新型コロナウイルスが流行し、初めての緊急事態宣言が発令されると、当社も“ほぼ”全社員が外出禁止状態となりました。今や当たり前のように導入されているオンラインでの各種本社業務や営業活動ですが、当時は設備もルールも整備する余裕がないまま出社を制限されたのです。
幸い、多くの本社業務はリモートでもなんとか支障ないレベルで遂行できるものの、ライフプランナーをはじめとする営業社員にとって「外出禁止」とはすなわち「業務停止」の状態。そして、フルコミッションで働くライフプランナーにとってそれは、本社社員以上に深刻な問題でした。
ライフプランナーのために、ライフプランナーを待つお客さまのために、本社も毎日異例の対応に追われることとなりました。この時期はきっと誰もが不安で、誰もが自分のことに精一杯だったのではないでしょうか。
そんな6月初旬ごろ、本社に小さなギフトが届きました。「ありがとう」というメッセージが入ったキャンディーでした。差出人は“有志のライフプランナーたち”とのことで、個人を特定できる情報はありませんでした。
「何かしなければ」と思いながらも何もかもが手探りというもどかしい日々。それは、きっとは営業現場も本社も同じ。そんな状況において、自分自身のことだけではなく、ともに働く仲間に想いを馳せる温かさが、その小さなキャンディーから伝わってきました。
思わず写真を撮り、スマートフォンの待機画面に設定し3年が経ちます。
先日このお話を、ライフプランナーのSさんに打ち明けました。Sさんとは新型コロナウイルスの感染拡大が始まった年に、不慣れなオンライン会議システムを使って、当時おそらく社内で初となる300人規模の研修を実施する、という苦労を共にしています。
「それ、僕たちがやったやつだと思います。」
その一言に、涙が出そうでした。この待機画面、一生変更できない気がします。