これまで“問い”にフォーカスした組織開発プログラム「クエスチョンサークル」を通して、さまざまな企業の組織課題の解決、支援型リーダシップ開発をサポートしている弊社・クエスチョンサークル。
今回は、ディレクター・ファシリテーターとして企業の成長を支援している高橋に、クエスチョンサークルにジョインした経緯や、ファシリテーターとしてのやりがい、弊社の組織開発プログラムの魅力について語ってもらいました。
組織が変化していくさまに衝撃を受けた。住宅営業から人材・組織開発の道へ
--さっそくですが、今のクエスチョンサークルでの仕事内容を教えてください。
主に、ファシリテーターとディレクターの仕事をしています。
そもそも弊社が提供している「クエスチョンサークル」という組織開発プログラムは、セッション(質問を繰り返しながら問題の本質を探っていくプログラム)に加え、自己分析や360度アンケートのフィードバックなどをおこなうワークショップ、レビュー(振り返り)といった流れで構成されているんですね。
僕は、この半年間に渡るプログラムについて、全体を見ながらスケジュール調整などを進めていく「ディレクター」の仕事と、セッションの際の「ファシリテーター」を担当しています。
--高橋さんは、もともと住宅営業からキャリアをスタートされていますよね。そこから人材開発・組織開発の道に進んだのには、何かきっかけがあったのでしょうか?
最初のきっかけは、住宅の営業職をしていた入社3年目に、新入社員の教育担当に任命されたことでした。そこで、自分は人が成長していく姿を見るのが好きなんだと気づいたんです。
人材・組織開発のキャリアへの道に進む決定的な要因となったのは、当時28歳で、全国で売上ワースト1の営業所に異動したことでした。
その営業所に僕と同時に入った所長が、すごく腕のある人で。1年半ほどで、みるみるうちに売上全国トップまで登りつめたんです。
--そんなドラマみたいな話があったんですね……!
そう、本当にドラマみたい(笑)
メンバーの担当分野の見直しをしたり、若手教育に注力していくなかで、自走する組織になっていって。「人や組織ってこんな風に変わっていくんだ」と衝撃を受けたんです。
それから、人材開発・組織開発について探求するようになりました。
--その後クエスチョンサークルにジョインするまでには、どんな経緯があったのでしょうか?
この道を行こうと自分で決めたときに、ちょうどご縁があった方にホテル・飲食業界の仕事を紹介していただいたんですね。そこで人材教育などを勉強できるんじゃないかと。
紹介いただいた会員制のホテルチェーンで支配人・教育トレーナーとして実績を積み、その後、老舗料理店での人事責任者を経て、今に至ります。
ただ、クエスチョンサークルにジョインしたのは、ある意味偶然だったんです。
--偶然だった、というのは?
宮本さんとは、地域のバドミントンクラブで出会った10年来の知人なんです。僕は彼を「宮ちゃん」と呼んでいます(笑)
でも、お互いの仕事内容を知ったのは、知り合ってから5〜6年ほど経ってからでした。
そこで、二人とも人材開発や組織開発の仕事をしていることを知って、声をかけてもらったという経緯です。
--まさかのクラブチームの友人だったんですね!
そうなんです。ありがたいことに、宮本さんが言うには、僕がそのチームを上手くまとめていた部分があったらしくて。
80代から20代まで、40人くらいのメンバーみんなが楽しんで活動できるようにと、僕は合宿や飲み会といったイベントを企画していたんですね。
当時のそんな姿を見て、声をかけてくれたみたいです。
僕自身、人材育成や組織開発をもっといろいろな会社とやりたい、という気持ちがあったので、ジョインすることを決めました。
組織・会社の体質が自然と変わっていく。ファシリテーターならではの魅力とは
--実際にジョインしてみて、今の仕事のやりがい・魅力についていかがですか?
やりがいは、非常にありますよね。
僕は人の変化や成長を見るのが好きだとお伝えしましたが、今の仕事は、まさにそれを目の当たりにできるんですよ。
--実際に、担当したクライアント企業の変化を感じたエピソードはありますか?
例えば、ある会社のミドル層の方が、半年間のプログラムを通して、大きく変わっていったのをよく覚えています。
プログラムが始まる前は、暗くて自信なさげな方だったんですが、プログラムを終える頃には、非常に明るくなって。自分で完結するのではなく、自分から発信して、周りに寄与するような働きをするようになっていたんです。
組織開発プログラムを通して、こうやってメンバーや組織が成長していく様を見られるのは魅力ですね。
--なぜ「クエスチョンサークル」のプログラムではそういった変化を起こせるのでしょうか。
プログラムで重視している「問いの力」が大きいと思いますね。人や組織が「変わらなきゃ」と思うんじゃなく、自然と変わっていくんです。
--問いの力、ですか?
人って、自分で考えたことは自然とやろうと思うものなんです。
例えば、部下が上司から「こうやった方が絶対うまくいくよ」とアドバイスを受けても、なかなか受け入れられないことってあるじゃないですか。
でも、上司が問いを使って「これを実現したいって言ってたけど、どんな対策がいいと思う?」「どんなリソースが必要かな?」と投げかけてあげると、部下は内省できるし、自然と自走するようになります。
--なるほど。問いによって、メンバーが自走できるようになっていくと。
もう1つ、クエスチョンサークルには「自己開示」と「フィードバック」という、組織の関係構築に欠かせない要素があります。
セッションで質問を繰り返すなかで、自然と自己開示ができるし、新たな客観的視点をもらえる。だからこそ、組織内で関係構築ができるんです。
--そのセッションに携わる「ファシリテーター」の仕事について教えてください。
ファシリテーターというと、「参加者の意見をまとめる司会進行」をイメージするかもしれませんが、そうではないんです。
僕たちが考えるファシリテーターの仕事は、その場で心理的安全性を作っていくこと。
質問・回答する際に、「これを言ったら笑われるかな」「怒られそう」と思わないような場づくりをしていきます。
--心理的安全性を確保するために、具体的にはどんなことをされるんですか?
例えば、経営者層でセッションに参加しているとして、社長の質問が詰問になっているケースがあるんです。すると、部下は萎縮してしまいますよね。
そこでファシリテーターが介入して、メンバーに「今の雰囲気はどうでしたか?」「どうやったら心的安全性が確保できると思いますか?」といった質問を投げかけ、答えてもらいます。
すると社長は自ら気づいて、変わっていく。
このプログラムには、そうやってチーム内で気づき、成長していく素晴らしさがあるんです。
--ここでも、問いによる内省が活きていますね。改めて、問いをテーマにしたクエスチョンサークルの魅力が伝わってきました。
「問い」に注力した組織開発プログラムは、画期的だと思いますね。この手法を取り入れたプログラムは、まだまだ少ない印象。
日本であまり普及してないのが、もったいないと思うくらいです。
お客さんと一緒に成長できる仕事。クエスチョンサークルに向いている人とは?
--会社としての、クエスチョンサークルの雰囲気について教えてください。
まだ創業期でもあるので、健全な衝突がありますね。お互いに意見を伝え合うなかで、会社の規範やカルチャーを作っている感じがします。
あとは、そういった衝突も含めて、お互いに自己開示しやすい環境があります。メンバー同士、いい部分も悪い部分も素直に出していると思います。
--自己開示しやすい雰囲気があるというのは、何か特別な心がけや仕組みがあるのでしょうか?
実は、宮ちゃん(宮本さん)は意外と、“気にしい”なんですよ(笑)相手の態度や表情の変化によく気づく。
そのうえで、お互いに率直な意見を伝えられる場作りをしているなと感じます。自己開示のしやすさは、彼の心がけが大きいでしょうね。
また、僕らがファシリテーターという仕事を通して、自己開示の重要性を体感していることも影響していると思います。
--ファシリテーターとしての仕事が、自身の学びにもなっているんですね。
その通りです。ファシリテーターといえども、個人や組織が変わっていくのを見て、自分も学ぶわけです。勉強させてもらっていますね。
--最後に、クエスチョンサークルに向いているのはどんな人だと思いますか?
まずは、自走できる人、自走したいと思う人でしょうか。実際、ここにはそんな人たちが集まっています。
あとは、組織や人の変化を見ることが好きな人や、問いに強い魅力を感じている人にも向いていると思います。
先ほどもお伝えしたように、お客さんと一緒に成長できる仕事でもあるので、そういうところに魅力を感じる方には、ぜひ来ていただければと思います。