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スタイリクスが生まれた背景

スタイリクスのサービスは、今でこそ、サービスやシステムの一部を模倣する会社がいくつも出てきて、一般的なものになりつつありますが、2003年始めた当初はとてもユニークで、当時は「このサービスはどういうきっかけで思いついたんですか?」とよく聞かれました。ここでは、それについてお話したいと思います。

このサービスを始めた背景は、私の留学時代までさかのぼります。

アメリカへの留学時代、学生たち(といっても、ビジネススクールですので、社会人経験が既にある30歳前後の人達が中心です)の間では、人脈を広げるために毎週のように小さなパーティが開かれていました。パーティといっても日本人がイメージするような大げさなものではなく、日本でいうところの「家飲み」です。そのため、同級生の部屋を訪問する機会が多くありました。

彼らの部屋はどれも暮らしている人をとてもよく反映していて、暮らしを楽しんでいることがよくわかりました。置かれた家具や飾ってあるもの、全てにその人の嗜好や愛着が注がれているのを感じます。友人の一人は、「今日は部屋に窓を取り付けるために壁に穴を開けなきゃいけないから」といって授業を途中で抜けたりして、驚かせてくれたこともありました。彼らは自分の暮らす空間をとても意識していますし、時間もお金もかけて居心地の良いところにしようとします。「暮らしって、自分の人生の大きな一部だな」とその時強く認識しました。

それから、日本に帰国して日本人の暮らしをあらためて見てみると、「寝るだけ」「食事するだけ」「テレビ見るだけ」の空間で、家具は座るためやものを置くための台にしか過ぎませんでした。置かれているものは、書類や荷物。そこは、その人を居心地よくしてくれる空間というより、「モノと人をしまう場所」のようでしたし、そもそも、居心地をよくするために時間とお金を使う意識は希薄でした。コンサルティングの仕事で、住宅のプロジェクトをやったときに、「日本人は外観にお金をかける人が多い」と言う話を聞きました。見栄えやステータスの方に意識が高いのでしょう。インテリアについては、価格優先で決められることが多く、家具は「台」として買われていました。

でも、本当にそれで良いのでしょうか?一日頑張って働いて帰ってきた我が家の姿は、そこで一晩ゆっくり過ごしたら、また明日も頑張ろうと思えるような、自分が一番心地よく過ごせる世界であってほしいのではないでしょうか?過去に思い描いていた「いつかこんな暮らしがしてみたいな」という夢を、少しでも実現したいのではないでしょうか?

なぜそうなってないんだろう、と考えた時、インテリアの購入というのは、種類も多く購入経験も少ないために探したり選んだりするのがとても難しいことや、物として気に入っても入れる部屋や既に持っているものとの関係で必ずしも適切ではないこと、そして、一通り揃えようとすると一度に大きな金額になることなど、様々なハードルがあることに気づきました。

それなのに、一度購入したら長期に渡って使うためその先の暮らし=自分の人生がどんな環境なのかがそれで決まる、ということになり、その一回の決断の影響がとても大きいのです。しかも、販売している店舗を見ると、スーパーでお菓子を売っているかのように、商品を並べて、「好きなものをかごに入れてね」というスタイルで、店員に話しかけても、商品のバリエーションや在庫があるかなどしか答えられませんでした。

そこで、そういったハードルを乗り越えて、ひとりひとりの暮らしの夢を実現できるサービスが必要だと考えて生まれたのがSTYLICS(スタイリクス)です。


コーディネート相談サービスの始まり | (株)フォー・ディー・コーポレーション
スタイリクスは、ひとりひとりの暮らしの夢を実現できるサービスを提供するお店として生まれました。 (→「スタイリクスが生まれた背景」記事参照) そこで提供するサービスとして開発された一つが、コーディネート相談サービスです。 家具選びが難しいのは、知識を得る機会がなく、購入頻度も少ないので経験が貯まらない上に、商品の種類が多すぎて全てを見て廻れないからです。 ...
https://www.wantedly.com/companies/stylics/post_articles/315896
日本初の家具サブスク/レンタルの始まり | (株)フォー・ディー・コーポレーション
スタイリクスのサービスを開発する際、家具選びの課題はコーディネート相談サービスで一つ解決されると考えていました。( →「コーディネート相談サービスの始まり」の記事参照) しかし、まだもう一つハードルがあることもわかっていました。家具は値が張る買い物になりやすいということです。 ...
https://www.wantedly.com/companies/stylics/post_articles/318447
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