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プロダクト開発に革命を起こしたスペースマーケットのデータマネジメントとは

今回は、スペースマーケットのプロダクトマネジメントを支えるデータのスペシャリストである山崎さんに、プロダクト開発に大きく影響を与えたデータマネジメントについてや、当社のプロダクトマネジメントに今参画する魅力を深ぼりさせて頂きました。

ー「所有」ではなく「共有」の時代にー

ーー三重野:まずは入社前の経歴・キャリアを教えて下さい。

山崎:前職はHR Techベンチャーに4年ほど務めていました。メインミッションとしてはtoCの集客チームのリーダーを担い、業務の一環としてデータ分析などを行っていました。その経験をかわれ兼務で事業企画も任され、全社のKPI/KGIのとりまとめ等を行っておりました。

ーー三重野:そこからスペースマーケットに入社したのってなぜなんでしたっけ?

山崎:前職在籍中に次のキャリアを考えていた中で、データと密接に絡むエンジニアリングの世界にも魅了されており、エンジニアへキャリアを変更するか、よりデータ活用のスキルを磨いていくか検討していました。
退職後に海外へIT留学を実施したのですが、留学中にスペースマーケットのエンジニアの求人を見て連絡したところから接点が始まりましたね。

複数候補の中から最終的にスペースマーケットを選んだ理由としては、「場所を選ばない新しい生き方」を世の中に広めるというサービスの方針に共感したためです。

自分自身、シェアサービスを活用し旅をしながら仕事をしていた経験があって、今後「所有」ではなく「体験」や「共有」の時代になるなと実感し始めていました。さらにコロナ禍になって一気に世の中の考え方の変化が加速した機会に、自分自身でもそれを実証したこともあり、より世の中に広めていく方法を探していて、スペースマーケットであれば実現できると考えて決断しました。


ーデータを活用した施策の効果予測/リスク分析の実現ー

ーー三重野:実際にスペースマーケット入社後に参加したプロジェクトをいくつか教えて下さい。

山崎:印象深いのは入社後すぐに取り組んだ、「データ分析基盤の構築」プロジェクトですね。私が入社した際の喫緊の課題が、「組織のデータ活用をより促進する」というテーマでした。このプロジェクトはテーマ実現の施策の1つとして分析基盤を今一度見直し、再構築するというものです。

その頃のスペースマーケットは、Redashと内製BIツールを使いプラットフォーム上でやりとりされる多種多様なデータをレポーティングや分析していました。しかし、人によってデータ抽出の仕方が異なっていたり、ロジックが属人化していたりと、データマネジメントがうまく回せていない状況にありました。結果的に信頼できるデータを集めづらく、データを活用して施策を展開することができていませんでした。

さらにデータマネジメントを難しくさせていたのは、サービスがものすごい速さで成長・変化していて、プロダクトのデータ構造が変わる中、BIツール側でそれをキャッチアップし更新性を保つ必要があるところでした。

これらの課題を解決するため、社内の用語の統一や全社でウォッチするダッシュボードの要件定義、現在の課題を解決しうるBIツールの選定などを行い、ツールがLookerと決まったあとはCTOと協力してデータ分析基盤の構築をひたすら進めていきました。

ーー三重野:データ分析と基盤構築は大きく異なるものですが、もともとデータ基盤構築の経験はあったんでしたっけ?

山崎:実はなくて笑。 経験はないですが、課題は捉えられていたので提案をしていきました。
BIツール導入におけるデータマネジメントが現場で上手く機能していないとき、理由は主に2つあると考えています。1つは、ツール自体が課題にフィットしていないケース、もう1つは、ツールが社内に浸透せず活用しきれていないケースです。

今回の導入プロジェクトでは、事前に社内の複数部署から課題を吸い上げた上で検討を進めていたので、課題へのフィットは問題なく最適のツールだと考えていました。だからこそ、これが活用できなかったら自分の責任だと思い、入社して2ヶ月でしたがPoCを行って、経営陣に提案して、全社に浸透の動きをとって、と必死に動きましたね。

ーー三重野:入社早々大きな提案をして実行までやりきったのは素晴らしいですね。山崎さんはこのプロジェクトを通じて、事業への影響の大きさはもちろん、チャレンジの姿勢が社内でも称賛され、入社後3ヶ月という過去最短記録での四半期MVP賞の受賞となりましたよね。

現在はどのような課題に取り組んでいるのでしょうか?

山崎:分析の基盤ができあがったので、現在は実際の分析にリソースをあてています。
月次でのプラットフォームの流通総額(GMV)の着地予測や各種KPIを高い精度で予測することを可能にし、現在の数値状況に至る原因の説明や今後発生するであろう状況の予測、施策の効果予測やリスクの分析などを行い、プロダクト企画の意思決定に入り込んでいます。

ーー三重野:プロダクトマネジメントのプランニングにおいては施策の効果予測やリスク分析は非常に大切なステップですが、私はどちらかというと勘や経験に頼りがちで、、笑。山崎さんのようなファクトから定量で示すことができる方と二人三脚で働けることでとても意思決定がしやすくなりました。

ーインサイトが眠る宝の山のデータから課題を特定ー

山崎さんから見て、プロダクトマネージャーを志す方が今のタイミングでスペースマーケットにジョインする面白さってどこにあると思いますか?

山崎:今、プロダクトマネージャーとしては最高のタイミングではないかと考えています。
データを活用しやすい基盤が整理された状態なので、施策を出す上での課題の特定や、施策を出した後の効果の検証がやりやすくなっています。

また一方で、まだまだ陽の当たっていない重要なインサイトは多く眠っており、データを活用するのはこれから!というタイミングなので、宝の山のデータから課題点を特定してインパクトの大きい施策を打てていくのは、プロダクトマネージャーとしていいフェーズにあるのではと考えています。
さらに外部環境として、withコロナの時代に入りスペースシェアの価値に社会が気づき始めている、というのも大きいと思います。

ーー三重野:そうですね。すでに多くのユーザー様に利用していただいているサービスなので、分析するに足るデータ量が蓄積されていますしね。

実際、パンデミック以降スペースシェアの利用のされ方の変化もデータ分析から機微に対応できるようになりました。




ーデータの価値をプラットフォーム参加者に還元ー

ーー山崎:逆に三重野さんから見たときに、今後のスペースマーケットはデータ活用についてどのような方針を持っていますか?

三重野:社内でのデータ活用は山崎さんのおかげもあって、大きな前進を遂げることができました。次の一手としては、こういったデータの価値をプラットフォーム参加者に還元していきたいと考えています。需供バランスを捉えたダイナミックプライシングの実現、出品者に向けた収益シミュレーションなど、データ自体をプロダクトの価値にするようなことが実現できればと考えています。

ーー山崎:その実現に向けて現状どんな課題感がありますか?

三重野:ありていに言ってしまうとプロダクトマネージャー不足です笑。

ユーザーに価値を届けるためにはその価値をプロダクトという形で現実世界に具現化する必要があります。ユーザーの課題はなにで、どういう形で還元することでその課題が解決するのか、を考えるにはやはりプロダクトマネージャーが現実世界への実装方法について決めていかなければなりません。

そもそもデータ分析についても仮説立てが重要ですが、ユーザーインタビューやプロダクトの使われ方から仮説を作るのもプロダクトマネージャーの役割だと思います。

プロダクトマネージャーと山崎さんのようなデータ分析のスペシャリストが二人三脚でスペースシェアの次の一手となる仕組みを作っていけたらいいなと思います。

山崎:記事を読まれていてピンと来た方がいらっしゃたら、是非ご連絡いただきたいですね!

三重野:ぜひお待ちしています!

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