入社約一年半の文系出身ではない中途の元オンプレおじさんが、AWSプロ試験1種類(SA Pro)を取得できたので体験談共有します
エンジニアのタムラです。
タイトルの通りですが先日、AWSの Solution Architect Professional (通称:SA Pro)に合格しました。
うちの新卒の孔さんが以下blogでプチバズしていたので、私も負けじと「文系出身」とか「入社X年」みたいな検索ワードでHITするようタイトルに入れてみました。
入社約半年の文系出身が、AWSアソシエイト3種類を取得できたので体験談共有します
https://www.wantedly.com/companies/serverworks/post_articles/194647
そんな訳でまずは文系出身やら新卒といったキラキラした検索ワードでHITし、当エントリーにたどり着いてしまったあなたは残念でした。
私は新人でもIT未経験でも文系出身でもない、中途入社組のただのサウナ好きのおじさんです。
オンプレのシステム運用系の仕事に10年近く関わってきました。
サーバーワークスにはAWSはもちろんクラウド未経験でJoinしたという今となっては変わり種でもあります。
資格類は生き延びるためにそれなりに色々と取得してきた気がします。
# 過去の職場が FE or AP も持っていないヤツは無免許みたいな扱いをされるような環境だったので...
受験動機
仕事で使うから〜といってしまえばそれまでですが、まじめな話
有資格者である事で仕事を任せてくれるお客様に安心感を与えられるからという点が大きいです。
あとは単純に自分への自信やら向上の為です。
お客様対応中も当然、いくら資格ホルダーでも実務での実力が伴っていないと意味をなさないので
「資格の名に恥なきよう」という動機で己を継続的に高められるというのが当該資格未保有者や評価者には見えづらいその資格の真の価値と言えましょう。
あと偶然ですが私の場合SAA,SOAと取得を進め次はSA Proを受験しようかなぁと考えていたタイミングでちょうど社内でSA Proの勉強会が始まったからというのがあります。週に一度、営業時間後にサーバーワークス内の有志メンバーで会議室に集まり、リモートでも東京外の拠点やら自宅とかから参加するような形で開催しています。
過去の職場ではずっと一人でやってきたので、会社の周りの方から焚き付けられてというのは初経験でちょっと新鮮です。
勉強期間
AWSは実務経験はタイトル通りサーバーワークスに入社してから AWSに初めて触れ、1.5年ぐらいありました。
上に書いた社内勉強会が開始し取得しようと心に決めてから2ヶ月ぐらい(最初はだらだらしていました) 試験を申し込み、本格的にスキマ時間やら土日に図書館にこもって勉強し初めて約1ヶ月間ぐらいだと思います。
AWS試験の難易度
私自身もIPA(国家資格)、ベンダー資格、ベンダーニュートラル資格 と色々受験をしてきたほうですが
AWSの試験は中でもかなり難しい部類に入ると感じています。(同じぐらい色々と資格を取得されている同僚も同じ意見でした)
私も過去にIPA高度で1敗を喫した事がありますが、それを除いてCBTのテストだと10戦無敗ぐらいな勢いで取得を重ねてきました。しかしサーバーワークスに入社してAWSを業務で触っているにも関わらず、チャレンジしたAWSの試験(改定後のSOA)でいとも簡単に落ちています。
その後、自分なりの対策をしてリベンジしたのですがまたもやギリギリ落ちてしまいました。しかもその受験時にそれなりに手応あり!といった感覚だったので要するに自分では理解出来ていると思っているのに、実際は全然理解ができていないといった酷い有様でした。
こんな経験は今までなかったので「何故だろう?」と自分なりに一度振り返ってみました。
AWSの試験が難しいと感じた理由
1.単純に試験に関する情報が少ない (対策の本が少ないまたは無い)
アソシエイトより上のレベルなると海外の一部のサイトぐらいしか情報がない(2019/12現在)
2.試験問題のサンプルが少ない
3.攻略法やらパターンが確立されていない
勉強の仕方は聞く人それぞれ
4.合格(足切り)ラインがきつい
AWSの試験では2018-19で様々な試験で大幅な改定があり、試験時間やら問題数が増え過去に比べ取得難易度がグンとあがったと聞きます。 Pro試験も持ち時間180minに、合格(足切り)ラインも推定65%前後->75% と引き上げられました(これはヤバい)
この水準での10%引き上げという事の大変さは、この手の試験を受けた事ある方ならおわかりいただけるかと思います。
勉強方法の失敗
私は恥ずかしながら今まで受験してきた資格が割とメジャーで試験対策本が消費者として選ぶ事が出来るぐらい市場にあり、一問一答系のWeb学習サイトも充実といった感じだったので資格有識者がまとめた本とかの内容に沿って所謂「受け身」で勉強することがほとんどでした。
なのでディスプレイ越しに自分の方から必要な情報を収集し資格取得に必要な知識を得ていくというやり方自体に不慣れでその点にとても苦労しました。主に以下の様な苦悩がありました。
・AWS公式ドキュメントは良い意味で膨大なので何から手を付ければいいのかわからない
・Blackbeltをただ眺めたり見たりするだけでなかなか頭に入ってこない、脳に定着しない
・理解しようと思ってAWS検証環境を触っていてもシラバスから脱線する
そんな苦悩を繰り返しながら、改訂直後のSOAに複数回落ちまくって懲りた私はこれまでの学習方法を振り返って見直し、今回のSA Proからはマインドマップを勉強に取り入れてみました。
元々は仕事のアイデア出しで使っていたものですが、概念を理解する系 例えばAWSだとか仮想的なサービスとかが何が出来てどういうものかとかを手を動かしながら視覚的に整理しながら理解を深め、脳に定着させるためにとても良いツールだと感じたからです。
今思うとこれまでの敗因は、実際に手(指)を動かしアウトプットを残さなかった事です。周りからAWS試験はBlackbeltやらマニュアル読んだだけーだとかそれで受かるーみたいな情報が飛び交っていたので、私もそれに乗っかり「ただ画面越しに膨大な量の情報を繰り返し眺めていれば理解が進む」だなんて思ってやっていたのですが、単純にそんなやり方が自分には合わなかったという事なんだと思います。
ツールが変わったとはいえ、ガキの頃から手を動かして(鉛筆握ってノートに書いて)学び結果を出してきた訳だから何を今更というかホント迂闊ですよね。
今回の勉強方法
(1).シラバスの要点はすべて目を通す
今回は公式ドキュメントを引用しながらシラバスや重要なポイントを纏めてくださっているインド拠点で活動しているらしいハンズオンテクニカル&ソリューションアーキテクトの方のblogにお世話になりました。とても参考になります。
http://jayendrapatil.com/
登場する用語等で、よく理解出来ていない箇所(=その用語の概要を自分から説明する事が出来ない状態)が無くなるよう意識して学習を進めました。
(2).Blackbeltや公式マニュアルを読む
Blackbeltであれば 基本はpdfで読み流す、よくわからなかったらWebで調べる、それでもわからなかったら音声付きの動画でセミナーを聞くといった形で段階を踏み、AWS公式サイトは対象サービスの「よくある質問」をメインに必要な内容をピックアップして理解の促進に活用しました。
(3).実際にAWS環境を触る
(1-2).をやってもよくわからない、イメージすら沸かないような深刻なレベルだったり実際に試して詳しく知りたいと思ったサービスとかは 実際に検証AWS環境をいじって試しました。
サーバーワークスの場合は、毎月一定額を技術検証用として割り当てられており好きに使っていいよとなっているのでもちろん資格学習用途としても使えます。
上限やら一日の利用料が一定量を超えた場合、社内のマルサという検証AWSアカウントのコスト監視をしている Slackbotがいますので多い日も安心です。
私もCloudHSMを実際に触ったことが無く、よくわからなかったので検証環境でコスト考えずに試しに作ったりして、ほえぇ〜と遊んでたら翌日に捕まりました。
気をつけましょう(戒め
(4).裏で動いているものをイメージする
※ AWS Outposts を脳内でイメージしろという訳ではありません。
私も何かの本で読んだのですが、「AWSも最初はEC2とS3というたった2つのサービスからはじまって、
基本的にそれをベースに色々と作り込んだり組み合わせて他のサービスが出来ている」というたった一行の内容が、色々なAWSサービスの理解を深める際にとても役立ちました。
その延長で裏で動いている技術やらそれに近いOSSとかをイメージしたり知る事によってサービスの理解が深まる気がします。 例えばですが
・Amazon Kinesis は Apache Kafka と似たものが裏でAWSに管理され動いているものだーだとか
・Amazon Redshift は Postgres 8.0.2 から派生してカラムナとしてAWSが改良を重ねたものだーだとか
そこはオンプレミスやらOSSとかを知っている、触ってきた世代だからこそ出せる強み?かもしれませんので持ち合わせているのなら活かさない手はありません。
社内にいるクラウドネイティブ世代で9冠の寺田とその手の話を雑談したところ、更に欲を言うとそのサービスが生まれてきた経緯も抑えておくと良いそうです。 例えばですが
・何故にAWSがそのサービスを作ったのか?
・それがないと誰が何故に困るのか?
という視点でも考え調べるというのも理解が進むのでオススメとのこと。
(新しいAWSサービスが発表される度その視点でも常に追いかけているらしい)
成程。既存AWSフルマネージドサービスは勿論、新しく発表されたサービスの理解も進むし
クラウドどうこう関係なく業界の流行りとか見え流れについていくのに有効ですね。
(5).マインドマップにアウトプットする
(1-4).の内容をやると同時にそこで得た情報を頭で整理しながらマインドマップとして纏めていきます。これにより手(指)を動かして、脳への定着を促しつつ「自分用のリッチな学習ノート」みたいな感じにアウトプットが残せます。
マインドマップを使った学習を取り入れてみて感じた一番のメリットというか醍醐味は、書き出したアウトプットの視認性が高く読み返しながら再検討しやすいだけでなく、
必要に応じてブランチを伸ばしたり追加更新やら階層の入れ替えやらの追加編集がしやすい
という点です。
このマインドマップの特性が学習を進める上でとても重要な役割を果たします。例えばですが、色々と調べながらブランチを伸ばし、もうこれ以上は伸びないかな...と思って閉じたマインドマップも翌日の寝起きやらサウナ後の頭がフレッシュな状態で眺めると、また色々と新しい気づきや発見がありよくブランチが伸びていきます。
私の場合、大きく以下3つのパターンがありました。
・新発見
:もっと詳しく知りたい、深堀りしたい、これも気になる
・新視点: 他のAWSサービス(ブランチ)との違いって何だろう?、この組み合わせの構成は出来るだろうか?、どっちのほうがコスト面で優れているのだろう?、どのように使い分けるのだろう?
・未定着:これ何だっけ? (自分で書いておいて脳に定着しておらず過去に記載した内容や用語そのものを忘れている <-要再学習箇所)
そこを再度調べ理解するために必要な対応を実施したり、ブランチを伸ばしたり、並べ替えたり、階層を入れ替えたり、そしてまた時間をおいてまた眺める(時にはスマートフォンで通勤中に)と繰り返していきます。
たまにブランチが伸びすぎて試験のシラバスや試験勉強という目的から脱線しすぎることがあるので注意ですが...。まぁそこも自分にとってプラスなので必要な寄り道だと思える心も大切かもしれません。
そんなこんなで今回の SA Pro試験用のマインドマップは結構膨大になりました。
全体像はこんな感じです。
嗚呼、よく見えませんね。
よくわからんので、特定部分だけを拡大するとこんな感じです。
今回は右側にシラバス内のAWSサービスのジャンル(例:コンピューティング、データベース等)を配置し、左側はサービスを組み合わせた Well ArchitectedとかDR構成だとかベストプラクティスだとか単体サービス以外から伸びるブランチを配置してみました。(見た目のバランスは悪いですね...)
完成後のマインドマップだと量が膨大すぎてイメージが伝わりにくいと思うので、別の資格DVA(Developer Associate)の勉強を開始しようとマインドマップを作成した直後の段階のものもサンプルとして載せておきます。
ざっくりシラバスに目を通し、ガイドとして親ブランチを書き出し、これから勉強開始するぞ!といった所謂スターティンググリッドについたような状態ですね。
ここから勉強しながら自分に必要なブランチを伸ばしていく訳ですが、私がマインドマップを活用した勉強方法で通じて感じた事を先にアドバイスすると「コピー&ペーストは極力やめたほうが良い」という事です。自分で情報を調べ、理解し、脳内で自分なりに文章をサマって、指を動かして(タイプして)情報を残すというプロセスが大切なのです。
とりあえず、このやり方のおかげで良い結果が出せたと手応えを感じましたし、今後はAWSサービス毎により細かいマインドマップを作ってブランチを伸ばしながら資格対策とは別にAWSの学習に活用していきたいなと思います。私にとって今回の資格勉強を通じて得た一番大きい事かもしれません。
5.社内勉強会に顔を出す
みんなでサンプル系の問題を当番制で読みながら問題概要、前提知識、正答はどれか、正答以外の選択肢が何故間違っているのかの理由をひとつひとつ考えていって全員で答えを導き出すような感じの会です。
一問一問の考え方やら解き方が人によって結構違ったりするのでとても参考になる事が多かったです。自分以外が何を考えてこの選択肢を除外して、どういう根拠でこれを正答だと思ったかというアプローチやらその過程を聞いて自分に足りないものが見えたり、逆に周りが不足していたら教えあったりととても良い場でした。
そんなのうちの会社ではあり得ないだとか、サーバーワークスさんは恵まれているみたいに感じた方もいるかもしれません。まぁ私も過去の職場では一人で戦って一人で外へ出てきたようなタイプなので気持ちはよくわかります。
もし、必要で欲しいと感じたのならあなたが企画してみては如何でしょう? どのみち受け身だとAWSのプロ試験の合格は難しいと思われます。
SA Pro受験に関するアドバイス
試験準備
・踏めるならステップを踏む
私の場合、Solution Architect Asosiate(SAA)だけでなく、Sysops Administrator(SOA)を苦労しつつ先に取りました。
#改定直後のSOAは情報も少なくマジできつかったです。更新の方も油断せぬよう...。
でもおかげでその手のジャンルの問題は SA Proでもかなり拾えたという手応えがありました。
おそらくDeveloper Associate(DVA)の先行取得も有効と思われます。
・サンプル問題で実際の出題形式に慣れる
SA Pro試験は、これ知ってる!ってだけで即答出来るようないわゆる知識問題というものがほぼ出題されません。問題自体もディスプレイの半分ぐらいを占めるかのような大量の文章で 1つの選択肢の内容も時に4行以上になり画面をスクロールしながら読み解くようなケースもあります。
問題文も一字一句丁寧に読んでると間違いなく時間切れを起こすので、重要なポイントのみをピックアップしたり、散りばめられている重要なAWSやらIT用語を飛び石のように抑え短時間で問題の理解を進める必要もあり、要するに「本題と関係のない文章のスルー力」のようなものが求められます。
・自分がアガる日程で試験を申し込む
これは受験者が試験日を選べるタイプの資格全般に言える話ですが、ある程度シラバスを眺めて難易度やら自分に必要な学習範囲を掴めたらモチベーションが高いうちに先の日程で試験を申し込んでしまった方が良い結果が出る気がします。目安としては3合目ぐらいまで登った辺りで今までのペースを見つつあえて多少無理する(自分を追い込む)日程で申し込むって感じでしょうか?まぁそこは試験概要確認前から申し込んでそして成功しちゃうようなタイプの人も居ますから自分の性格やら相性を見て調整すれば良いです。
特に今回のようなシラバスが広いタイプの試験の場合、経験者ならわかると思いますが「完璧に仕上がった」という状態、または近い状態になるまでには膨大な時間をかけない限りとても難しいですしコスパも悪いです。実際、私も試験に合格した日の前日の自分に対し「完璧に仕上がっていますか?」と聞かれても「はい」とはとても言えない状況でした。
なので受験日が未定のまま自分が仕上がってくるまで様子を見ながら勉強し続けるより、先に試験を申し込み、納期のようなものが明確に見えていてその日の前日までにできる限りの事をするという気持ちで挑んだほうが計画的かつ効率的に勉強を進められると思います。
ちなみに今回、私も勉強開始するぞと決めた日に、その1ヶ月先ぐらいの日程で同僚と足並み揃えて一緒に申し込みました。
試験当日
持ち時間180minで尚且つ時間に余裕がない(見直し含めるとほぼ余らないような) CBTの試験というのは
私も人生初で感じる事も多かったので当日のアドバイスも書いておきます。
・フレッシュな頭(良い体調)で臨みましょう
アソシレベルなら例えば夕方-夜に試験を申し込んで、直前までぶつぶつと追い込みというのも戦略としてありだと思われますが、プロ試験の場合は試験時間は180minで問題文も長く要するにめちゃくちゃ頭を使います。私は断然、午前中の受験をおすすめします。
また午前に受験したらその日の午後はもう使い物にならないぐらいに思って一日のスケジュールを建てたほうが良いかと思われます。社内でもプロ試験を受けた日の午後はもう「抜け殻」とか「MPを使い切った」みたいな表現がよく使われます。
なので当然、当日を迎えるまでの過ごし方というのも大切になってきます。
やるべき事は前日の早い段階で終わらせてジムでトレーニングしたり、サウナでととのったりして質の良い睡眠を取る事は重要です。
・装備類
・温度調整のしやすい服装
温度やら湿度は試験会場によって多少ばらつきがあります。試験中に羽織ったり脱いだりで調整出来るような薄手のものは便利です。
・目薬
目は酷使します。
目薬で眼精疲労の緩和と少し目を瞑ることでちょっとした頭の切り替えが出来たりするので私の場合は必ず持ち込みます。
・ブドウ糖
試験直前に頭の栄養としてラムネを摂取します。朝ご飯だけで栄養管理するという戦略でもいいですが、量を取りすぎると消化器官に血流が集中し眠くなってしまうので調整が簡単なラムネはオススメです。
・カフェイン
私の場合は試験前にタブレットのサプリメントでカフェインを摂取しています。一粒でエナジードリンクn本分みたいなヤツです。(当然ですが身体に合わない人には不要です)
珈琲やエナジードリンクのようなものをグビグビしているとただでさえカフェインは利尿作用があるので無駄にトイレに行きたくなってしまいますが、サプリメントであれば 水要らず(多少口に含む程度)で必要な量を摂取出来ますのでこの手の試験前には重宝します。
・受験時
持ち時間は開始前の説明関連で5min + 試験時間 180min + 最後のアンケートで5min で 75問です。
単純計算で1問あたり 2.4min = 144sec 使う事が出来ます。
試験開始ボタンを押したらなんかもうジェットコースターみたいな感じです。これ以上早い180minは体験したことがないかもしれません。楽しい時って一瞬で時間が過ぎてしまうものですから、SA Proもきっと同じなのでしょう(錯乱
でも実際、ハーフタイム超えたぐらいで手応えあると問題解きながらめっちゃ楽しくなってきたりする時間帯もありました。なんちゃらハイってやつですかね?
・時間配分を決めてペースをコントロール
私の場合は2分割で75問の半分である37-38問目を解き終わったタイミングでの残り時間を目安にしていました。心配な人は3分割やら4分割でコントロールもありなのかもしれません。
ただ、焦りすぎても良い結果はでないので自分にあった目安を作って管理し、もし遅れている時は冷静にペースを上げましょう(難しい事を言っていますが、やるしかない)
・割り切った見直しボタンの活用
最後に見直しで戻ってくる頃には頭も切り替わっているので違う視点で考えられたり、問題の本質が見えてきたり確信をもって解けるようになったものも結構ありました。
私の場合は体感3minぐらい考えてもよくわからないって時は一番正答に近いと思われるものを選択して見直しフラグを立てすぐ頭を切り替えて次に進むようにしました。
すると見直しフラグが立ったものの中でも見直し優先度に差が出てきます。最優先で時間をかけて見直す必要がある内容(実質後回しに近い形になってしまったもの)はホワイトボードに問題No.を書き出しました。
・あえてトイレ休憩を挟んでみたり
勿論、最後まで問題を解けるであろう確信が得られている状態が前提ですが、私はあえて後半戦の途中でトイレ休憩をとりました。(ちなみに行かなくても大丈夫でした)
ついでに洗面所で顔を洗いました。トイレへの移動でちょっと身体を動かしたりもできるので鈍りがちな終盤の集中力の持続に大いに役立ちました。
・カーソルでの文字選択によるフォーカス(反転)の活用
SA Proは先にも書いた通り問題文がかなり長く要点を抑える事や似た複数の選択肢での"目diff力"が求められますがカーソルで文字を選択することで視覚的な補助効果が得られます。
具体的に、問題文の要点のみフォーカスしたり、長くて内容の似た選択肢のうち一致していないところを一箇所をマークしたりが便利で重宝します。常に目で見て物事を考えている訳ですから、ちょっとした視認性の向上効果でも得られるととても大きいです。
・おや?と思ったら英語で確認
多くは語りませんが、それで解決することがあります
・最後の二択で勝てますように...
この手の試験ではよくある話ですが、ある程度知識があればまず二択に絞れ、最後に二択の勝負になる事が多いです。その勝負に勝つ事が資格の合否を左右するとても重要な事だったりします。
SA Proの場合、最後の二択では長い選択肢文章の中でこのサービスで実現出来る出来ないだとか、この組合せは出来る出来ないだとか、両方とも実現できるがどちらの方が問題文にある要件(コスト、可用性、RPOやRTO、時間の制約)を満たせているかについて主に考えさせられます。
二択に迫られた時に、選択をしない方の選択肢の内容で「駄目な箇所とその理由」を自分なりに言えるようになると強いと思います。なので先に書いた社内勉強会でもそうでしたが、不正解の選択肢が不正解である理由を時間をかけて考えるというのはとても良い試験対策になります。
偉そうにずらずらと書きましたが...
さて、色々と勉強方法やら試験に関するアドバイスを書いた後で私も受験結果ですが
はい。落ちました。
結果 スコア699で約4問足らず
社内勉強会組の中でもパイロット的な立ち位置で突っ込んだもので
特に落ち込むようなことはなく清々しかったです。ですよねぇ〜って感じで。
脳みそがUnlimitedで180minバーストした後だったので変な状態だったのかもしれません。
(旧試験の足切りラインだったら合格していたぁとか嘆いても虚しいだけなのでやめよう)
でも試験で問題に向き合っている最中に、自分に足りないものが見えてきます。
二択にすら絞れなかった問題に関しては明らかに合格水準に達していないと判断出来るのでその辺りを入念に受験後すぐにマインドマップに「自分に足りないこと」、「次までやること」を書き起こし再受験の準備に入りました。(ちなみに2週間後から再受験可能になります)
私の場合は、サーバーレス構成やらマルチリージョンのインフラ構成、ElastiCache、CloudFrontのキャッシュ周りの挙動あたりで知識不足を感じたのでそこを入念に上で書いた学習方法にて繰り返し不足点を潰し、無事合格する事ができました。それでもスコア815だったので、本当に難しい試験なんだなーと改めて感じます。
いかがでしたか?
昨今、AWSの資格はIT系のなんちゃら資格ランキングでも上位にいるのを見かけますし注目度も集まっているようです。
今回紹介したマインドマップを取り入れた学習方法は、概念を理解する系で効果的ですし、特に鉛筆&ノートで指を動かしながら記憶して結果を残してきた方にはフィットするかもしれないと感じたので、やったことがない方は試してみると何か新しい発見があるかもしれません。
今回、サーバーワークス社内の仲間達のおかげでモチベーションを保つ事ができましたし、経済的にも会社から支援があるので思うままに挑戦する事が出来ました。
(実は社内勉強会以外でも土日にサーバーワークスのサウナ部でファミレスに集まりもくもく勉強会やってから皆でサウナに行ったり〜みたいな事もしていました)
個人だったら一度落ちたら立ち直れないまではいかなくとも合格するまで受験し続けてやる!ぐらいのモチベーションを保つのは難しかったと思います。(なんたって税抜30kの試験ですからね...最後のクリックをする時は心臓バクバクで指震えちゃいます)
なので皆で同じ方向を向いてお互いを高めていけるような職場環境であると再認識出来てよかったですしとても有り難かったです。(過去の職場ではずっと一人で戦っていましたから...)
今回の資格でもなんだかんだ色々な発見がありましたし、これからも日々良くなっていく新しい技術のキャッチアップを怠らずにエンジニアライフを楽しんでいけたらなと思います。
といった感じで、クラウドネイティブ世代の若い方がすんなり?合格出来てしまうような試験を
"オレ資格得意"とか思っていた元オンプレおじさんが色々落ちまくって苦労しながら改善を重ねなんとかAWSプロ資格を取得した泥臭いお話をお送りしました。
業界の人はもちろん、オンプレからクラウドへ自分自身もシフトしようと頑張っている方の参考(モチベーション)になれば幸いです。