Relicでは現在、北海道・東北・関東・北陸・ 東海・近畿・中国・九州・沖縄に16拠点、Relicグループとしては、開設準備中の拠点含め全国23拠点を構えています。
地方のイノベーター人材の発掘・育成を目指し、職を理由に地方を離れる方のブレーキになるよう、各地方拠点と東京本社間で採用条件、給与や評価基準に差異をなくしています。
今回は、福岡拠点で働いているフロントエンジニアの高岸郁(たかぎし・いく)に、地方拠点の実態や魅力について聞いてみました。
東京で生まれ育った自分が、コロナ禍をきっかけに福岡へ“Iターン”。
ーーまずは、高岸さんのご経歴について教えて下さい。
Relicで、フロントエンドエンジニアをしております高岸です。
ファーストキャリアでは、Web広告の会社で1〜2年間、toC向け商品のLP広告のデザインやサイト制作などの業務を担当。その後、前職のスキルも活かしながら、6年ほどフリーランスとして活動し、サイトやWebアプリケーションの制作/開発案件を中心に、マーケティング領域の仕事などにも携わってきました。
フリーランスエンジニアとして活動を続ける中で、ずっと自身のプロダクトを事業化したいという思いがあり試行錯誤していましたが、個人での限界も感じていました。そこでより良いプロダクトづくりができる環境を求めて、改めて会社に所属することを検討していたところ、Relic(福岡拠点)に魅力を感じ、入社に至っています。
Relicに入社してから約1年が経ちますが、現在は主に自社プロダクトのThrottleの開発に携わっています。実は、Throttleはサービスをリリースしてから5年ほどが経過しており、だんだんと積み重なった技術負債によって新規開発のスピード感が落ちたり、制約が発生したりという課題を抱えていたのです。そこで、データベースからデザインまでフルリニューアルを実施することになりました。私はフロントエンドエンジニアとしてそのプロジェクトに携わっていて、技術的な面では、バックエンドもTypescriptで開発していたり、早い段階でNext.jsのApp RouterやServer Actionsも採用したりと、技術選定は慎重に行いつつ型安全に開発生産性を上げる試みを行っていたりします。
ーー受託系開発会社をはじめ、他社からもオファーがあったと聞きましたが、高岸さんがRelicへの入社を決意した決め手は?
実は私は東京生まれ、東京育ち。3年前に福岡にIターン移住したんです。
フリーランスになった当初は対面の打ち合わせ依頼なども多かったため、クライアント企業が多く拠点を構える東京近郊に住んでいましたが、コロナの影響でリモートワークが普及し、打ち合わせなどもオンラインで行うことに抵抗がなくなりましたよね。
それに伴って、居住地の制約がなくなったため、エンジニアとしての働きやすさ、行政の取り組みなども考慮して福岡を選びました。なによりも、福岡は「コンパクトシティ」と呼ばれるだけあって、空港から市街地まで10〜15分程度でアクセスでき、旅行や出張で全国各地に出かけやすい点が気に入りました。
自分が開発したプロダクトを事業化していきたいという想いがあり、新天地には「より良いプロダクトをつくるための思考や技術」と「それを事業化するプロセスの解像度を上げる」ことを目的に、福岡の天神を中心に会社を探していました。
後者の技術力を磨くことができる受託系の会社からもオファーをいただきましたが、Relicでは技術を磨くことができるのはもちろん、習得した技術を活かし前者の新規事業立ち上げプロセスにも関われる点が何より魅力的でした。
新規事業を立ち上げるノウハウが身につけば、ビジネスパーソンとして息長く仕事ができると確信したこともあって、Relicを転職先に選びました。
ーーRelic福岡拠点についてもうかがいます。拠点の主な役割や構成メンバー、扱う案件などを教えて下さい。
Relicの福岡オフィスである「Fukuoka Incubation Studio」は営業拠点と開発拠点、両方の性格を持っています。メンバーはビジネスとエンジニアがバランスよく配置されていてコミュニケーションも活発です。中途採用がメインで経験豊富なメンバーが多く、みな自分の得意分野やWillが明確であるため、目的意識を高く持って仕事に取り組むことができていますね。
拠点メンバーは現在10名程度。先述の通り、私は自社プロダクトで全社に横断的に関与していますが、本社のメンバーのみならず全国各地にある拠点メンバーとも協力していて、特に「福岡拠点所属だからこの業務/分野を担当する」と仕事が割り振られているわけではありません。
ただ、福岡県の方から応募があった際は面接を担当したりと、福岡拠点の採用にも関われる機会があり、少しずつですが拠点の運用や盛り上げる活動にも取り組んでいます。今後は福岡拠点全員でなにかひとつの案件に取り組みたいと話しています。
フリーランス時代はフルリモートでしたが、現在は出社が多めのハイブリッドワーク。リモート時代が長かったので、人と会話ができる環境があることが楽しいですし、やはり対面の会話だと交換できる情報量も多いと感じています。定期的に出社する機会があると生活リズムが整ったりと、自分の裁量で出社と在宅を組み合わせるいまのスタイルが自分には合っていると思います。
Relicは全国一律の評価基準。エンジニアも“事業貢献度”が重視される
ーー高岸さんは、地方で働く魅力はどんなところだと感じていますか?
福岡をはじめとする東京以外の地方の魅力として、生活費を抑えられる上に、移動時間も比較的短く暮らしやすい点があります。大都市と違って地方は自然環境にも恵まれているので、海や緑が好きな方にもこの働き方はおすすめです。
特に、福岡市は都市としての利便性が高いことや、エンジニアフレンドリーな都市であること、「スタートアップ都市ふくおか宣言」に象徴されるように、起業家にも理解ある土地であることなどが気に入っているポイント。いざ自分で事業を始めたいときにもチャンスを得やすく、クライアントとなる企業も集まっているので仕事に困ることはなさそうですね。
ーーRelicでの仕事のやりがい、面白みはどんなところにありますか?
Relicでは、メンバーと技術やプロダクトの建設的な議論ができる環境が整っています。フロントエンドエンジニアとして、デザイナーやプロジェクトマネージャーといった他業種の方と一緒に動くことも多いのですが、意思疎通しやすいメンバーが多く、生産的に仕事を進めることができると感じています。
また、一緒のプロジェクトでは働かないメンバー同士であっても、定期的にSlack上で技術的な質問のやりとりやエンジニア向け勉強会などをきっかけに話をすることができるため、福岡拠点に閉じずに全国のRelic社員とコミュニケーションが取れることに対して、会社に所属する意義を感じています。
評価は、エンジニアであっても、技術だけでなく、事業への貢献度が評価に大きく影響する点も、プロダクトの事業化を重視するRelicならではの評価指針であり、ユニークなポイントです。Relicでは全国一律の人事評価のため、ほかの福岡企業と給与を比べると比較的高い水準の金額となっており、その点でもやりがいを感じますね。
ーー最後に、Relicでの仕事にとどまらず、高岸さんの今後の目標ややりたいことがあれば教えて下さい。
私の今の目標は、「良いプロダクトを作り、たくさんの人に使ってもらうこと」。そのために、Relicでの仕事を通じてプロダクトの事業プロセスを学べることはとてもありがたいと思います。
個人開発も積極的に行なっていて、SaaSプロダクトの開発に着手していたり、さまざまな技術になるべく触れるようにしています。最近だとRemixやHonoにも注目していたりしますね。今はフロントエンドの幅が広がってきていて非常に可能性のある領域だなと思います。