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お客さまと温度を合わせる

営業パーソンが情熱を持って語ることは大事ですが、自分だけ熱くなっても相手は冷めてしまうもの。あるトップ営業パーソンは、「自分が熱く語りたいパートをどこで持ち出すか」を常に考えているそうです。

「自分が話したいと思っている内容が、より深くお客さまに届くようにするには、話の順番がとても大事だと思っています。その際に気をつけているのは、自分だけ熱くなってはダメだということ。お客さまと温度を揃えることが大事なんです。お客さまと温度がズレていると、お互いに居心地悪く感じてしまいます」

「『論理から入って感情に至る』という流れが大事だと思います。商品やサービスにまつわる『物語』で感動していただくとするならば、とくに感動していただきたいパートをどこに持ってくるかが大事です。とくに、初めてお会いする場合は、お客さまは警戒されているか、関心が低く、『温度が低い状態』です。このような場合は、最初から熱くなってはいけません。論理的な話を冒頭に用意します。理性的に判断していただいたうえで、小さなご納得を数多く獲得して信頼につなげていくのが効果的だからです。そして、だんだんと温度を上げていくのです。それから、『どうしてこの仕事をしているのか』、『どのようにお客さまのお役に立ちたいのか』『うちの会社の理念は』などを、お客さまに語り掛けていきます。大事なパートは、話しているこちらも熱がこもりがちです。お客さまが十分温まってからのほうがより伝わりやすいと思っています」

自分にとってのキモとなるパートを、どのタイミングで切り出すのか、吟味してみましょう。同じ話をするのでも、お客さまの心により深く到達し、響くように・・・。

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