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道徳なき挑戦は社会悪

営業とはただ売れればいいというものではありません。あるトップ営業パーソンは、「道徳なき挑戦は社会悪 挑戦なき道徳は絵空事」という江戸時代の農政家・二宮尊徳の言葉を座右の銘としていると言います。(注:「道徳なき経済は犯罪であり、経済なき道徳は寝言である」という名言がありますが、それと同義です)

「道徳も挑戦もどちらも大事。どちらが欠けてもダメ。でも、どちらかだけを追求してしまう人っているんですよね。『自分は数字のために営業をやっているんじゃない』と絵空事を言って結果を出さない営業パーソンもいれば、数字だけを追求する営業パーソンもいる。

ただ営業パーソンはまず、人として正しいこと、大事なことを全うすることが大切ですし、その姿勢はお客さまからも見えると思います」

とくに大切なのは、「道徳=コンプライアンス(法令順守)の大切さ」だと言います。

「といっても、難しいこと、堅苦しいことではないんです。親が子どもに言うこと、学校の先生が生徒に言うことと同じです。自分が悪いと思うことは絶対ダメ。自分が正しいと思うことは信念を持って実行せよ」

「たとえば、まずは整理整頓から始めよ、ですよね。『割れ窓理論』という考え方があります。アメリカのニューヨークでは、1980年代に治安が大変悪化していましたが、徹底的に地下鉄の落書きを消す、軽微な犯罪も見逃さないという対応を行ったところ、5年の間に犯罪件数が7割も減ったのだそうです」

「結局、落書きが放置されている、ゴミが落ちているという環境にあると、『自分がどうしようと関係ない、人は構わない、放っておかれている』と感じて、自己規制しようという意識が低下する、ということなのだそうです。ですからまずはデスク回りを乱雑なままに放置しないことが、意識を高めることに寄与すると思うのです」

常にモラルある営業を。そして、コンプライアンスの意識向上は、整理整頓から。まずはここから始めてみませんか?

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