新人時代にうまくいかなくて悩んでいた、あるトップ営業パーソン。オフィスでうなだれていると、見かねた先輩が声をかけてきてくれました。『どうしたらいいんでしょう?』と聞くと、『そんなこと自分で考えろ。自分で考えるクセのないヤツはどうせ続かない』と言われました」
「考えろ??」・・・謎のような解をもらったトップ営業パーソン。
「ただ『考えろ』と言われ、その通り考えてみたら、自分は実は全然『考えていなかった』ことに気づいたのです。それで、とにかく考えました。考えるクセがだんだんついてくると、仮にうまくいかないとしても、『俺はだめだ』と思うのでなく、『何がいけなかったのだろう?』『どうしたらよいんだろう?』と考えるようになるんです。何をするにも、『何でだろう?』『どうしたら解決するんだろう?』と思うようになりました」
結局、今までは漫然と、受身でしか考えていなかったというトップ営業パーソン。
「考える」ことを意識するようにして、人と会っている間もずーっと考えるようになったと言います。
「『どう言ったら伝わるだろう?』『よし、こう言おう』と考えるようになりました。ボケーっとしていたのがシャキッとして、視界が広がったんですね。そうして、考える体質になったことで、自分のやり方を冷静に振り返り、分析できるようになりました。そして、今まで見えなかったことが見えてきたんです。例えば、自分の価値観で話していたことに気づき、相手の価値観を理解し、相手の立場に立って話すようになったり、また、お客さまの可能性を拡げるために、という視点でも考えられるようになりました。『これでいいや』と思うと、そこ止まりです。でも、考える癖が付くと、様々な気づきが生れる。受動から能動へ。成長するためにどうしたらよいか、常に意識し続けることが大切だと思います」