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ストックマークが挑戦者を受け入れる理由。「運命」に導かれた創業期【CEO×CTO対談】

「世界中のビジネスパーソンが使うAIツールをつくり、世の中の働き方を変える会社」を目指すストックマーク。2016年に創業し、すでにAIツール導入社数は大手企業を中心に1,000社以上の実績があります。

しかし最初からすべてがうまくいっていたわけではありません。

スタートアップらしい、おもしろ?迷走!?エピソードも、たくさんあるようです。

一度、彼らの創業期の物語を聞いてみませんか?

ストックマーク立ち上げの経緯から現在に至るまで、また仲間にしたい人材像まで、創業者の2人、CEOの林 達とCTOの有馬 幸介に話を聞きました。

ストックマークは「タコス屋」かもしれなかった!? 創業前の”ビジネスアイディア100本ノック”

ーー2人はどこで知り合ったのですか?

林:僕が大学時代に代表だった国際交流サークルで、有馬が同じプロジェクトに参加してくれたのがきっかけです。有馬は「このテーマよくわかんない」とか、「その議論って必要?」とか、根底を覆すようなことを悪気なく言うので、”グループディスカッションクラッシャー”だなというのが最初の印象(笑)。

有馬:話し合いをクラッシュさせた覚えはないんだけど......(笑)。

林:とはいえ根が優しくて、いい人なのはわかってました。話すと愛嬌のある人だなと。

有馬:林は「ポジティブな人」という印象でした。私の勝手な印象ですが、東大生って話を収束させようとする人が多いんですが、林はとにかく大きく、一見関係ない話題も拾いながら話を広げていく。遠回りに見えても、結果的にその方がおもしろいものが生まれるってことが分かりましたね。

林:意識していたわけではないけど、おもしろくなりそうだな、と思うことは自然にやっていました。それでより良い意見が出るなら、小さくまとめちゃうのは勿体ないじゃないですか。

ーーお互いをビジネスパートナーとして意識したきっかけは何だったのでしょうか?

林:当時、2人が参加していた国際交流サークルでの活動は、東アジアのトップ大学の学生を招いて、東アジアの課題について真剣にディスカッションする、能力面や体力面、そしてマインド面でのタフさが要求される場でした。

今でこそ単に効率が悪いだけと思えますが、準備の最終段階では、1週間の睡眠時間が10時間以下なんてこともありました。サークルの運営は結構大変で......ディスカッションのテーマやフィールドワークを準備するために、アジア各国の学生たちと深夜まで話し合うとか。

そんな環境下でも、諦めず、前向きに一緒にやってこれたことがお互いの信頼につながっています。

有馬:林は、裏付けが100%かどうかよりも議論を前に進めるための発言をしていて、スピード感がありました。リーダーシップのある人だなと思いましたね。

当時、僕はずっと研究の世界にいて、そこでは論理的に正しくないことは発言できない文化があったから、カルチャーショックを受けました。こんなに自由でいいんだって。

林:たしかに、今もそういう役割分担みたいなところはありますね。僕がビジョンを描いて、有馬さんがそれを論理的に詰めていくという感じ。

ーーそこからどのように会社の立ち上げにつながったのですか?

林:有馬はサークルで1年間活動したあと、2010年に卒業して日鉄ソリューションズに入社、僕はサークルの運営後、学生起業を経験し、しっかりと留年してから伊藤忠商事に入社しました。

それ以降は社会人同士でよく飲みに行きつつ、ビジネスプランを考えたり起業について話し合ったりしてたよね?

有馬:水道橋のスパ・ラクーアとかも行きましたね。

林:そうそう、ラクーアのサウナで議論(笑)。

起業熱が高まってきた2014年ごろからは、週末に”ビジネスアイデア100本ノック”を行いました。「どんなビジネスができるだろう?」を考えて、とにかく数を出し合う。

有馬:今やっている事業とは全然つながりのないアイディアもありました。

飲み会でネタとして使える自動作文アプリとか。あとはタコス屋はどうかな......なんて言ったこともあった。

林:タコス屋!あったね!もしかしたらストックマークはタコス屋だったかもしれない。

千葉まで実際にタコス屋を見に行きましたもん。まぁ、それだけゼロベースで検討していたということです。

Anews開発のきっかけは、大手企業からの一通のメール

ーー事業の柱となっている『Anews』は、どのように生まれたのですか?

林:最初、僕たちの事業はTo C向けのサービスを想定していたんです。なかでも僕たちが課題感を感じていたのが情報収集の非効率さでした。「世の中にはいろんな情報があるし、受け取るのは簡単だけどうまく使えていないよね」と。そこで自分が保存した情報から、読むべき情報をレコメンドしてくれるアプリをつくったんです。

有馬:それが社名の由来にもなっている『ストックマーク 』というアプリ。当時はちょうど、スマートニュースやグノシーが流行りだしていたころでした。

林:でも正直、サービスとしてどう成長させていけるかはあまり考えられていなくて(笑)。

有馬:アプリはそこそこダウンロードはされたんですけどね......

林:当時は、休んでいても仕方がないので、手を動かしていたって感じでした。

やはりTo B向けサービスの方が、ビジネスパーソンとして働いていた経験も活かせるし、僕らのバックグラウンド的にいいのでは? と考え始めたときに、運命のメールが来たんです。

ーー運命のメール?

林:グローバルの自動車部品メーカーの広報部長から、「あなたたちのサービスを見ました」と。

「自動運転などの先端テクノロジーに関する情報を、社員が効率的に得られるサービスを自社でつくりたい。手伝ってくれないか?」という内容でした。

有馬:当時はオープンイノベーションが今ほど流行していなかったので、大企業とベンチャーが組む事例はまだ多くはありませんでした。

林:これはチャンスだと思って、メールを受け取って2日で提案書をつくり、早速会いに行きました。ちなみに当時、僕らはスーツも来ていなかったですし、名刺すらつくっていなかったので、「名刺ないの!」とお客さんに驚かれましたね(笑)。サービスは無事リリースできたのでよかったです。

有馬:そのとき、「これは他の企業にもニーズがあるかもしれない」と思って開発したのが、AIの力でユーザーの目的に合わせてビジネスニュースを届けるツール『Anews』です。

その後はオープンイノベーションの流れで『Anews』の受注が決まりはじめて、今では1,000社以上の企業に導入していただいています。

ーーオープンイノベーションの先駆けとなったことで、会社が躍進したのですね。

有馬:声をかけてもらえたのは幸運でしたね。

「踊り場に来ると幸運が訪れる」ことが、ストックマークは多い気がします。

挑戦したい人材を受け入れる、AI分野のパイオニアでありたい

ーーストックマークのメンバーに共通点はありますか?

林:「テクノロジーを使ってビジネスプロセスを改善したい」という価値観に共感していることですね。また、目指すゴールも共通しているように思います。目先の流行に乗ることよりも、本質的に役立つサービスをつくって市場に評価されることを大事にしている。

有馬:流行には食いつくかどうかは別にして、新しい技術、新しい手法、トレンドに敏感な人が多いと思います。

ーー組織面では、どんな特徴がありますか?

有馬:ビジネス(セールスやマーケティング)と開発(エンジニア)が分断されていないのが特徴です。社員全員が「役立つものをつくりたい」と同じ方向を向いているので、大企業にありがちな「何のためにつくってるのかわからない」ということにはなりません。

エンジニア以外の人にとっても、すぐ隣に開発者がいれば、聞きたいことをいつでも聞けるメリットがあると思います。

林:ストックマークでは30人弱のメンバーで、テスト中のサービスを含めて3つのメインプロダクトをつくり、提供しています。ビジネスパーソンにとって役立つものであれば、今後も新規のプロダクトをつくっていきたい。

ここでは誰もが事業オーナーになれる可能性があるのが魅力的だと思いますね。

ーーどんな方にジョインしてほしいですか?

林:直接開発に携わるエンジニア以外は、AIに詳しいかどうかはさほど重要ではありません。僕も元々はAIの専門家ではありませんからね。現在の知識よりも興味を持って熱中できるかの方が大事です。

有馬:エンジニアとしてに一緒に働きたいのは、次のパラダイムシフトで生き残っていけるスキルをつけたい方です。

現時点でAIビジネスに成功している会社が日本にほとんどない今、実際に利益を生み出しているAIツールに触れられるのは、開発者のキャリアにとって大きな強みになります。

林:今となっては、『Anews』などストックマークのプロダクトが多くの企業に導入されていますが、ここに来るまで試行錯誤の連続でした。

これからも挑戦は続きますし、僕らはそんなフィールドで挑戦したい人材を受け入れるAI分野のパイオニアになりたいと思っています。興味のある方はぜひ、Wantedlyからエントリー、またメッセージを送ってください。一緒に挑戦しましょう!

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