仕事のことを自分の言葉で綴る「仕事のバトン」。今回は、コーポレート部情報システムセキュリティGの一松 達矢さんです。守りの要であるリスクマネジメントを担当する彼の秘められた情熱に迫りました。シュッとしている彼ですが、料理男子という一面も。ぜひご覧ください!
▼前回の板野さんの記事はこちら
https://www.wantedly.com/companies/synergy-marketing/post_articles/875500
How to Work|会社の ”守り” を担う強いプロ意識
これまで担当していた情報システムの業務を2023年から少しずつ他の方に引き継ぎ、現在はリスクマネジメントを担当しています。具体的には、ISMS、プライバシーマークの認証取得、内部・外部の監査、情報の取り扱いといったセキュリティに関する全社ルールの設計などです。リスクマネジメントを手がけることになった経緯は、セキュリティ体制を強固にしていく方針があり、「社内のシステムや運用に詳しい」という点で打診いただきました。
それ以前は、情報システムの業務をメインに担当していました。6年ほど担当していたので、経歴としてはこちらが長いですね。具体的には、社内ネットワークの整備、SaaSの導入・運用設計、貸与するPCの選定や利用方法の検討、オフィスファシリティの設計などを手がけていました。
メイン業務に加えて、社内イベントに関するウェビナー配信の設計や運営も担当しています。
業務を手がける際は、次の3点を常に意識しています。
- プロの黒子であること
「本当に優れた仕組みは、利用者が意識したり考えたりする必要もなく、自然体で利用できるもの」だと考えています。そのため、新しい仕組みを考える際は「シンプルかつ利用者を選ばないわかりやすさがあるかどうか?」を意識するようにしています。
また、仕組みをより効果的に運用するためには、利用者に興味関心を持ってもらうことが重要です。利用者となる従業員の皆さんと積極的にコミュニケーションを取り、発信・運用を担当している私たち情報システムセキュリティGのことをより知ってもらうところにも注力しています。
仕組みを作り上げ、適切に利用してもらうために必要なことを黒子として用意し、整えるのが私の使命です。というと、ちょっとかっこよすぎですかね?(笑)
- 会社全体を俯瞰する ”広い視野” を持つこと
課題の部分解決や個々の施策にフォーカスしすぎると、全社の動きや既存の仕組みとの整合性が取れなくなることがあります。そうならないために、常に目の前の問題だけでなく、既存のルールやシステムの仕様、各部署の業務への影響などを確認し、考慮漏れを防ぐように心がけています。万全を期すため、グループ内の他のメンバーにも共有を行い、さまざまな視点で議論するようにしていますね。
- 適切なコスト意識を持つこと
安全安心なセキュリティ環境を構築しようすると、コスト・時間ともに際限がなくなります。そのため、まず最初に「現状のリスクや課題に対して、どのような解決方法があり、その手法が当社として妥当かどうか」を検討します。並行して、イレギュラーも含めた運用を想定します。すべての可能性を考慮して対処(環境構築)するのは事実上不可能なので、有事の際の対応品質やスピードを上げるために「発生しうるイレギュラーを、あらかじめ想定しておく」ように心がけています。
Schedule|会議や資料作成が多い日も、効率よく息抜き
■1日のスケジュール例
09 : 00〜 チャットなどの連絡確認、タスク整理など
09:30〜 委託先監査対応
業務委託先に回答いただいた内容をもとに安全性を確認します
11:00〜 相談MTG
リスクマネジメントを担当するメンバーが抱えているテーマに対して、
カジュアルに意見を聞きあうことも多くあります
11:30〜 セキュリティ課題整理
12:00〜 昼休憩
出社時は散歩を兼ねて、新しいランチの店を開拓しています
13:00〜 セキュリティ課題検討MTG
他部署から寄せられた相談事項やスポットで発生する課題への対応を議論します
14:00〜 資料作成
議論や認識合わせに必要な情報を簡単な資料に落とし込みます
15:00〜 社内コミュニケーションPJの定例MTG
イベントの配信・運営の担当者として、社内コミュニケーションの活性化について
議論をします
16:00〜 セキュリティ教育内容の検討
17 : 00〜 外部認証更新のための資料作成
19 : 00 退勤
退勤後に時間がある日や休日は、料理を楽しんでいます。
月1回は友達を自宅に招いてご飯会をしていて、リクエストがあったものや自分が作ってみたいものにチャレンジしています。直近は新年会ということで、ちらし寿司ケーキを作りました!
Abilities & Skills|正確な状況把握に裏打ちされた ”真の課題” を見抜く力
リスクマネジメントや情報セキュリティの業務を通じて身についたスキルは、大きく2つあります。どちらも実務面だけでなく、キャリアプランを考えたり、プライベートにおいてなにかしらの決断をする際にも活きていますね。
- “本当に解決すべき課題” を見抜く力
現在および未来の課題すべてに対応することは不可能なので、「限られたリソースの中で、いつまでに、どの課題に対して、どのような対処をすべきか」を判断する力が身につきました。
具体的には、「目の前の解決しやすい問題に飛びつかず、常に問題の根本を考えること」を癖づけています。また、現在問題になっていることも、過去になにかしらの理由や経緯、意図があっての現状です。それを理解しようとせずに解決策を考えてしまうと、今ある土台を崩してしまうことにもなりかねません。過去、現在、そして問題解決に向けて動いた先にある未来の3つの時間軸の整合性をとるために、まず「なぜ今この状態なのか?」という視点で現状の把握と事象の整理を行い、関係各所の認識を揃えた上で、「これからどう変化させるか」について議論するようにしています。
- 現場の状況把握力・ヒアリング力
現在手がけているリスクマネジメントの業務では、各部署からの相談や意見をもらった際に「本質的になにに困っているのか?」を見極める力が身につきました。
相談内容とは違うところに根本的な問題が潜んでいる、というケースも多くあります。「今、現場でなにが起きているのか」「その業務・職種・部署にとって重要なポイントはなにか(どうしたいのか)」「解決したい本質的な課題はなにか(なにが不利益なのか)」などを正確に把握する必要があるため、慎重にヒアリングを行っています。
以前手がけていた情報システムの業務では、直接PC画面を見ることができないリモート環境において状況把握・ヒアリングをすることでその力が鍛えられ、より早く問題を解決できるようになりました。Web会議を繋いで相談者のPC画面を見せてもらったり、エラーが起こっている画面のキャプチャを送ってもらったり、チャットベースではなく電話で会話するなど、不具合の状況を正確かつ客観的に素早くキャッチアップするために、状況に応じたコミュニケーションを選択するようにしていました。
どちらの業務においても、正確かつ客観的な状況把握によって問題を正しく捉えることが、問題の早期解決に繋がっていると感じています。
Motivation|仕事への反響が情熱の源
モチベーションが上がる瞬間ですか?たくさんあって選べないな……(考え中)。
リスクマネジメントにおいては、明確な答えや理想的な仕組みがまだない中で、関係各所やリソースなどと折り合いを付けられた時ですね。セキュリティ事項なのであまり具体的には話せませんが、少し前でも話したように、対策の”キモ”となるような「特定のポイントを抑えるだけで、利用者自身が細かい考慮をたくさんすることなく、安全を担保できる」シンプルな要件整理ができたときにモチベーションが上がりますね。それに対して、メンバーから賛同を得られると感情的にもうれしいですし、自分の案をもとに建設的に物事が解決していく様子を見るのは気持ちがいいです。
リスクマネジメントの業務は携わってまだ3か月と短いので、長く携わっていた情報システムのお話しもしますね。PCやモニタなどの機器やネットワーク設備、SaaSなどの設定・導入・刷新を中心とした相談が多いのですが、相談者から「便利になったよ!」と声をかけてもらえた時に一番モチベーションが上がりました。
地味なエピソードで恐縮ですが、大阪オフィスをリニューアルした際に、モニタからパソコンに給電できる仕組みや、画面サイズアップの価値を猛プッシュして、実際に導入したことがあるんです。その反響が結構良くて。この件を私が担当したことはあまり知られていないので、直接お声がけいただくことは少ないのですが、黒子として活躍した仕事に対しても反響があると大変うれしいですね。
社内イベントの配信では、想像を超える映像を視聴者にお届けできた時にモチベーションが上がりますね。当社では、「新人さんいらっしゃい」という、「新入社員の方を数名番組に招き、キャリアや趣味などのトークを通じてその人を広く社内に紹介する」という社内だけのクローズドな動画番組を定期的に配信していたのですが、その番組作りがとても印象的でした。
番組のMCを務める杉山さん(DX事業部の部長)と一緒に、都度配信場所を変えたり、時事ネタを仕込んだりと、視聴者に飽きずに興味を持ち続けてもらうための工夫を毎回していました。演出がうまくはまって、予想以上に大きな反響があった時は、とてもモチベーションが上がりましたね。
また、毎年12月末に開催している全社イベント「Synergy! UNITE」の配信や企画も担当しているのですが、企画者から持ち寄られる「これできる?」をできるだけ実現することにも注力しています。実現が難しそうな企画をなんとか実現した時に、企画者だけでなく参加者にも驚いてもらえたり、喜んでもらえたりするので、充実感があるし、モチベーションも上がりますね。
▼一松さんからご紹介いただいたのは……
金融ソリューション事業部ビジネス開発G 前岡 大輝さん
【一松さんからの推薦コメント】
「2015年入社の新卒同期です。人の懐に入る才能、目標を達成するための粘り強いマインドと行動力にはいつも刺激をもらい、リスペクトしています」
次回もお楽しみに……!
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