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3年前の寄せ書き

ライフプランナーのMさんがある一つのお役目を終えた時、色紙に皆で寄せ書きをしました。幹事の機転で、私も一言Mさんへのメッセージを書かせてもらいました。当時まだまだ付き合いの浅かった私でも「人格者とはこういう人のことを言うのだろう」と思うほど、何度もMさんの懐の深さに触れていたので、溢れんばかりの尊敬の想いを、小さなスペースに一生懸命表現しました。

それから3年以上経ったある食事の席でMさんが「あの時もらったメッセージがすごく嬉しくて、いまも原動力の一つになっている」と言ってくれました。Mさんことですから、気を遣った大げさな表現であったと思います。それでも、素直に嬉しくて、つい頬が緩みました。時間が経っても覚えていてくれることや、きっと日々たくさんのメッセージを受け取っているであろうMさんにとって記憶に残るメッセージの一つになっていることが、誇らしくもありました。

ところが、同時に強い焦りも感じたのです。

「何を書いたか思い出せない・・・」

書いた時の気持ちは思い出せるのに、文章が一文字も思い出せないのです。

Mさんの横顔を見ながら切ない気持ちになりました。

その時、言葉は自分が思っている以上に人の心に残るものなのだと気づいたのです。そして、自分の発した言葉一つひとつにもっと責任を持つべきなのだと。

Mさんはさりげない言葉でいつも大切な気付きを与えてくれます。


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