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僕のメンターは、17歳下の後輩?!エンジニア同士の「ピア1on1」とは

こんにちは!RELATIONSで、エンジニア採用を担当している加藤 燦(かとう あきら)です。

突然ですが、

マネージャーとメンバーとの1対1のミーティング、「1on1」

をみなさんご存知でしょうか? IT・ベンチャー界隈を中心に、この1〜2年で一気に広まってきましたよね。弊社でも、2017年の春から1on1の運用をスタートし、試行錯誤しながら全社で取り組んでいます。

弊社では、1on1の目的を、次のように定義しています。

はい、これ自体は特に目新しいものではありません。(といっても、運用するのは非常に難しい…!)

基本的には、マネージャーとメンバー間で、月2回ペースでの1on1を行っていますが、弊社のエンジニアチームでは、2018年の秋頃からメンバー同士で行う「ピア1on1」の運用を始めました。

ピ、ピア1on1…?

「ピア1on1」とは:
ピア(peer=仲間)同士で行う1on1のことを、弊社では「ピア1on1」と呼んでいる。
目的は通常の1on1と同じだが、「ピア・コーチング」に近い取り組みである。

なんだそれは。 私自身、マネージャーとの「1on1」しか経験したことがないので、メンバー同士でどのように運用しているんだろう…? と頭の中がぽわーん状態。

そこで今回は、ピア1on1を実践し、メンター/メンティー双方の役割を経験しているエンジニアの久原さんと大川さんに、その運用の実態をインタビューしました!

久原さん(写真右):通称「くばらさん」。2013年2月に、エンジニア社員第2号として入社。数々のプロダクト開発に携わった後、現在はマネジメント支援ツール「Wistant(ウィスタント)」のフロントエンド開発を担当。趣味は、競馬とボードゲーム。座右の銘「なければ作ればいいじゃない」
大川さん(写真左):通称「ゆっきー」。2017年8月に入社。同サービス「Wistant」チームで、フロントエンドとバックエンドの開発に携わる。フルスタックを目指して日々研鑽。好きなものは、PerfumeととんかつDJアゲ太郎。

インタビュアー

加藤 燦(あきら):通称「あっちゃん」。2016年4月に新卒入社。新規事業の開発ディレクターなど複数の職種を経て、現在はエンジニアと新卒の採用責任者を務める。月2回、お寿司を握る。

「じゃんけん方式」で、ピア1on1を運用

ーー「ピア1on1」って、どのように運用しているんですか?

久原:Wistantチームには、現在4名のエンジニアが在籍しています。そのなかで、メンターとメンティーの役割を相互に分担しながら、月1回のペースで1on1を行っています。

1on1の組み合わせは、いわば「じゃんけん方式」ですね。グー・チョキ・パーをそれぞれ出し合って、勝ち負けの組み合わせで、メンターとメンティーを決めるような形です。

たとえば僕(久原)の場合は、メンターとしての1on1を大川くんと、メンティーとしての1on1をもう一方のエンジニアと行っています。(※あと1名はオンボーディング中のため、現在は別の組で1on1を実施中)


ーー他のチームではマネージャーとメンバー間で1on1を行っていますが、なぜメンバー同士で行うようになったのでしょうか?

久原:もともと会社全体として取り組み始めた当初、チーム責任者との1on1だけだったんですね。そうすると、プロダクトや会社の方向性などについては話ができるのですが、技術的に込み入った話だとなかなか相談しづらかったりして。

たとえば「今、React Nativeを試していて、こういう部分につまずいていて…」みたいな技術的なことって、ビジネス側の責任者に話しても解決しづらいじゃないですか。

加えて、メンターであるチーム責任者も、チームメンバーの8人全員と1on1をしなければならないと。工数的にもなかなか厳しいという背景もあり、エンジニア同士での1on1を始めました。


ーー少人数のチームで、普段からわりとコミュニケーションを取れていると思うのですが、それでも1on1をする必要があったんですか?

久原:やはり、業務時間中に話をするのと、1対1でお互いに向き合った時間を取るのとでは、全然違うと思っています。僕は、1on1にはふたつの側面があると思っていて。

ひとつは、純粋に「コミュニケーションの量を増やす」、もうひとつは「気づきを得て、次アクションにつなげる」ということです。

前者に関しては、普段からコミュニケーションの量は担保できていると思うんです。ですが、そのコミュニケーションから次アクションにつながっているかというと、ほとんどできていないと感じていて。

その点、1on1ではメンティーが事前アンケートに答える形で運用しているので、メンター側はどのような話題について話したいのかを確認し、事前準備することが可能です。そうするとメンティー側としても、この1ヶ月のうちに何があったかを振り返ることで、より深い話ができるようになるんですよね。

定期的に1on1のスケジュールを組むことで、この機会が担保されていることが重要だなと思っています。

1on1は、ただの「壁打ち」じゃない

ーー大川さんは一番の若手ですが、つまり17歳上の先輩のメンターもしているんですよね?

大川:はい、そうです。

ーー純粋な疑問なんですけど、それってやりづらくないですか…?(笑)

大川:わりと普段から思っていることをフラットに言えるチーム環境なので、年齢とか社歴といった面での心理的ハードルみたいなものはないですかね。

ただ、難しいのが「メンター」という役割そのもので。いや、本当に難しいんですよ(笑)いつも話す側だったのが、聞き手に回るわけですよね。しかも、メンターはコーチングやティーチングといったマネジメントスキルが求められると。

それを自分が持ち合わせていないのに、メンターとしての役割をどのように果たせばいいのか、悩む部分は結構ありますね。

ーーメンターをしていて、具体的にどういうことが難しいと感じていますか?

大川:「相手の話を、うまく引き出すこと」ですかね。この前とか、気が付いたらなぜか自分の方がめちゃ話していました(笑)

その時は、メンティー側から「お互いの理解を深めたい」というリクエストがあったので、自分の考えも話していたんです。そうしたら結局、僕の方が話してしまっていて、「あれ、今日って僕メンターだったよね?」みたいな時もありましたね。


ーー確かに、傾聴して「相手の話を引き出す」って難しいですよね。久原さんは、メンターをする時に気をつけていることってありますか?

久原:やっぱり、1on1ってメンティーのための時間じゃないですか。なので、「本人が答えを出す」というところをゴールとして意識していますね。

例えば、「こういうことを課題に思っていて…」という話があった時に、「なんでそう思うの?」とか「どうすればいいと思う?」とか、できるだけこちら側はしゃべらずに聞くようにする。

これ、本人の前で言っちゃって良かったのかな(笑)

大川:いや、でもそれはめっちゃ感じてましたね(笑)

大川:久原さんとの1on1って、ただの「壁打ち」じゃないんですよ。なんというか、壁じゃなくて、相手がそこにいて、狙った方向に打ち返してくれる感じなんです。

「どう思ったの?」と言われて、「ここがこうでダメだと思った」と話すと、「じゃあ、次どうしよっか」と返ってくるので、なにか次アクションを考えるんですよね。

なので、毎回1on1が終わると、次アクションがクリアになっていて。こうしたメンティーとしての経験は、自分がメンターをするときの参考にもなっていますね。

1on1をきっかけに、次アクションが生まれる

ーーピア1on1を始めてみて、なにか変化はありましたか?

久原:実際に1on1で話したことが、新たなアクションにつながっています。

たとえば、しばらく活動が止まっていた「技術共有会」を先月から復活させたのですが、これはまさに1on1がきっかけになっていて。現状の課題を深堀りしていくうちに、技術共有会を復活させる、というアクションが見えてきたんですよね。それを自分がコミットすることになり、開催につながりました。

大川:僕が1on1を通じて一番変わったと思うのは、「これで本当にいいんだっけ」というモヤモヤ感がクリアになったことですね。

以前は、作業を進めながら「これでいいのかな」みたいな気持ちになることが度々あって。実際、アウトプットイメージにズレがあって、少し手戻りが起きてしまう時もありました。それを、1on1を通じて方向性を確かめながら実行できるようになったので、アクションに集中することができるようになりました。

久原:他には、何かを実行する時にサポートしてもらえているような感覚がありますね。たとえば、いきなり「技術共有会をしよう」といっても、みんな「なんで?」ってなるじゃないですか。

ですが1on1があることで、その決まった背景やプロセスが仲間に伝わるんですよね。そうするとみんな協力的になりますし、決定から実行までのスピードが早くなりましたね。

プロダクト開発に、自身の気づきを活かす

ーー「Wistant(ウィスタント)」には1on1の機能がありますが、その開発にもピア1on1の経験が活きていますか?

大川:そうですね。もともとエンジニア同士で1on1を始めた理由のひとつに、プロダクトのドッグフーディングの意味合いもあって。

実際にプロダクトを触ってみた時の気づきや、メンターとメンティーの両方を経験して感じたことを、スプリント会議などで共有しています。

ーー例えば、どのような気づきがありましたか?

大川:ひとつは、メンター側ってめちゃくちゃ不安だなと(笑)「本当はどう思ってるのかな」とか「メンティーのためになっているのかな」という気持ちは、メンターを経験したからこその気づきですね。

1on1はメンティーのための時間ではあるけれど、メンター側の負担ってすごく大きいと思っていて。

KPTじゃないですけど、自身の1on1がどうだったかのフィードバックを受けられて、改善のアクションができるといいなと思ったんですよね。そうした気づきも、チームにフィードバックしています。

久原:あとは実際にプロダクトの機能を使ってみて、細かい改善はよく行っていますね。目標シートや次アクションの登録など、自分自身がひとりのユーザーとして必要性を実感しているので、実装するときも納得感をもって進められていると感じています。


ーー最後に、RELATIONSのエンジニアとして、どのようなチームを作っていきたいか教えてください。

久原:僕らはやはり少人数で開発しているので、自ら解決すべきことを見つけて、自律的に行動できるチームで在りたいですね。

ただ決まった仕様どおりに実装するのではなくて、自らユーザーの声を拾いにいって要件定義のところにも関わっていく。チームの一員として「自分がサービスをより良くしていくんだ」という気持ちを僕も持っていますし、そういう仲間と一緒に、RELATIONSのエンジニア組織を作っていきたいです。(了)

いかがでしたでしょうか。エンジニア採用も積極的に行っていますので、ご興味持っていただいた方はぜひ一度お話しましょう!

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