ニットが運営するHELP YOU(オンラインチームによる業務サポートサービス)では現在、ディレクター(※)を募集中です。そこで、ニットの人事が4人のディレクターにインタビューし、どんな仕事をしているのか、どんな働き方をしているのかを紹介します。
1人目として登場するのは、カナダ人のご主人と中国で暮らしながらディレクターとして活躍している、小西有香さんです。
※HELP YOUは、マネージャー、ディレクター、スタッフという役割が異なるメンバーでオンラインチームを構成し、クライアントからご依頼いただく業務を遂行しています。ディレクターは、実務業務を担うスタッフと、クライアントの間に立ち、プロジェクトマネジメントをおこなうポジションです。
【ディレクターのプロフィール】
小西有香(こにし・ゆか)さん
監査法人にて会計監査・内部統制監査を4年間経験。その後、日系事業会社へ転職し、シンガポール法人と米国法人にて計4年間、経理実務を経験。結婚を機に退職し、カナダ人の夫の赴任先である中国で暮らす。2019年2月からHELP YOUのディレクターとして働いている。
《目次》
・海外を転々とする人と結婚。でも、自分らしく働くことを諦めたくない
・困ったときに相談する先があるから、続けることができた
・クライアントとスタッフの間で、両者の満足度のバランスをとるのが難しい
◾️海外を転々とする人と結婚。でも、自分らしく働くことを諦めたくない
−小西さんがHELP YOU(以下、HY)で働くことになった経緯について教えてください。
小西 主人が海外を転々とする仕事をしていることもあり、場所にとらわれない働き方を模索していました。自分らしく働けるリモートワークを探してみたり、起業を考えたりしていました。
そんなとき、たまたま「くらしと仕事」を見て、HYで働く人たちのインタビュー記事を読み、キャリアを積むことを諦めずに、場所にとらわれずに働き続けることができると知って、HYで働こうと思いました。
2018年12月に採用していただき、実際に案件を回し始めたのは2019年2月からです。
−最初からディレクター職を希望していたんですか?
小西 面談のとき、フルタイム(9:00〜18:00)で週5日働きたいと伝えたところ、ディレクター職を提案していただきました。そのときは、不安もあったのですごく悩みました。
−どんなことが不安でしたか?
小西 HYのスタッフとして働いた経験もなく、全体のワークフローをしっかり把握していない段階で、クライアントさんとスタッフさんの間に入ってディレクションできるのかなと。それからHYのディレクターは、いろんな業界のクライアントさんの多種多様な業務に対応するポジションです。でも、それまで私は会計監査や経理の仕事しかしたことがなかったので、そんな自分に務まるのかと、すごく不安でしたね。
◾️困ったときに相談する先があるから、続けることができた
−そんな不安を感じながらもディレクターになってみて、どうですか?
小西 私はリモートワークで働くのは初めてだったんですが、HYは、それまで経験してきたオフィスでの業務よりも、コミュニケーションが多いことに驚きました。頻繁にミーティングしていますし、1日中Chatworkでコミュニケーションをとっていますし。
−コミュニケーションが多いというのは、よく言われますね。“トゥー・マッチ”(多すぎる)という声も(笑)。
小西 正直、最初は“トゥー・マッチ”だと感じました(笑)。もともと私自身が、SNSに投稿したりするオンライン寄りの人間ではなかったこともあって、毎日Chatwork上に流れるたくさんの情報や、やりとりされるチャットを追うことに疲れ果ててしまって(笑)。
−それでも辞めずに続けたのは、どうしてですか?
小西 困ったときに相談する先があったからですね。マネージャーさんやカスタマーサクセス部門に相談しながら進めることができるので。マネージャーさんは、すごい数の案件を抱えているのにもかかわらず、私がヘルプを出す前に様子を察して、「あの案件、大丈夫?」などと声をかけてくださるので、いつも救われています。
これまでの仕事では、業務を自分一人で黙々と回していました。それとは対照的に、相談したりブレストしたりしながら、チームで業務を進めていくHYのワークスタイルは、私にとってすごく新鮮なんです。
それと、これまでのキャリアで、クライアントさんに提案して自分で仕事を開拓していくということはなかったので、それも私にとっては新しい経験です。マネージャーさんやほかのディレクターさんから学ぶことも多く、やりがいを感じるから頑張れるということはありますね。
◾️クライアントとスタッフの間で、両者の満足度のバランスをとるのが難しい
−現在、何社のクライアントを担当し、何人のスタッフで業務を回しているんですか?
小西 9社のクライアントさんの案件を担当し、案件ごとにスタッフさんが5、6人いるので、約50人のスタッフさんとやりとりしています。
業務の内容はというと、ブログ記事の制作もあれば、バックオフィスのサポート、業務効率化のお手伝いなど様々です。ルーチン業務もあれば、単発業務もあります。
−ディレクターとして、どんなことをしていますか?
小西 たとえばルーチン業務を依頼してくださるクライアントさんの場合は、まず最初に面談をして業務フローを把握します。そこから業務をマニュアル化して、スタッフさんに業務を割り振りし、対応をお願いします。
ルーチン業務にしても単発業務にしても、クライアントさんが自分たちの困り事や依頼したい業務を明確に言葉で説明できるとは限らないので、クライアントさんとコミュニケーションをとりながらその意図を汲みとって、業務を言語化しています。
−ディレクター職の難しさは、どんなところにありますか?
小西 クライアントさんとスタッフさんが、お互いに満足できるような状態にする、そのバランスをとるのがすごく難しいですね。バランスがとり切れてなくて、“ワチャワチャ”しているときも多々あります(笑)。
クライアントさんからのリクエストすべてに応えることも可能かもしれませんが、実際に業務をおこなうのはスタッフさんなので、クライアントさん寄りになりすぎると、スタッフさんが大変になってしまいます。でも反対に、スタッフさんの意見ばかりを優先していると、クライアントさんが求めることを達成できなくなります。
−現在の働き方に、満足していますか?
小西 「はい」と言いたいところですが、まだ理想とするワーク・ライフ・バランスにはなっていないですね。仕事については、スタッフさんに委譲できることはお任せしていって、もっと私が注力すべきところに集中するようにコントロールできれば、余裕ができてくると思います。
収入面に関しては、前職よりかなり下がりました。正直、ちょっと割に合わないかな、と思うときもなくはないです(笑)。
−報酬については、私たち運営側の課題ですね。HYのサービスの価値を高めてみなさんの報酬を上げていけるように、試行錯誤しているところです。
小西 でも、場所にとらわれない働き方ができるのは、私にとって大きなメリットです。私は今、中国と日本を行き来する生活をしているので、この働き方は私のライフスタイルに合っていますし、将来子どもができたとき、自宅で働けるのはすごくありがたいですね。
−では最後に。小西さんにとってHYとは?
小西 HYは私にとって、「新しい世界をたくさん見せてくれる場所」です。新しい働き方、自分らしい働き方を模索できる場所でもあります。今まで知らなかった世界に触れることができて、いろんな人たちに出会えて、もっと自分には可能性があるということに気づかせてくれるところですね。
今は日々の業務を回すことでいっぱいいっぱいなのですが、もっと余裕をもてるようにして、ほかのディレクターさんと情報共有したり学び合ったりする関係を築いていけたらいいなと思っています。
〈ライター後記〉
HELP YOUのディレクターになる前は、会計監査や経理のキャリアを積んできた小西さんは、それまでとは勝手が違う世界に飛び込み、目の前に現れる問題を一つひとつクリアしてステップアップしています。
それは、小西さんの向上心の高さと、もうひとつ、「困ったときに相談できる人がいて、リモートワークなのにコミュニケーションを取りやすい」という、HELP YOUの環境が可能にしているとも言えるのではないでしょうか。
HELP YOUライター:小笠原綾子