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ランチから戻り、腹ごなしの卓球を終えたら午後の仕事を再開!午後からはエンジニアのペアも変わり、軽く席を移動しつつさっそくそれぞれの業務に入る。ところでこの「ペアプログラミング」、ペアを組んで同じ画面を見ながら同じことに取り掛かるなんて、単純に手数が二倍になって非効率にも感じられるのだが、果たしてどういうメリットがあるのだろうか・・・。
▲午後1時20分。オフィスに戻り、午後の仕事を始める前の腹ごなしにワンラウンド!
▲卓球以外にも、カードゲームなどが揃っています(ラクスルと一緒♪)
そんなことを思っていると「エンジニアリングを進める上では、さまざまなソリューションが存在します。もちろん各ソリューションにはそれぞれトレードオフもある。そういったものを事前に二人で議論することで、よりよいソリューションを導けるんですよ」と、エンジニアのロバートさんが教えてくれた。午前中にはデザイナーの中村さんが「個人でやっていると時に一人歩きしがちなデザインも、エンジニアとのペアリングによって、お互いに持っていない知識を持ち寄りながらより良いものをつくれ、一人歩きが軽減される。常に誰かに見られているから“ちゃんとしっかり構築しないと”という意識も働く」と言っていたし、一人で考えてつくったものを、後から別の人がレビューをするより、ふたりで知恵を出し合いながらつくっていったほうがレビューの手間が削減できて結果的に作業効率もアウトプットクオリティも高いということか。他にも
・一緒に作っている時に方向性を見失いそうになってももう一人がリマインドしてくれる
・ローテンションすることでコードの共有化が進み、 ナレッジ・サイロができにくい
・4人が開発のことについて同じくらい詳しくわかっているので、例え誰かが別のプロジェクトに異動したとしても、他の3人でカバーできるし、新たなメンバーが来てもキャッチアップが早く、ペアリングによってみんなが同じレベルにまですぐ到達できる
と、もちろんデメリットがないわけではないが、それよりも享受できるメリットのほうが多分にあるようだ。
▲午後からペアを組むことになった岡田さんとロバートさん
▲山本さんはこの日ずっと立ちっぱなし。「でもそのほうが集中できるんです」とのこと
▲「開発工数は『工数じゃんけん』で確認するんですよ」と、実演してくれることに。「ではこれにかかる工数は・・・」
▲「じゃんけんぽんっ!」でふたりが出したのはともに「1」。それほど難しくなさそうです。
午後3時になろうかとする頃、「そろそろ時間ですね~」とPMペアから声がかかったのをきっかけに、山本・亀谷ペアもおもむろに席を立った。どこに行くのかと思いきや、向かった先は卓球台。「ここでは、1日最低1回はチームで卓球をしなくてはいけないんですよ」と、またしてもロバートさんがこっそり教えてくれた。卓球はチーム内のコミュニケーションツールでもあり、気分転換や運動促進といった、よい効果がたくさんあるのだそう。確かに、ほんの15分ほどだが卓球をするメンバーの表情は楽しそうで生き生きしている。意識的に頭を切り替える時間を設けることで、集中力と生産性の向上につながる。今日の“忍者キャット”は6名体制のため、あぶれたロバート・岡田ペアは卓球台が空くのを待って、隣のチームのメンバーに声をかけて一戦交え気分転換を図っていた。
▲午後2時55分。この日1回目のチームでの卓球はPMチームvsエンジニアチーム
▲その頃、ロバート・岡田ペアは、取り組み中の開発のロジックについて議論の真っ最中
▲卓球侮るなかれ。真剣にやるとかなり汗をかきます。3セットマッチ!
▲10分後、結果はPMチームの勝利!敗れたエンジニアチームは小腹がすいたのか用意されたスナックで小休止
▲スナック棚もかなりの充実ぶり。これもすべて無償で提供されている。羨ましい・・・
▲そして、空いた卓球台はすでに別チームが対戦モード
▲続いてさらに別チームも。チームコミュニケーションと気分転換に卓球は欠かせないツールなのがわかります
▲午後3時45分。「おっと、僕たちも卓球をしないと!」と、ロバート・岡田ペアは隣のプロジェクトメンバーを誘って卓球台へ
息抜きをはさみ、窓の外ではそろそろ日が西に傾いてきた午後4時過ぎ、またしてもPMからチームメンバーに声がかかった。今度はチーム全体で相談したいことがあるのでミーティングを行うらしい。ぞろぞろと会議室に向かい、さっそくPMの仲田さんから切り出されたのはラクスルの基盤ともなる発注ロジックの考え方の整理について。現状と考え方がPMから共有されると、ラクスル歴が一番長いエンジニア岡田さんより、考えられる例外やオプションについて過去にあった実際の例を交えながら共有される。それをもう一人のエンジニア山本さんがホワイトボードに書き出すと、そこにPMユイさんが加わり・・・と言った具合に、それぞれがそれぞれの知見からあらゆる可能性やベストな解について議論されること50分ほど。アジェンダが明確に設定されているため終始議論の軸がぶれることなく、メンバー全員が納得いく結論が出たところでミーティング終了。「ちょっと長かったですね~」と言いながらメンバーが会議室を出てきた時点で時計の針は午後5時を回ろうとしており、終業時間まで残り1時間だ。
▲午後4時5分。ロバート・岡田ペアが卓球から戻ったところに・・・
▲PMチームから「ちょっとみんなで相談したいことがあるのでMTGいいですか?」と声がかかる
▲PMの仲田さんから全員に今取り組んでいるロジックについて相談がもちかけられ
▲それぞれの見地から活発な意見交換が
▲この時間は全部で3つある会議室がすべて埋まっていた
▲議論が深まる中、ロバートさんはTODOをメモ
▲あるべき姿を説明する山本さん
▲白熱したMTGも小一時間ほどで終了!
ふと、周りがそわそわし始めたなと時計を見るとすでに午後6時。Pivotalではよっぽどのことがない限り残業はせず、みな定時に業務を終える。あちこちで「Bye~」「See you!」「お疲れさまでしたー」との声が交わされ、その後は、まっすぐ帰る人もいれば、飲みに行ったり、勉強会に出たり、趣味の時間を過ごしたり、ラウンジスペースでビールを片手に立ち話に嵩じる人の姿もちらほら。
▲終業時間の18時を過ぎ、「おっと、時間だ!」とみんなが帰り支度を始める
▲「お疲れさま!また明日ね~!」
そんな姿をカメラに収めていると、キッチンで立ち話をしていたメンバーから「ピボタルの1日はどうでしたか?」と声をかけられた。
「Pivotalの手法は、日本のスタートアップにも非常にあっていると思います」と口を揃えて語るPivotalメンバーたち。先々の開発計画をつくったところでその通りに進むことはほとんどないということから、Pivotalでは2週間以上先の開発計画は立てず、「リーンに作って、 incremental に進めていく」というやり方をとっている。ユーザーインタビューに重きを置いた「ユーザーファースト」の精神を突き詰めることで徹底的に無駄を省き、本当に必要とされるシステムができるのである。「今回のラクスルとの取り組みをきっかけに、Pivotal Wayが日本のスタートアップ界隈にも浸透したらいいのに」という期待があるという。そしてただ開発手法を取り入れるだけでなく、Pivotalでの1日を通して、時間のメリハリや優先順位付けの大切さ、チームでパフォーマンスを出すという考え方、そのための工夫ややり方など、すべてを見て、知ってもらいたいという想いに溢れていた。世界中に点在するPivotalのオフィス環境は、基本的にどの国に行っても変わらないのだそう。「例えば、日本企業とのプロジェクトの場合、日本側に迎合すると、残業という無理をしてまで開発計画にあわせようとして、残業が当たり前になってしまう」ということが起こりがちだし、「それがその国の文化なのだと納得してしまうと、そもそもその開発計画の見積もり方が間違っているのでは?ということは誰も指摘しなくなる」。だからこそ、世界中どこにいってもPivotal Wayを体現できるよう、朝食・昼食・スナックやドリンクを無料で提供することやチームビルディングに卓球を取り入れることなどもあえて意識した環境づくりに取り組んでいるという。そのため「今週はシンガポールから助っ人メンバーが来たよ」「来週にはオーストラリアにヘルプに行くんだ」といった会話がごく自然に交わされ、どこの国に行ったとしても同じパフォーマンスが発揮できるのだ。
▲帰る前にキッチンによってビールを片手に立ち話。写真を撮っていると「Pivotalの1日、どうでしたか?」と声をかけてもらい、その後1時間にわたってPivotal Wayを熱く語っていただきいました!
▲アットホームなPivotalの皆さん、温かく受け入れてくださりありがとうございました!
そろそろ、3ヶ月間この“Pivotal Way”をみっちり吸収したプロジェクトメンバーが、ラクスル本社に戻ってくる。ペアプログラミングやアジャイル的なアプローチといった手法だけでなく、働き方や時間の使い方なども、社内に浸透させていってくれることを期待している。