統的な踊りで、大人はお囃子を奏でる男性3名のみが参加できます。その3名のうちのひとりとして参加しました。私も幼いころは踊り子として参加していたのですが、昨今では少子高齢化が進み、その地域の出身者も祭りに協力をしています。この祭りは国指定の重要無形民俗文化財に加え、2022年にユネスコ無形文化遺産にも登録されており、伝統文化を後世に残すべく、これからも祭りの保存会の方々と連携していければと思います。

Abilities & Skills|型に囚われない柔軟かつ中立な思考と応用力

「中立な目線で、プロジェクトと丁寧に向き合う姿勢」が、よりブラッシュアップされました。今まで多くの民間企業の課題解決プロジェクトに携わってきましたが、公共性の高い組織は民間企業と比べてプロセスやルールなど異なる点がいくつかあるため、改めて、「案件と向き合う姿勢」を鍛え直されているなと感じます。民間企業とのプロジェクトではあまり使わない筋肉を鍛えているイメージですね。

民間企業は「自社の直接的な利益」を追求しますが、自治体や団体などは取り組んだ活動が「地域に与える、面的な恩恵」を追求します(角度によって、表現は異なりますが)。その性質上、民間企業のプロジェクトと比べて、ステークホルダーをはじめとする多様な人物が参画しています。深い議論をした上で方針を固めてスタートしたプロジェクトであっても、途中で貴重な意見やアイデアが出てきて方向性が変わることもしばしばあります。「プロジェクトをよりよくしたい」という参画者の想いの表れなので、私たちとしてもありがたいです。

当初の想定と異なる部分での検討・調整が必要になるケースも多いため、パートナー企業として参画している私たちは、ものごとを「あきらめる(明らかにして、見極める)」ために、バイアスのない中立の目線や姿勢を意識する必要があります。これができるとコミュニケーションに雑味がなくなり、ステークホルダーの皆さんとも本音で会話できるようになるんです。丁寧な議論を繰り返すことでプロジェクトを補強していき、より質の高いものにしていくイメージですね。日々、「型に囚われない柔軟かつ中立な思考」「応用力」が鍛えられているなと実感しています。

Motivation|ご縁を大切に、これからも地域創生を支えていく

今まで参画したプロジェクトの担当者様から、思いがけない地域創生に関するご相談をいただいた際は、モチベーションが上がりましたね。

私個人として特に現在のミッションなどを対外的にアピールしているわけではないので、実際にご相談いただいた際は、状況が飲み込めず、「え?どういうこと?」とフリーズしてしまいました(人間、予想していないことが起こると動きが止まるのは本当だったんだな……と思いました 笑)。

直近では、コミュニケーションデザインの全体監修をさせていただいた民間企業様や金融機関の案件でご一緒したパートナー企業の担当者様から、「地域創生」に関するご相談をいただいています。その案件は、環境庁の国立公園におけるブランディングプロジェクトや、とある県の移住促進プロジェクトといった、、通常であれば当社単独で参画しにくい類のものが多い印象です。

今まで培ってきた顧客理解や戦略設計のスキルが必要不可欠なプロジェクトばかりで、とてもうれしく思っています。過去の働きぶりや成果を鑑みた上で、プロジェクトの難易度の高さから私にご相談いただけただけでなく、当社が大切にしている価値観である「社会貢献性」も兼ね備えた案件であることもありがたいです。「いただいたこのご縁、なんとしてもお役に立ちたい」と奮い立ちましたね。


▼和田さんからご紹介いただいたのは……

ビジネスクリエーション部 中本 真佑 さん

【和田さんからの推薦コメント】
中本さんとは二人三脚で数々の難易度や新規性の高い商談、大企業とのプロジェクトおよび協業検討などを行ってきました。例えば、(毎年開催される)企業のCMOが集うサミットでは、当社の代表として二人で参戦し、目の肥えた方々を相手にした商談を数多くこなし、受注を重ねました。
経験に裏付けされたものごとを推し量る独特の洞察力などには、突き抜けた営業センスを感じています。「私ひとりでは難しいけれど、中本さんと二人ならばどんな案件でもなんとかなるんじゃないか」と思わせてくれる面白いお方です(笑)。

次回もお楽しみに……!

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