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業務効率化の先へ、新カテゴリーとなるAIプロダクトのマネジメントにおける視点とは

ストックマーク採用担当高橋です。
今回はストックマークVP of Productの若林さんにお話をお伺いしました。

何をやっているのか

若林:弊社ストックマークのプロダクトは、一言で言うと「価値創造の仕組みを革新するプロダクト」です。本来のターゲットはナレッジワーカー全般ですが、現在はそのなかでも製造業のR&D部門に在籍する製品開発および技術開発担当者に焦点をあてて事業を進めています。彼らはイノベーション創出の種となるアイデアを発見したいものの、世の中の膨大な情報を整理して発想し企画に繋ぎきれていないという課題を抱えています。

そこで我々は、国内外約3.5万サイトから日々収集しているビジネスデータを自然言語処理を活用して解析し、検索や推薦を通じてユーザーに気づきを与えてイノベーション創出を支援する Anews/Astrategy という BtoB SaaS を展開しています。


業務効率化を目的とするBtoB SaaSとの違い

ー他社のBtoB SaaSと、Anews/Astrategy はどこが異なるのでしょうか?

若林:アナログな既存業務の効率化ではなく、企業本来のミッションである事業価値拡大に向けて、その起点となる気づきに向き合う習慣をインストールするプロダクトである点が大きな違いです。

労働時間ではなく、成果を最大化するプロダクト

業務の生産性の視点で比較してみましょう。下記はシンプルに生産性を示した式になります。

例えば経費精算SaaSは、典型的な業務効率化が求められるプロダクトです。「10時間かかっていた作業を1時間に短縮する」ということが価値になり、そこで生まれた時間を本来業務に活かすタイムマネジメント的な発想です。上の式でいえば「分母」を削減して全体を向上させる考え方です。

一方でストックマークの Anews/Astrategy は、「分母」の情報収集に伴う労力を削減しつつも「分子」によりフォーカスし、関心領域や保有技術などを起点に、競合分析や事例から得られた気づきを新製品や新技術、さらには新規事業創出へ繋げるといった、目に見える成果を誰でも生み出せるよう設計されています。

顧客の思考プロセスや意思決定が変化していく

イメージを持っていただくために、いくつか具体的な事例をご紹介します。

・人手では到達できていなかった他業界の事例を知り、自社事業への応用を検討するきっかけとなった
・複数部署への導入が部門や組織を超えた繋がりを生み、今まで接点を持たなかった他部署の人と一緒に仕事をすることになった
・新規事業テーマ検討のため、首都圏の鉄道事業者の事例を即座に整理し、ブレストを実施した
・Anewsを導入してから、部署を超えた新しい取り組みや企画が20個以上生まれた

このように情報活用習慣を作り出してナレッジマネジメントを推進し、イノベーションが生まれ続ける状態を実現することが Anews/Astrategy の価値です。これは過去に存在しない新たなカテゴリーのプロダクトであり、「これができれば顧客が満足する」という正解がないため、プロダクト開発は大変な試行錯誤の繰り返しになります。一方、事業開発におけるあるべき姿を定義して、新しいプロセスを生み出すことに挑戦しているため、上手くハマれば実際に顧客の思考プロセスや意思決定が変化する様を見ることができるところが面白さです。

現在の組織体系とストックマークのプロダクトマネージャー像について

ー現在の課題について教えてください!

若林:Anews/Astrategy は、ルーティン的な業務ではなく知的創造といった「人間の思考や意思決定」に関わるプロダクトです。そのため解くべき顧客課題の複雑性が高く、前例もない中で、深く課題仮説と施策を模索していくことが求められます。よって一般的なSaaSと比較してスクラップ&ビルドの要素が強く、あらゆる試行錯誤が必要になってきます。



会社としてもプロダクト開発体制には投資を強化しています。エンジニアやリサーチャーの増員に伴い、プロダクトマネジメントについても2022年9月現在、プロダクトオーナーが1名、プロダクトマネージャーが3名、および私という複数人体制となっております。

しかし、我々が目指しているビジョンに対しては、まだまだプロダクト価値が追いついていないのが現状です。新機能開発及び既存機能改善の両輪において、課題仮説と施策における質も量も強化していきたいと考えており、そこを担うプロダクトマネジメント力の強化が継続的な課題となっています。

ストックマークのプロダクトマネジメントで得られるスキルについて教えてください!

若林:非常に実現難易度の高い「価値創造の仕組みを革新するプロダクト」という性質上、他の環境では得られない稀有な経験をすることができます。わかりやすいように、3つのポイントでご説明しますね。

  1. 大量のテキストデータからの価値創出スキル
    1日平均1万以上のニュース記事から100万以上の項目を構造化。こうした日々増加する大量データをいかに顧客価値につなげるかを深く思考して企画化し顧客に届ける経験を積むことが出来ます。
  2. 進化する機械学習モデルからの価値創出スキル
    Anews/Astrategyのコア技術である収集情報の検索や推薦をはじめ、様々な箇所に自然言語処理を使った機械学習モデルが使われています。データ前処理やモデルの精度向上など、シンプルなプロダクトでは無縁の課題への対処が必要となります。
  3. 新カテゴリーのプロダクトグローススキル
    既存業務の代替では無いからこそ、Anews/Astrategy を顧客の業務フローとして組み込む難易度は高い状態です。そのため、定量/定性分析から顧客の思考や行動にディープダイブして試行錯誤を継続的に実行することが求められます。

カジュアル面談でぜひお話しましょう!

ー若林さんがカジュアル面談をされる時にお話されることを、少しだけ教えてください!

「深化」と「探索」に向き合っていく

若林:ストックマークでは両利きの経営にならい「深化」と「探索」という言葉をよく使います。ここでの「深化」とは既存プロダクトをメトリクスやユーザーフィードバックなどから付加価値を重ねていくこと、「探索」はビジネスデータの拡充や新たな自然言語処理技術を駆使して顧客に対する付加価値を広げていくことを指しています。

ストックマークでのプロダクトマネジメントは、この「深化」と「探索」を両利きで高速に質を高めながら進めて行かなければならないことが特徴的な面白い箇所であり、やりがいとなります。この「深化」と「探索」に向き合うリアルな現状をお話ししたいと思います。



プロダクト開発についてディスカッションしましょう!

また私個人としてもプロダクト開発好きなので、カジュアル面談にお越しいただく方が今まで「誰の」「どんな課題を」「どのような施策で」解決してきたのかヒアリング、意見交換するだけでも楽しい機会だな、と思っています。

そのようなプロダクト作りが好きな方とぜひお話したいですね。

さらに言うと
・イノベーション創出のような世の中への大きなインパクトを継続的に起こしたい
・新たなカテゴリーのプロダクトを作り出すことに興味がある
・自然言語処理や機械学習を活用したAIプロダクトのマネジメントをしてみたい
という方はぜひお話してみたいです。

ー若林さん、本日はありがとうございました!

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