Relicでは2020年4月入社から新卒社員の募集を開始しており、6名の新卒社員が入社しました。2020年度入社の一人である黒岩大輝(くろいわ・だいき)に、入社後の1年半を振り返ってもらいました。
いわゆる“意識高い系”学生だった私。
ー黒岩さんは、北九州市立大学出身。東京のベンチャー企業への就職というと、同級生のなかでは珍しいかもしれませんね。
生まれも育ちも福岡で、法曹になることを目指し法学部に入学しました。1年生のときから司法試験を目指して勉強し、司法試験対策ゼミに参加するなど取り組んでいたのですが、法学の勉強は想像以上に難しく、早々に挫折してしまいます。
しかし、そこで諦めたままでは中途半端な人生になってしまうのではないか…そんな危機感もあって、その後は学生と官公庁インターンをマッチングする学生団体に所属したり、東京に本社を置くベンチャー企業でインターンをしたりと、熱心に活動していました。特に1年間大学を休学して取り組んだインターンでは、福岡拠点立ち上げメンバーとして参加し、新規営業では社員に負けない営業成績を残しており、インターン生でありながら月次の優秀者として表彰されるなど、他の学生に比べると高い成果を出していると自負していました。
幸いなことに、先述の学生団体やインターン先で、「アイデアを形にしていくプロセス」に関わることができ、そこにやりがいや面白さを感じました。インターン先がB2B(法人向け)のSaaS型(Software as a Service)ビジネスだったこともあり、その領域に可能性も感じていたこと、さらに、詳細は後述しますが、将来の夢である「起業家」につながると考え、Relicへの就職を決めました。
ーインターンでのビジネス経験があったのに、入社直後はかなり苦労したそうですね。
入社当時を振り返ると、「社会人として、Relic社員として、覚悟が足りなかった」という一言につきます。インターン時代に成果を出せていた経験もあり、自分ならなんでもこなせるだろう、新卒同期はおろか、先輩社員ですら抜かせる…そんな慢心がありました。
例えば、自分から担当に立候補したとある自治体のコンペ案件について、「自分ひとりでできる」と意気込んだはいいものの、私のアウトプットは会社として提案できる品質に遠く及ばず、締め切り3日前から先輩を総動員して再検討/資料修正に協力してもらった上に、私が提出方法の確認を怠ったために関西まで持参することになったりしました。しかもその提出に向かう日には、寝坊してしまい予定の新幹線に乗れなかった…という赤面エピソードも。なんとか提出には間に合いましたが、協力してくださった方の期待を裏切りかねない失敗でした。
その他にも、入社当時はここでは語り尽くせないほど、「やらかし」のオンパレード。今となっては笑い話かもしれませんが、すべては自分の”甘さ”に起因するものです。心のどこかで「自分はデキるから大丈夫だろう」「この程度までやればOK」という驕りがありました。いま昨年のアウトプットを振り返ると、なぜこれで完成と言えたのかと、情けなさにも似た気持ちになります。これは、1年間でビジネスパーソンとしてのスキルが上がったというより、「ひとつひとつの仕事に対する意識が高くなった」結果なのだと感じています。この1本のメールが案件に及ぼす影響力、いま作成している1枚の資料を心待ちにしてくださっているお客様の気持ち。経験を積むとともにひとつひとつの動きの意味と重要さを理解することで、自然と仕事の品質も上がっていきました。
Relicならではの表彰制度「MIP」が大きなモチベーションに。
ー1年目の終わりには、“新卒MIP”も受賞しましたね。入社直後は失敗ばかりだったとのことでしたが、それが一転して新卒MIPに選ばれた理由はなんでしょう。
MIPとは、Relicならではの表彰制度です。「Most Innovative Person」の略であり、その期間中に最もイノベーティブに、圧倒的に活躍した人に贈られる賞です。
私は、入社直後から半年程は思うように成果が出せず、モチベーションも保てずにいました。ついには上長に対して「正直、仕事が楽しくない、いまのポジションは向いていない」と弱音を吐いたのです。当時の自分は、そのように相談すれば、優しく励ましてもらえ、配置転換なども配慮してもらえると甘く考えていたのですが、「成果も出ていないのに仕事が楽しいわけがないだろう」と一蹴されました。しかし、それは非常に本質的な答えです。当時の私は、Relicに入社さえすれば自動的に面白い仕事が降ってきて、刺激的でやりがいのある毎日になると勘違いしていました。しかし、自らが真剣に、必死に向き合っていなければ仕事なんて楽しいわけがなく、同時に仕事に熱中していない人間に大きな成果など出せないのです。
結局のところ、仕事を面白くするのは会社や環境、アサインされる案件ではなく、自分自身だったのですね。当時の私は、そんな当たり前のことすら理解できていなかった。上長に指摘を受けてからは心を入れ替えて仕事に取り組むようになり、成果にこだわりチャレンジを惜しまない姿勢を持ち続けました。結果として、それが新卒MIP受賞に繋がったと捉えています。
現在は、グロースマネジメント事業本部においてお客様の新規事業プロジェクトの支援を担当しています。複数のプロジェクトに同時並行的に関わっており、プロジェクトリーダーとして推進を任されることもあります。中でも、入社直後から関わっているHRtechのプロダクトはコンセプト策定やユーザー調査から関わり、1年半以上関わってきた末、リリースという形で世に出すことができ、大きな達成感を感じています。
並行して、自社の新規事業としてプロダクト開発も行っています。Relicの役員と二人三脚で進めており、新卒2年目の私にとっては貴重な成長の機会。まだ構想の段階でありプロダクトとして形にはなっていませんが、この事業を成功に導くことが、自分のキャリアにも非常にチャンスになると考えていますので全力で取り組んでいます。
また、直近の四半期(2021年4月〜6月期)において、「準MIP」をいただくことができました。新卒MIPは新卒6人の中での評価ですが、四半期MIPは先輩方も含めたRelic社員全員が対象であり、その中で2番目にイノベーティブ、意味のある挑戦をしたと評価して頂けたことは自分の中でとても大きな自信になりました。
ーいま就職活動中の学生に伝えたいことはありますか?
冒頭でインターンのお話をしましたが、決して当時の仕事が簡単だったということではなく「使う仕事の筋肉が違った」というのが正しいかもしれません。既存のビジネスモデルの上で販売成績を上げていく仕事と、Relicの新規事業を立ち上げグロースさせるという仕事はまったく違う性質でした。
もし、入社時からもっと謙虚に、先輩やお客様から素直に学ぶ姿勢を持てていたらもっと違う立ち上がり方があったのではと思いますので、私のように学生時代から多少のビジネス経験がある人などはぜひ心に留めておいてほしいです。
また、社会人2年目も半ばに差し掛かり、仕事のペースもつかめつつある現在ですが、Relicでの仕事は精神的にも、体力的にもタフだといえます。周りと比較しても2年目でこれだけ仕事を任せてもらえる環境というのもかなり珍しいものだと思いますので、20代は仕事に没頭したい、本気で仕事をしたいと思っている人にとっては最適な環境です。
逆に、「新規事業立ち上げ」「コンサルティング」などの華やかなワードに惹かれていて、本気で仕事に打ち込むモチベーションがない学生にとっては、かなり厳しく、想像以上に泥臭い環境であることもお伝えしておきたいです。いま就職活動が上手くいっていたり、学生インターンで結果を出している、くらいでは到底太刀打ちできない難易度の課題に日々立ち向かうことになりますから、もしRelicにエントリーしようとしているならばかなりの覚悟を持って臨んで欲しい。「面白そうな、有名な会社に就職すれば、自動的に面白い仕事ができる」という考えの人はかなり苦労するでしょう。
最後に、前述のとおり私は将来起業したいと考えているのですが、Relicは起業家を目指す人には本当におすすめできる環境です。
就職先にRelicを選んだのも、CEOの北嶋を始めとして、その手本となるような人がいること、またお客様の新規事業の立ち上げを伴走したり自分のプロダクトをグロースさせる中で、起業の際に必要不可欠であるスキルが身につくと考えたからです。これは面接の際にも話しており、Relicでの仕事の時間は、同時に自分の力を蓄積するタイミングと捉えています。
また、将来の起業に向けて短期・中期の目標も立てています。まずは短期的には2021年末までにマネージャーになること。中期的には、Relicでこれから立ち上げる予定の子会社の代表になること。将来の起業を見据えると、事業プロデュースだけでなく、会社経営の目線でも経験を詰んでおきたいと考えており、そのためには子会社の代表はよいステップだと思います。さらに、現在検討している事業がうまく立ち上がって子会社化できれば、愛着や思い入れのあるサービスをトップとして運営していくことができます。ですから、いま担当しているサービスは必ず成功させる、そんな強い気持ちで取り組むことができているのです。
社会人の始めから数年間を仕事に没頭したい人、本気で新規事業立ち上げスキルを身に付けたい人、起業したい人、ビジネスに真剣に取り組みたい人。来年の4月から一緒に働けることを楽しみにしています。