「売れる人と売れない人との違いは、「絶対にやり抜くという意思が固まっているか否か」だと、あるトップ営業パーソンは言います。「売れる人には『できない』という選択肢はハナからないんです」と、ある経験を例に語ってくれました。
とある会社から転職後、新天地で営業を始めた最初の月から高い目標を掲げ、がむしゃらに活動をしていたときのこと。空き時間を有効に使うため、移動には車を使っていたのですが、ある日、その車が故障してしまったのだそうです。
「普通なら、『修理の手配、アポイントの変更、時間のロスがあって・・・』と、勢いをそがれ、後ろ向きな気持になってしまうでしょう。そして、多くの営業パーソンは、『目標を達成できない理由』が見つかれば、簡単に諦めてしまうのです」
ところが彼は、アポイントを変更することもなく、翌日には何事もなかったかのように、どこで調達したのか別の車で営業していました。上司や同僚には「トラブルが発生した」という報告すらなかったそうです。彼には「やる」という選択肢しかなかったから、「どうやってやるか」しか考えていない。「できない理由」なんて、考える時間すら惜しいんでしょうね。
「トラブルが外的な要因であれ内的な要因であれ、『できない理由』はすぐに作れてしまうので、何かできる方法はないのか、ありとあらゆる可能性を探ってみる。常識をとっぱらって考えてみる。やれることをとにかくやってみる。そして、うまくいったら、そこで安心せずに、なぜうまくいったのかを振り返る。うまくいかなかったら、なぜうまくいかなかったのか、なぜそもそもそういう状況になってしまったのか、なぜリカバリープランも失敗したのかを考え、同じようなトラブルが起こらないよう考える。そして、それもしっかりと自分の経験値に落とし込むことです。
大前提は、『できない理由』を考えるのではなく、『できる方法』を考えることです」